2014年2月3日
2月3日 気仙沼地域エネルギー開発1
今週は、宮城県・気仙沼市から、再生可能エネルギーを利用した街づくりをご紹介します。
再生可能エネルギーというと、太陽光や風力などが有名ですが、気仙沼の企業や地域住民が取り組んでいるのは、地元の森から出る木材、主に間伐材をエネルギーとして活用しよう、というものです。
この取り組みのきっかけとなったのは、東日本大震災です。お話は『気仙沼地域エネルギー開発』という会社の代表・高橋正樹さん。元々、地元でガソリンスタンドなどを経営していた高橋さんは、震災直後、エネルギーの重要性を痛感したといいます。
◆地元のガソリンスタンドがすべきことを考えた
震災当時、この地域で漁船への燃料補給をしていた。あとは地域の一般家庭の灯油やガス、ガソリンスタンドをやっていたが、津波で15事業所のうち13を被災し、2か所残った。それがガソリンスタンドだった。社員それぞれ津波の時は避難していて避難所で集まったのだが、寒かった。被災者は寒さをしのぐため車で暖を取ったというニュースを見ていた。津波で何が起こったかわからない状況だが、エネルギーを供給しなければという話になり、翌朝には日の出とともにスタンドへ行った。そんなことを翌朝からはやっていた。
こうして高橋さんと従業員は震災直後、避難者がクルマで暖を取るための燃料補給や緊急車両への給油を続けたと言います。
そして2011年6月。気仙沼に、「震災復興市民委員会」が発足。高橋さんは委員会の座長として、町の復興計画に関わることになりました。その計画に盛り込まれたのが、気仙沼の豊富な森を活用するアイデアでした。
◆気仙沼の森を活かして
震災後6か月で気仙沼市の復興計画ができて、その中にエネルギーの話があった。新しい復興後の町には再生エネルギーをどんどん導入していこうと。震災の時に石油もなく電気もなく苦労したので、エネルギーの分散を考えながら地域のエネルギー、地域で作れるエネルギーを導入するべきではないかというのが計画に盛り込まれた。当然、太陽光や風力が有名だが、考えると気仙沼は海の町という印象があるが70%が山。山のエネルギーを里の復興に使えたら素晴らしいと思い、市の職員もぼくらも林業者にあたった。しかしリスクも伴うということでだれもやらない。復興計画を立てた僕も市民の一人だったので、「高橋さん、あなたはエネルギーに携わっているでしょ、化石燃料の仕事だが詳しいからやれるのではないか」という話がどんどん盛り上がってしまい、総務省の補助金での研究事業として1年間どうですかという話になり、研究だったら復興でこういう機会もめったにないからチャレンジしてみないか、ということでスタートした。
こうして気仙沼では、森から出る「間伐材」を利用した、『木質バイオマス』という、再生可能エネルギーを中心とした街づくりの計画がスタート。これは、作った電気を電力会社が買い取る「固定価格買い取り制度」を利用するものなんですが、どういう仕組みなのかは、明日お伝えします。
気仙沼地域エネルギー開発
フェイスブックページ
再生可能エネルギーというと、太陽光や風力などが有名ですが、気仙沼の企業や地域住民が取り組んでいるのは、地元の森から出る木材、主に間伐材をエネルギーとして活用しよう、というものです。
この取り組みのきっかけとなったのは、東日本大震災です。お話は『気仙沼地域エネルギー開発』という会社の代表・高橋正樹さん。元々、地元でガソリンスタンドなどを経営していた高橋さんは、震災直後、エネルギーの重要性を痛感したといいます。
◆地元のガソリンスタンドがすべきことを考えた
震災当時、この地域で漁船への燃料補給をしていた。あとは地域の一般家庭の灯油やガス、ガソリンスタンドをやっていたが、津波で15事業所のうち13を被災し、2か所残った。それがガソリンスタンドだった。社員それぞれ津波の時は避難していて避難所で集まったのだが、寒かった。被災者は寒さをしのぐため車で暖を取ったというニュースを見ていた。津波で何が起こったかわからない状況だが、エネルギーを供給しなければという話になり、翌朝には日の出とともにスタンドへ行った。そんなことを翌朝からはやっていた。
こうして高橋さんと従業員は震災直後、避難者がクルマで暖を取るための燃料補給や緊急車両への給油を続けたと言います。
そして2011年6月。気仙沼に、「震災復興市民委員会」が発足。高橋さんは委員会の座長として、町の復興計画に関わることになりました。その計画に盛り込まれたのが、気仙沼の豊富な森を活用するアイデアでした。
◆気仙沼の森を活かして
震災後6か月で気仙沼市の復興計画ができて、その中にエネルギーの話があった。新しい復興後の町には再生エネルギーをどんどん導入していこうと。震災の時に石油もなく電気もなく苦労したので、エネルギーの分散を考えながら地域のエネルギー、地域で作れるエネルギーを導入するべきではないかというのが計画に盛り込まれた。当然、太陽光や風力が有名だが、考えると気仙沼は海の町という印象があるが70%が山。山のエネルギーを里の復興に使えたら素晴らしいと思い、市の職員もぼくらも林業者にあたった。しかしリスクも伴うということでだれもやらない。復興計画を立てた僕も市民の一人だったので、「高橋さん、あなたはエネルギーに携わっているでしょ、化石燃料の仕事だが詳しいからやれるのではないか」という話がどんどん盛り上がってしまい、総務省の補助金での研究事業として1年間どうですかという話になり、研究だったら復興でこういう機会もめったにないからチャレンジしてみないか、ということでスタートした。
こうして気仙沼では、森から出る「間伐材」を利用した、『木質バイオマス』という、再生可能エネルギーを中心とした街づくりの計画がスタート。これは、作った電気を電力会社が買い取る「固定価格買い取り制度」を利用するものなんですが、どういう仕組みなのかは、明日お伝えします。
気仙沼地域エネルギー開発
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