2013年6月18日

6月18日 サポートアワーキッズ2013(2)

今朝は昨日に引き続き、東日本大震災の被災地の子どもたちに数週間の語学留学を体験してもらう
「サポートアワーキッズ」の今年度の取り組みをご紹介します。

高橋 16日(日)、今年のサポートアワーキッズ第一弾として10人の中高生がフランスへ出発。すでに現地での生活を始めています。この語学留学に応募した理由はみなそれぞれです。参加者の一人、福島県福島市の高校2年生・半澤悠音さんは応募の理由にあの原発事故を挙げています。

◆原発被害者として
フランスは原子力発電所に依存している。原発の被害者として私たち被災者がどんな被害を受け、
事故になったら体への影響がある危険な物であるということをフランスの人に伝えたい。フランスの人がどういう反応をするのかを聞いて、将来エンジニアになりたい自分としてはその意見を聞いた上で世界に目を向けられるエンジニアになるきっかけにしたい。そう思いフランスを選んだ。私の暮らしていた地域は市内で一番線量が高く、校庭の放射線量が高い。国の基準を超える屋外規制がかかってしまった。通学時間も規制され部活も外でできず、プールもない。教室もこの6月のジメジメした時期なのに窓を開けられず、湿度80%という教室で授業を受けて意識がもうろうとしていた思い出しかない。見えないものと戦っている私たちはこれから本当にどうなるんだろう。自分の健康被害もよく分からないまま中学校3年生をすごした。開き直っていた。

今回のホームステイでは、現地の人たちへ、子どもたちそれぞれが、自分の被災体験をプレゼンテーションする機会があるそうです。仙台の高等専門学校でエレクトロニクス工学を学んでいる半澤さんは、自分の将来のため、そして自分の体験を伝えるために応募したと言います。

◆当たり前の環境とは
フランスの方々はまず原子力発電についてどう考えているのかを聞きたい。空気の心配をせずにいられるような当たり前のことが、実は感謝すべき環境だったという価値観にかわった。辛いことを経験したから、他の人にはもうこんな思いをしてほしくないという考えを伝える。考えを変わりましたか、こういうことがあるんだけどどう思いますかということを聞きたい。


明日もサポートアワーキッズに参加した子どもたちの声をお届けします。


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2013年6月17日

6月17日 サポートアワーキッズ2013

今朝は、東日本大震災の被災地の子どもたちに、数週間の語学留学を体験してもらう「サポートアワーキッズ」の今年度の取り組みをご紹介します。

2011年から取材してきたこの取り組みも3年目。これまで、被災地の中高生120人が海外語学留学を経験。番組では、これから復興を担う中高生が、この旅を境に成長する姿をお届けしてきました。今年の留学先は、6月のフランス、7月以降にアイルランド、カナダ、ニュージーランドの4か国。番組では、フランスへ出発する直前の子どもたちを東京で取材しました。

◆それぞれの海外への思い
・宮城県大崎市 近藤智洋くん(高2) 「ルマン24時間にいくが車や鉄道に興味があるのでぜひ知りたいと思って応募。ルマン24時間はドライバーとチームが協力して勝負するものなので彼らの想いを吸収してこのあとの生活に生かしたい。」
・仙台市 斎藤隆幸くん(高1) 「自分の視野を広げたい。家や学校、自分の身の回りの世界しか知らない。色んな人にあえる。言葉も違うし暮らしていた場所も考え方も違う人たちに会えることが楽しみ。正直将来の夢ややりたいことがよくわからない。今回のフランスステイで好きなコト、やってみたいことがみつかればいいと思っている。」


今回の参加者は10人。まさにきのうフランスへ旅立ち、これから2週間、語学研修や現地の学生との交流、様々な社会体験をします。また、今年90周年のル・マン24時間耐久レースを 観戦する機会もあるそうで、これを楽しみにしている子もたくさんいました。

◆ル・マンで学びたいこと
宮城県・星睦くん(高1) 「姉が以前サポートアワーキッズに応募してニュージーランドへ。海外に興味がなかったが帰ってきたら明るくなっていたし、海外で仕事をしたい、とか将来に対して大きな夢を持つようになったと感じた。自分も行って何かを学びたい。ルマンの耐久レースを観に行く。ルマンには協力や努力が大切だと思う。何かを続けるのが苦手で、これまでバイオリンをやったり、最近はバンドもやりたくてドラムをはじめ、さらにギターをやったりと色んなものに手を付けて、全部中途半端になってしまう。努力が成功に結びつくんだということを学んで日本に帰ってきたら一つを集中してやり遂げることを自分なりに努力したい。




10人の子どもたちはもうルマンに到着しているはず。 火曜日からさっそく語学研修がスタートする予定。ルマン24時間をボランティアとして手伝う機会もあるそうです。

一方、子どもたちには、震災の体験を現地の学生たちに伝えるという役割も担っています。福島、宮城、岩手から参加した10人はみな、まだ小学生・中学生の時に震災で辛い経験をしています。

明日もサポートアワーキッズに参加した子どもたちの声をお届けします。

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パーソナリティ 鈴村健一

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