2014年3月13日

3月10日 FM岩手・釜石支局レポート がれき処理

今朝はFM岩手 釜石支局からのレポートです。

岩手県釜石市は、岩手県南東部に位置する港町。漁業と鉄鋼の町としても有名で、リアス式海岸の美しい景観でも知られていましたが、東日本大震災の津波で、壊滅的な被害を受けました。

FM岩手、釜石支局の千葉東也さんのレポートです。

◆今月末で釜石のがれき処理が終了
今年1月20日現在、釜石市のがれきの発生推定量は約84万7千トン。これは市内から出される一般ごみ55年分相当の量だそうです。3年前の東日本大震災後、災害廃棄物は市内各地の仮置場に集められ、可燃物や不燃物、再利用できる物などに分別され、釜石市の沿岸南部クリーンセンター、旧清掃工場などで処分されたほか、山形県、青森県、東京都のほか、全国各地の企業の協力もあり、今年3月末までに約84万7千トンの処理が終了予定。
がれきは災害廃棄物は「可燃物」「不燃物」「木質チップ」「コンクリートがら」「金属くず」などに区分されます。実はがれきの7〜8割はリサイクルに使われている。建物の基礎などに使われているコンクリートがら(約47万トン)は細かく砕いて公共工事などに使われているほか、金属くず(約4万8千トン)も再資源物として使われている。木質チップは再生ボードや木質ボイラーの原料に使用。可燃物に関しては釜石市のクリーンセンターなどで処分されたほか、東京都にも約3万トンの処理をお願いしている。そういった意味において、釜石市のがれきを約3年で全て処分することができたのは全国の皆さんのおかげ。土地のかさ上げ、復興公営住宅の建設など、来年度以降、より本格的な復旧・復興作業が進むことが期待される


一方うれしいニュースとしては、4月に三陸鉄道が全面開通します。復旧していなかった南リアス線が復旧し、4月5日に全面復旧となる。またSL銀河が4月12日から運行を開始する。昔釜石線や山田線で走っていたSLが役40年ぶりに復活。汽笛を鳴らしながら走る。
おいしいものとしては釜石ラーメン。地元の醤油ラーメン。市内に30店ほどあるので、その食べ比べなどしてほしい。海産物なども季節に応じてあるので、そちらも楽しんでほしい。

※三陸鉄道の全面運転再開は4月5日(土)。北リアス線「久慈と宮古」、南リアス線「釜石と盛」の間がそれぞれ全面的に運転を再開します。
また、JR東日本のSL銀河は4月12日から運行開始。区間は花巻⇔釜石間。土日を中心に年間およそ80本運行。

2014年3月12日

3月5日 JFNと日本郵便が結ぶ防災協定

昨年、TOKYO FMをはじめとするJFN=ジャパン・エフエム・ネットワーク各社と日本郵便が締結したのが「災害時における地域情報ネットワーク構築に関する協定」。
災害が起こったとき、郵便局に集約される被災地域の周辺情報、配達や窓口などの営業状況を、FM放送のネットワークを通じて発信する、というものです。

お話は新仙台郵便局の 小野寺英視局長。東日本大震災のとき、日本郵便、石巻支店の支店長を務めていた小野寺さんは当時の様子をこう振り返ります。

◆日本郵便 石巻郵便局の当時
石巻郵便局は津波の影響で一階が水没し機能が停止してしまった。一階の車庫にあった配達用のバイクや自転車も水没して、すべて使用できなくなった。水が引いて道路が歩けるようになったのは、震災4日後の15日の午後。郵便局自体も床上浸水して、一階には泥がつもり、まず清掃から始めなければならないという状況だった。また通信網が使えなくなり、社員と連絡がとれず、社員の安否が気になって、安否を心配しながら業務再開に取り組んだ、という状況だった。
道路事情が悪い、ガソリンがない、という状況から、町全体が恐ろしいくらいに静まりかえっていた。早く日常を取り戻すことが必要と感じ、郵便局でなにができるかと考えたとき、やはり郵便を届けることが町全体の復興の手助けになるのではと考えた。とにかく早くアクションを起こしたい、できるところからやっていこうと決めて、業務のほうは一週間後の18日金曜日に、最初は書留、速達、レターパックの配達から始めた。3月は特に、就職や学校の入学の案内など、大切な郵便物が多く、早くお届しなければという気持ちもあった。


震災の後、避難所や親せきの家に住まいを移す方も多いなかで、被災した方には「お客様確認シート」を記入してもらって、一つ一つ配達していったそうです。また、災害のときは希望に応じて、郵便物を局に留め置くこともできるそうです。

災害のときに役立つ、こういった情報を伝える手段としてJFNと日本郵便の連携がスタートしています。具体的には、災害がおこったとき、被災した郵便局周辺の情報や営業状況を全国13の日本郵便支社に集約。その情報をJFN各局が受取って、各地域、さらに全国に発信します。
ラジオと郵便局による「災害への備え」が始まっています。
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パーソナリティ 鈴村健一

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