2014年2月13日
2月13日 事前復興4
災害が発生する「前に」被害を想定して、仮設住宅を建てる場所を決めるなど生活再建の道筋を あらかじめまとめておく考え方、事前復興。
現在、事前復興のワークショップは、主に東京の都市部で、盛んにおこなわれています。ただ、東京の都市部と性質の異なる「地方の山間部」の場合はどうなのでしょうか。首都大学東京の、市古太郎准教授は、東京の郊外にある、八王子市が参考になると話します。
◆事前復興と、町の将来
東京で実施している事前復興は13区1市で、1市は八王子市で2005年から毎年、事前復興の取り組みを展開している。2005年は中越地震の翌年。中越地震は中山間地域の被害ということで山古志村などで孤立集落の問題が出た。これを見た八王子は他人事ではないと考えた。孤立集落が生じるような中山間地域、集落がたくさんあるということで展開していった。八王子市の検討の方が東京23区よりも、平常時の都市づくりに様々な示唆を与えてくれる。平常時でも人口が減少し、市街地が小さくなっていく状況にある。震災で住宅を失った時にどこに住むのか、八王子をどう復興させるかを考えることは、いま直面する人口減少や都市の変容を想像することにつながる。これまでの戸建ての住宅地を開発するということから考え直そうということになる。もっと利便性の高い駅に近いマンションを買う、息子娘世帯の近所に引っ越すという現地ではなく移転再建が家族にとっての望ましい住宅再建であることが考えられる。それでもとどまる世帯には、高齢者が住む続けられる福祉サービスのある施設を呼び込むなど、郊外都市として検討が必要な選択肢が見えてきたと思っている。
※八王子市の事前復興まちづくりワークショップの模様
首都大学東京 市古太郎 准教授によれば、東京・八王子市では2005年から5つの地区で事前復興まちづくりを検討しており、住民らが作った事前復興計画を受けて、八王子市役所が来年度にも条例や行動マニュアルを公表する予定だということです。
行政任せではなく、地域の方が考え、それを受けて行政が条例を作る。住民と役場がちゃんと連携している例かもしれません。また、市古准教授は「避難のことだけ考えるのではなく、事前復興を考えることは、将来を考えることにつながる。それは日常的な町おこしにも発展することになるということで、
関心を持つ自治体も増えている」とも話しています。
現在、事前復興のワークショップは、主に東京の都市部で、盛んにおこなわれています。ただ、東京の都市部と性質の異なる「地方の山間部」の場合はどうなのでしょうか。首都大学東京の、市古太郎准教授は、東京の郊外にある、八王子市が参考になると話します。
◆事前復興と、町の将来
東京で実施している事前復興は13区1市で、1市は八王子市で2005年から毎年、事前復興の取り組みを展開している。2005年は中越地震の翌年。中越地震は中山間地域の被害ということで山古志村などで孤立集落の問題が出た。これを見た八王子は他人事ではないと考えた。孤立集落が生じるような中山間地域、集落がたくさんあるということで展開していった。八王子市の検討の方が東京23区よりも、平常時の都市づくりに様々な示唆を与えてくれる。平常時でも人口が減少し、市街地が小さくなっていく状況にある。震災で住宅を失った時にどこに住むのか、八王子をどう復興させるかを考えることは、いま直面する人口減少や都市の変容を想像することにつながる。これまでの戸建ての住宅地を開発するということから考え直そうということになる。もっと利便性の高い駅に近いマンションを買う、息子娘世帯の近所に引っ越すという現地ではなく移転再建が家族にとっての望ましい住宅再建であることが考えられる。それでもとどまる世帯には、高齢者が住む続けられる福祉サービスのある施設を呼び込むなど、郊外都市として検討が必要な選択肢が見えてきたと思っている。
※八王子市の事前復興まちづくりワークショップの模様
首都大学東京 市古太郎 准教授によれば、東京・八王子市では2005年から5つの地区で事前復興まちづくりを検討しており、住民らが作った事前復興計画を受けて、八王子市役所が来年度にも条例や行動マニュアルを公表する予定だということです。
行政任せではなく、地域の方が考え、それを受けて行政が条例を作る。住民と役場がちゃんと連携している例かもしれません。また、市古准教授は「避難のことだけ考えるのではなく、事前復興を考えることは、将来を考えることにつながる。それは日常的な町おこしにも発展することになるということで、
関心を持つ自治体も増えている」とも話しています。