2014年3月28日

3月28日 ワカメロールケーキ@南三陸歌津

今朝は、宮城県南三陸町の歌津地区の新名物、「パティスリーくりこ」の「絆ロール」に注目します。

オーナーパティシエ・三浦宮倫子さんが手掛ける「パティスリーくりこ」は、実家でもある歌津の老舗ホテル「ニュー泊崎荘」の中で、6年ほど前から、手作りのロールケーキを販売していました。

震災と津波で歌津は壊滅的な被害を受け、高台で難を逃れた「ニュー泊崎荘」は臨時の避難所に。そんな状況が、震災前までは、どちらかというと〔趣味に近い経営〕だった三浦さんの心境に大きな変化をもたらしたといいます。

◆みんな着の身着のままでセンターに。ここは国道から10分くらい入った場所で、途中の道路が津波で寸断され、自衛隊は来れず陸の孤島に。食料もなく、11日は飲み物や毛布をセンターに持っていくので精いっぱい。次の日からロールケーキを配った。(皆の感想は?)〜食べたよありがとう!また作ってね!という声が聞けた。(震災を機に意識が変わった?)〜震災前は、売れても売れなくてもいい、趣味程度だったけど、震災後は働く場所が無く、雇用を産む、雇用を守る、ということにもつながるのに気づいて、頑張ってる。

それまでは実家のホテル内で、一人でロールケーキを作って販売していた三浦さんは、震災後、「絆カンパニー」を設立。約10人のスタッフを新たに雇用して、今では、南三陸や気仙沼の仮設商店街、東京のアンテナショップ、インターネット販売と販売網を拡大させています。


そんな「パティスリーくりこ」の「絆ロール」には、生クリームたっぷりのプレーンのほか、抹茶、小倉、ずんだ、メープル、モカ、ごま、かぼちゃ、くるみ、チョコ、キャラメル、コーヒーなどなど、多彩なメニューが揃っていますが、中でも注目は、南三陸の名物「ワカメ」をつかった、「ワカメロール」です!

◆ワカメロール
南三陸町はワカメで経済が成り立ってる。ここが復興していくには漁業が盛り上がることが一番の近道なので、ロールケーキを通じてワカメを知ってもらえたら。試食販売なんかするとみんな2度見していく。“ワカメロール?”みたいな。んで食べると“あ〜こんな感じ”と新発見した感じで反応はいい。(これからどんな気持ちでケーキ作っていきたい?)〜いまここまで来れたのは、全国で応援してくれた人がいたから。その気持ちを忘れずに作り続けたい。


「絆ロール」は、歌津の「ニュー泊崎荘」のほか、南三陸町や気仙沼の仮設商店街など
約20軒で販売しています。
またネット通販も開始しました!こちらから購入いただけます。

2014年3月27日

3月27日 cafeはまぐり堂@石巻・牡鹿半島4

宮城県石巻市・牡鹿半島・蛤浜にある、「cafeはまぐり堂」について、月曜日からお伝えしてきました。

カフェをきっかけに、蛤浜の再生を目指しているのが、オーナーの亀山貴一さん。「やりたいことは無限にある」という言葉がありましたが、本当に蛤浜では、色んなプロジェクトが実現しはじめています。亀山さんは今、その目線の先に何を見据えているのでしょうか。

◆蛤浜が目指すもの
(蛤浜は)3世帯で、住んでいるのは2世帯。私は通っているので人口は5人。「こんなところで飲食店をやったって(客は)くるわけねえ」とバカにされて始めたのだが、オープン初日から50〜60人くらいが来てくださって、夏場の多い時は100人を超えたり。波はあるが1か月に1000人くらいの人が来て下さっている。

そんな中で、いいなと思って移住してくれる人が増えればよいと思っていたが、最近は考え方が変わってきた。日本は人口が減少してきているので逆に少なくとも成り立つ仕組みを作ろうと思っている。色んなところとの交流によって成り立っていく、住んでいる人は少ないが昼間はいっぱい人がいて常に作り続けている、みたいな。浜と連携して漁業や加工品を作ったりとか。その向こう(の浜)は30軒くらい家が残っているがほぼ高齢者なので空き家が出てくる。そこをリノベーションしてシェアハウスにしたり、モノづくりの人に移住してもらったりして、今から山の方にも着手したい。田舎暮らしをしたい人が、住まないんだけど畑をやったりみんなでワイワイやったりというのが出来たらいいなと思っている。

蛤浜に収まり切れなくなってきているんです。うちで出来ればどこでもできる。牡鹿半島だけで集落が30ある。小竹浜、折浜、蛤浜、桃浦、月浦、侍浜、荻浜、小積浜、牧浜、竹浜、孤崎(浜)、鹿立(屋敷)浜)、福貴浦、小網倉(浜)・・・ぐるーっと牡鹿半島を回っていく。田舎の素晴らしさ、自然の美しさ、美味しいもの。世界三大漁場で魚種も多いし、石巻は川も会って米も野菜もなんでもある。自分も失うものはないし、あと1年、2年したらどうなるか・・・。


亀山さんによれば、いま蛤浜では、外資系の金融大手の支援を受け、キャンプ場も整備されたといいます。また、大きな木の上に家を建てる、いわゆる「ツリーハウス」のプロジェクトも始まっていて、あの糸井重里さんも協力に乗り出しているとのこと。もちろん、蛤浜で元々暮らしていた、お隣のお母さんが浜で獲れた海苔を持って来たり、、、という協力もあるそうです。

数年後の蛤浜はどうなっているのか。そこには、亀山さんが言うように、被災地だけでなく全国の地方都市がお手本にするべき地域の在り方があるのかも知れません。



『cafeはまぐり堂』サイト

蛤浜再生プロジェクト
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パーソナリティ 鈴村健一

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