2013年8月14日

8月14日 石巻のスケートボードランプ2

きのうに引き続き、宮城県石巻市の街なかに、スケーターが集える場所を作った、石巻のスケーターブランドの代表・松川聖彦さんのインタビューです。

松川さんが石巻市街地に作ったのは、子どもから大人まで楽しめるスケートボードのランプです。「ここがコミュニケーションの場になって、街に人が戻って来る一助になれば」と、松川さんは語り、このランプの管理・運営を、無償で行っています。また、松川さん自身も現役のスケーターとして、いまもスケートボードを楽しみ続けています。

◆そんなおっさんがいてもいい。
楽しんでいるということをとにかく徹底したかった。不謹慎かも知れないけどずっと笑っている、というだけ。笑って楽しんでいないと、他人も面白くないと思う。それが伝わる人が集まってくれれば、大人でも子どもでも、一人でもスケーターが増えればいいかなって。100人も増えるわけねえと思っている。10人集まればいい。10人が上手くなって、例えば海外に行って優勝したりすればそうなればやっていてよかったと。それが夢というか目標。もちろん自分もレベルアップする。自分も滑りたいから。一生現役でやりたい。90歳まで仕事をしながらスケボーをしたい。やっていると意外に出来なかった技が出来るようになる。年齢じゃなくて、いかに集中したり色んなことを出来るか。だから通すしかない。そんなおっさんがいてもいいのかなって。

自分の行動を見て伝わるものって必ずあるんですよ。「このおっさんって馬鹿じゃねえの」と思われるくらいのめりこんでやっていると、見ている人がそれなりについてきてくれて、また人を呼んでくれる。もちろん100人に同じことを言っても、みんなが共通理解はしない。俺の言うことなんか5人くらいわかってくれればいい。5人が集まってくれたらそれはとてつもなく大切なこと。それは被災したあとに気づいた。一人一人が接点を持って繋がって行った時にどれだけの力になってくれるか。逆に自分も、何かあったらすぐに行ってあげて協力してあげなきゃなという体制でいるのが大切なことかなと思う。その上で、もう50歳なんですが、ああやってアホなことをやってっからね。

バックテールっていって、バックサイドでテールをあててスライドさせるんです。滑っていく。それをやりたい。バックサイドの技ってすごくカッコいいんです。そっちのあえてカッコいい方をやりたい。どうせ見せるんなら。(できそう?)もうちょっとかな(笑)

好きなものは貫き通す。それが自分のモチベーションを高める。もちろん間違ってたり失敗することも含めそれが自分を伸ばしていくわけじゃないですか。


詳しくは、『ザ・ファン・スケートボードコミュニケーション』のフェイスブックページでご覧ください。

2013年8月13日

8月13日 石巻のスケートボードランプ

今朝は、宮城県石巻市から、スケートボードで繋がる人々のコミュニケーションの場作りをご紹介します。

石巻で番組が実施したフットサルイベント『リ・フッチボリスタ』で設置したフットサルコートの隣には、スケートボードの施設がありました。いわゆる「ランプ」と呼ばれる、スケートボードで色んな技を決めるための
小さなハーフパイプ状の台です。




このランプは震災後、石巻のスケーターたち数人が協力して作ったもの。これを作った石巻在住の松川聖彦さんにお話を伺いました。

◆スケートボードを通じてできること
シルク印刷、シルクプリントを使ってスケートボードをキーワードにしたブランドを作り、石巻をベースにずっと仕事をしてきた。スケートボードが好きだったから、それをベースにした仕事をしていたが、被災して全く何もなくなってしまった。会社も何もなくなった後、元々のメンバーやプロのスケーター、地元でやっていた人間たちが協力してくれてアトリエが復活した。でもマイナスからのスタート。その時に思ったのが、子どもたちに何も還元ができていなかったということ。被災前から思っていたが、被災して何もなくなり、「何を選んで生きたらいいのか」と考えた。

人生を楽しんで、その楽しみをほんのちょっとでもみんなに与えられたら何か面白くなるのかな、でも、俺には何が出来るのかと考えたらスケボーしかなかった。

(ランプ設置にあたっては)市や色んなところにお願いしてもすぐにはできない。石巻はでっかすぎて色んな問題がある。勝手に作っちゃダメというのもある。個人で動くのが一番早い。この場所もたまたま縁があって、商店街の会長さんに、地元でスケートボードをやっていたが、このままでは結局街なかに何もなくなっていく。みなさんの敷地をちょっと貸して」と頼んだところ、「いいよ」と何にも言わずに貸してくれた。再開発がはじまるまで1年かかるか半年かかるか、5年後なのかは分からないが、「お金はいらないから使いな」と土地をぽんと出してくれた。だからありがとうと言って、スケートボードを滑るためのミニランプ、1m50cmくらいの誰でも滑れるような高さのものを作った。まずは自分が滑りたいから作る。自分のポケットマネーでやる。ストリートカルチャーのようなものを根付かせるために。

ただ、一人でやっているのでやれる範囲内で、手におえる範囲内で、あせらずにコツコツやろうと。2年かかったけど、今年ようやくそれが実行できた。徐々に徐々にという感じですかね。



このランプは、地元のスケートボードを愛好する有志の方々が、それぞれ持ち出しで管理・運営を続けています。松川さんは、「ここがコミュニケーションの場となり、街に人が戻って来る一助になれば」と、目的を語っています。
ちなみに、ランプの名前は「マニラランプ」。すぐそばに「スナック・マニラ」というお店があったことから命名したということです。

詳しくは、『ザ・ファン・スケートボードコミュニケーション』のフェイスブックページでご覧ください。

明日も、松川さんのインタビューをお届けします。


«前の記事へ || 1 | 2 | 3 |...| 805 | 806 | 807 |...| 1066 | 1067 | 1068 || 次の記事へ»

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN