2014年4月7日

4月7日 三陸鉄道南リアス線 全線開通

震災から3年目の春。
先週4月5日に三陸鉄道の南リアス線、翌6日に北リアス線が全線で開通。
新たな復興への第一歩を踏み出しました。



◆開通式に集まった地元のお客さんの声
「おばあちゃん家に行くのを楽しみにしていました。以前長女は乗っいたが次女が乗ったことがないので、早く乗せてあげたいです。」
「ちょうど三鉄開業した時に高1でずっと3年間通っていたのでうれしいです」
「こんなに盛大に開通のイベントができると、私達もこれから復興に向け、第1歩進めた気がします。」


沿線住民にとってはまさに通勤通学の足。三陸鉄道も春の新学期に間に合わせようと奮闘してきました。
そしてこの日は、全国からも開通を待ちわびていた三鉄ファンが集まりました!
東京から来た男性にお話を伺いました。

◆東京から来た男性
「盛駅からさっき釜石まで来ました。3年ぶりに全線運転再開ですけどグッとくるものがあった。開通した時に当時中学生で、駅の方に親切にしていただいてから、年に1回お邪魔しています。
(再開した区間をみてどう思った?)
線路はきれいになっているけど周りが復興半ばという感じ。寂しいものがある。これからだと思う」




◎FM岩手釜石支局の阿部志保さんによるレポートです。
南リアス線は、北リアス線に比べて地震の被害も多く、被災箇所は270ヶ所にのぼりました。例えば見た目にはわからない損傷でも、橋げたの中の鉄骨が折れていたり、鉄橋が3mくらい大船渡側に動いていたりと、復旧工事にとても時間がかかったそうです。でも震災後すぐに復旧工事に取り掛かったので、資材不足や人員不足はまぬがれたと仰っていました。
実は、私も運行が再開され釜石駅から三陸鉄道に乗りました。その時、一度発車したのですが、駆け込んできた方がいらっしゃったのを見て運転手の方が優しくまだ大丈夫だよ。と扉を開けて待ってくれたんですね。こういった地域の人たちとの距離が近いのも三陸鉄道の良い所だと私は思います。そして駅が繋がるということは、人が繋がることでもあります。
岩手はこれから桜の季節を迎えます。三陸鉄道の線路は、少し高いところにあるので街の桜がキレイに望めると思います。更にこれからはウニの季節にもなりますので、GWにぜひ、美味しいものを食べにそして三陸鉄道の旅を楽しみに岩手へお越しください。

三陸鉄道では、4/24(木)には「花見カキ列車」も運行します。
GWに向けて、三陸鉄道の旅、考えてみてはいかがですか♪ 

2014年4月4日

4月4日 東北食べる通信2月号 東松島の海苔漁師5

引き続き「東北食べる通信」2月号で紹介された、海苔漁師・相澤太さんのインタビューです。

相澤さんの職場、宮城県東松島市・松島湾は、2本の川から注ぎ込む栄養分、黒潮の循環など、条件の良い漁場として知られています。
つまり、元々 豊かな海なんですが、海苔の味を決めるのは「人の知恵と努力」だと相澤さんは考えています。相澤さんの言う「本当に美味しい海苔」とは、どんなものなのでしょうか。

◆海が思い浮かぶような海苔を
人が食べて“美味しい”と感じるには、味が出やすい育て方がある。もともと旨みや甘味は品種や地区で変わるわけではないが、「出しやすさ」がある。グルタミンなどの成分はどの海苔も持っているが、100回噛まないと味が出ないかも知れない。でも細胞壁が薄ければ簡単に出せる。それは考えてやっている。そこまで目指さないと。美味しいと感じてもらわないと意味がない。
だから良い寿司屋さんに行くと、「何回噛んで飲み込んでいるだろう」とか(観察する)。美味しいものって何も言わずに早く飲み込んじゃう。海苔は寿司では巻物なので、ネタを邪魔しないタイミングで味が出やすいタイミングってどこなんだろうと考えると、育て方も変わる。有明海の場合は自然の特性上、干満の差があり空気中に浮くことで雑菌が自然に駆除されるので細胞壁が薄い。だから柔らかくて歯切れが良い。逆に固い海苔を作るのが難しい。二噛みで味がバンと出ちゃって終わり、後味がない。だから自分は海を感じないイメージがある。本来海苔を作るにあたって塩分は入れない。湿気を吸いやすいから。湿気を吸うと海苔本来の酵素が活発になって酸化してしまい保存ができない。保存ができないから「塩分を入れるな」と問屋は言うが、俺の考える海苔は、海で育つのだから塩分があって当然。最初は塩分があったほうが後からくる旨みがさらに美味しく感じる。
口に入れた時にさらっとした塩分があって、磯野風味を感じられて、そうしているあいだに海苔の旨みが後からドンとくるという、そういう海苔を作りたいと思っている。それはこういう海でしか作れないと思うし、やっぱり海を感じて欲しい。食べた時に海を思い出してもらって、思い浮かべてもらえれば嬉しい。


相澤さんはこんなことも言っています。
「海苔のシーズンは一年に一度しかない。あと30年として、30回しか海苔作りはできない。だからこそ、毎年“一生で一番旨い海苔”を目指して作っている」。

今週は、東北食べる通信2月号から、東松島の海苔漁師・相澤太さんのお話をお届けしました。

※東北食べる通信 情報はこちら

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パーソナリティ 鈴村健一

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