2012年1月19日

1月19日「神戸から伝える“これからのまちづくり”」



震災から17年目となる1月17日を前に、先週末、神戸で開催された「復興まちづくり勉強会」。
東日本大震災で被災した町の復興に携わる人たちを神戸に招き、知恵と経験を伝えようという取組みです。
今回勉強会に参加したのは、宮城県気仙沼市と石巻市、岩手県山田町で町の復興に関わる住民です。

このプロジェクトの中心となったのが、神戸の建築家で「神戸まちづくり研究所」理事・野崎隆一さん。
野崎さんは神戸の復興まちづくりに参加し、現在は東日本大震災の被災地でも、街の再生のコンサルタントを行っています。


◆神戸で行なわれた街作り勉強会の意味
 これまでは我々が東北の各地に行って、「神戸ではこうでしたよ」という話をしたり、向こうの意見を聞くようなことをしてきたが、一番正確に知ってもらうのがいいなと思った。神戸には復興を担ってきた人がいっぱいいるので、そういう人たちの話を直接聞いたり、質問してもらったりが一番大事なんじゃないかと思い続けてきた。神戸“117”の時期でもあるので、ちょうどいいんじゃないか。
 私自身は阪神淡路のときは「白地地域」と呼ばれる地域の支援を中心にしてきた。「白地」とは行政がこうしろああしろと言わないで、“皆さんが自己負担で自力で復興してください”という地域。阪神淡路大震災のときは95%が白地だった。
 皆、区画整理とか再開発で(神戸が)復興したと思っているが、それは5%くらい。大半は自力で復興しなければならなかった。だから僕らは、「皆で集まって共同再建したら、自己負担少なくて補助金がついて復興できますよ」などと支援しながら、いろんなプロジェクトをやってきた。
 東日本も考えてみるとほとんどが「白地地域」。我々が(神戸で)やったことが、東日本でも生かされるんじゃないかと、いま思っている。


◆神戸の復興に関わってきた経験があるから
 神戸市は“やり手”。都市計画などが大得意で、災害があったら災害を機会にこういうふうにしてやろう、という行政の想いがあった。東日本を見ていると、行政にそういう強い想いもスキルもない。県の意向を待ってるとか、県は国の意向を待ってるとか。そういう意味では、神戸と全然違うと思った。
 我々は行政を励まさなきゃいけないし、住民も励まさなきゃいけない。両方盛り上げていかなきゃいけない、というのが神戸の時と全然違う状況。
 阪神淡路の一番の教訓は、適切な時期に正確な情報が流れていれば、被災者は適格な判断ができる、ということ。ところが被災者が最善の判断ができない要因は、不正確な情報や、本当に必要なときにその情報が伝わらない、という場合。
 復興で一番大事なのは、“皆さんがいるのは今このステージで、次のステージではこういうことが起こる。そのためにいま皆さんができるのはこれ”ということは言ってあげること。そういうこと(震災後のステップ、スケジュール)をわかるようにしてあげるのが、われわれ神戸の人間にできることじゃないか。

2012年1月18日

1月18日「神戸から東北へ贈るぬくもり」

神戸市東灘区で書道教室「ばく工房」を主宰する書道家の野原神川さんは、阪神淡路大震災で、両親と義理の弟さんを亡くしました。
妹さんは落ちてきた梁に身体を圧迫され、今も障害が残っています。

17年経っても決して癒えることのないあの日の記憶。
だからこそ、東日本大震災は、野原さんにとって大きな衝撃でした。

そこで野原さんが参加したのが、神戸のNGO「アセック」(理事長・瓜谷幸孝さん)が、東北の被災地の仮設住宅に贈る年賀状を募集したプロジェクト「元気メール年賀状」でした。

◆自分ができること
 (阪神淡路大震災の後)本当に多くのお友達に支えられた。4〜5回引っ越しを繰り返したが、その度に集まってくれる友達がいたから今の自分がある。その時のお礼を東日本の人たちにしてあげたい。
 テレビや新聞で皆さんがいっぱい応援しているのを見ながら、自分が何もできないでどうしようと思っているときに、新聞で「年賀状を被災地の方に書きましょう」という記事を見た。これなら自分でもできる、自分で100枚は書こうと、NGOの瓜谷さんに贈らせていただいた。
 「頑張らずに泣きなさい。思いっきり泣いてください、思いっきり人に甘えて、いろんな人に手伝ってもらっていいんじゃないの」と書いた。「一日一回くらいは笑顔でいられたらいいんじゃないの」と。
 特に大人は、自分から声を掛けにくかったりするし、一日中喋らないということも多いが、「いいお天気ですね」「どこからいらっしゃったんですか」と人と話をすると、その中に一つくらいは笑いはあるだろう。そんなに親しくならなくても普通に会話ができたら、心があったかくなると思う。おしゃべりすることも大事。



書道教室の生徒と一緒に年賀状を書いて贈ったという野原さん。

その年賀状を受け取った石巻の仮設住宅では、被災者の方から「書道を始めたい」という声が上がっているそうです。

◆石巻から届いた声
 瓜谷さんからお電話をいただいた。向こう(被災地の仮設住宅)で非常に評判が良くて、年賀状の取り合いをしているぐらいだと言われた。本当に一生懸命書いた甲斐がある。
 書道を初めてもらうきっかけになればそれで良かったし、書道を始めたいという人がいるなら、私も指導に、お顔を見に、会いにいきたいなと思っている。
 芸術作品とかきれいな書を書くのではなく、ぜひ皆さんに書を楽しんでもらいたい。小さいころから何十年も筆を持ってない、という人も全然OK。そのためにもちょっとだけ指導に行きたい。何月ごろにしようかなと思っている。



野原さんは被災地の仮設住宅に書道の道具を贈るため、作品のチャリティ展示・販売を行っています。
神戸市東灘区「本山コンテナヤード」で今月いっぱい開催しています。



【野原神川さん official site】

【「ばく工房」へのアクセス】
住所:〒658-0016 神戸市東灘区本山中町2-6-12
TEL/FAX:078-412-4400











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パーソナリティ:中西哲生・高橋万里恵

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