2013年12月6日

12月6日 福島路ビール 林檎のラガー、桃のラガー


今朝は、福島から「地ビール」の話題です。

福島県産の果物を使ったフルーツビールが、いま密かな話題を集めています。
開発を手掛けたのは、福島市で地ビールの製造と販売を行う「福島路ビール」。
震災直後は、ビールそのものも、風評被害で大きく売り上げが落ち込んだといいます。

同じく復興に向けて模索を続けるのが、桃や林檎を生産する福島県内の果樹農家でした。
震災当時、県内の農家は風評被害で販路を失って、生産の8割を捨てざるを得ない状況にありました。そこで地元ビールと果樹農家がタッグを組んで取り組んだのが、果物の果汁を生かしたフルーツビールの開発でした。

お話は「福島路ビール」の営業統括責任者、吉田真也さんです。

◆果樹農家さんを応援したい!
農家さんを応援したいという気持ちがある。風評被害で果物が売れない、どうしても販売が落ちている分を、わたしたちが買い取って、フルーツビールに変えて東京の人に福島のフルーツをアピールしたいということで、「フルーツビールプロジェクト」と呼んでやっている。
現在商品化をしているのは、林檎と桃。わたしたちはビールが専門でジュース加工のプロではないので、ビールに入れたくない繊維や糖分によるべたつき、絞ったあとの濾過など、開発にだいぶ悩んだ。いまではきれいに早く絞ることができるようになった。
林檎もフジがいいとか陽光がいいとかいろいろあるが、基本的には農家さんがいま出したい果物を買う、というスタンス。果実は糖分や香りなどばらつきがあるものなので、むしろそれを楽しめるように。桃も一緒。糖分は甘いが酵母が食べてしまうので(加工すると)3分の1くらいになってしまう。でも香りは残る。だから実際飲んでみて「林檎だね!」とわかるまで入れたかった。実際飲んでくれた人からそういう声が上がるので、「やあ、農家さん頑張ってるんよ」というと、「じゃあもう一杯飲むよ」ということになって。それが非常にうれしい。
クリスマスには今年の夏の桃を使った「桃のラガー」と、「林檎のラガー」の3仕込目を皆さんにお披露目したいなあと思っている。


香料は使わず、果物の自然な風味を生かしたフルーツビール。
「林檎のラガー」は来週12月10日から販売を再開する予定。
また「桃のラガー」は、今月中旬以降の販売を予定しています。

購入は工場直売店、または「福島路ビール」のオフィシャルサイトから。
「林檎のビール」は現在、予約購入を受け付けています。

「福島路ビール」のオフィシャルサイト
林檎のラガー 予約受付中!

2013年12月5日

12月5日 ダイビングショップ「ハイブリッジ」

今日も、宮城県石巻市のダイビングショップ『ハイブリッジ』、代表の高橋正祥さんのインタビューをお届けします。

牡鹿半島・女川町の「サケの遡上」観察ツアーなどを企画している高橋さん。震災前は、神奈川県で働いていましたが、東日本大震災をきっかけに、拠点を宮城県石巻市に移し、ダイビングショップを開いたと言います。
生まれは仙台。子どもの頃から三陸の海に親しんでいた高橋さんは、ダイバーとしての経験を活かし、震災直後から海の中のがれき撤去などのボランティアを続けています。

◆自分が育った海を復活させたい
昔から遊んでいた海だというのもあったし、震災の時は神奈川の葉山で働いていたんですけど、震災でこっちの海に潜るようになり地元の海って魅力のある海だと思った。自分の育った海ですから、地元の海を復活させたいというのを感じて帰ろうと。それで、帰ってきてがれき撤去や作業ダイバーをやりながらこっちでお店を開いた。世界中の海を潜ったが、東北の生物はどこよりもポテンシャルがある。三陸にしかいない生物がけっこういる。宮城と岩手にしかいないクチバシカジカという魚は、女川のダイビングポイントでは年中見られる。岩の中にいる、簡単に言えばイノシシっぽい魚。泳がず水底を這いつくばる。それはすごく珍しい。あとはダンゴウオ。

潜っていて思ったのが、宮城県牡鹿半島の南と北では生物が全然違う。水温が夏場で2度くらい違い黒潮と親潮がぶつかるところなので、春口になるとクリオネが北から流れてきたり、台風の時期になると沖縄から熱帯魚がこっちまでくる。親潮の魚も黒潮の魚もどちらも見られる。なかなか親潮と黒潮がぶつかるところって日本でもそんなにない。そういう魅力のある海がここ。僕はこっちで育ったが全然知らなかった。震災後に勉強して色々なことを知ったと言うのが正直なところ。今年も何度かやっているが、石巻の定置網をやっているところに話をして、定置網ダイビングを実施している。定置網の中に潜るといろんな魚がいて圧巻。まるで定置網に自分がかかっているような感じだけど(笑)そういうのを漁師さんたちから声をかけて頂いて入らせて頂いた。


また、高橋さんは去年11月、『石巻うみさくら』という団体を立ち上げ、ダイバーや潜水士による、海の中の清掃、ボランティアを募っての、ビーチクリーンなど三陸の海の清動を続けています。 高橋さんによれば、いまの海の中には、クルマや舟、ガードレール、そして衣類など津波で流されたものが、多く残っていて、まだまだ、継続してボランティアを続けることが必要だと語っています。

【石巻うみさくら】
【石巻ダイビングショップ High bridge】
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パーソナリティ 鈴村健一

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