2016年1月18日

1月18日 富岡レインボーステーション1

今日はこのコーナーで継続的にお伝えしているシリーズ、福島県富岡町の小学生がつくるラジオ番組の話題です。
原発事故の影響で「全町民避難」が続く福島県富岡町。避難先の郡山市で放送を続ける町の臨時災害FM「おだがいさまFM」では、富岡町の小学5年生たちによるラジオ番組づくりをサポートしています。5年生は現在7名。それぞれの個性が生きた番組にしたいという思いを込めて、番組名は「いまこそ発信レインボーステーション!」。10代から80代まで、富岡出身のさまざまな世代の人に直接インタビューするのが今年度の目標で、先週、ついに最終回の収録が終わりました。今日からの3日間は、子供たちの一年間の成長を、ラジオ番組を通して、お伝えしていきます。

まず今日は、去年9月に放送された、第3回目の放送分の一部をお届けします。子どもたちがインタビューするのは、60代の代表、サトウカツオさん。サトウさんは〔サクラスポーツクラブ〕に所属、仮設住宅などで暮らす町民に、健康体操の指導を行っています。メインインタビュアーはミツヒコ君とマユちゃんです。

◆レインボーステーション第3回
Q 合宿の里ってどこにあるんですか。
A 富岡町のスポーツセンター、みなさん覚えてないかな〜。体育館とかテニスコートなどがあって、その隣に合宿センターというのがあったの。東京大学や慶応大学とか大学の皆さんが来て、野球の合宿で10日間合宿をしていた。皆さんのお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんに聴くとわかるかもしれない。大学の応援合戦もあって、すごかった。大学の応援団の皆さんが一堂に富岡に来て、「オッス!」という掛け声で、まだまだ日本人大丈夫!という感じでわたしも元気づけられて、富岡は「合宿の里とみおか」としてやっていた。一年に一回10月になると、東京6大学の応援団が集まって富岡体育館で応援団フェスティバルというのもあった。富岡の皆さんが集まって、ステージを使って各学校の応援学校の応援合戦を見る、というもの。おじいちゃん、おばあちゃんも観たことがあると言う人もいると思うので、ぜひうちに帰って聴いてみてくださいね。


前年度の5年生は3人でしたが、今年度は7人。番組制作も前年度とはだいぶ勝手が違ったようです。子どもたちのラジオ番組づくりをサポートしている、「おだがいさまFM」の久保田彩乃さんに、お話を伺いました。

◆「子どもたちにふるさとのことを伝えたい」
昨年の5年生と違い人数が多い7人だったが、見事に一人ずつ個性を発揮してくれた。明るい元気の子がいれば、ちょっと奥で考えてじっとしている子もいるし、インタビューが苦手な子、得意な子もでてきて、やっているうちに子供たちも自分の得手不得手がわかってきて、
番組を通して彼らが進化したような感じ。
ただ楽しいだけの子どもたちだけの番組でなく、子どもたちからの発信だけでなく、富岡について大人たちから子どもたちに伝えたいこともあると思うので、大人と子どもが相互に発信できるような番組づくりを心掛けた。おだがいさまFMの原点「富岡町のラジオ」ということがうまくとりこめて、作れたんじゃないかと思います。


現在の5年生は、震災当時、幼稚園の年長組だった子どもたち。ふるさとの記憶が徐々に遠くなる中で、この番組は町のことを知る大事な機会になっています。

パーソナリティ 鈴村健一

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