2018年3月9日

3月9日 大川伝承の会 語り部ガイド(5)


東日本大震災の津波で、児童ら84名が犠牲となった、宮城県石巻市、旧・大川小学校。被災当時のままの姿を遺す校舎では「大川伝承の会〜語り部ガイド」が継続的に行われています。

先週末行われた会では、津波にのまれながら奇跡的に助かった当時小学5年生、只野哲也さんも語り部として参加。校庭から逃げて津波にのまれるまで。そして気絶から目が覚め、山で過ごした寒い夜について淡々と語ってくれました。けれど只野くんが伝えたいのは、こうした悲劇ばかりではありませんでした。

◆「大川がすごいいいところだっていうのを少しでも多くの人に伝えたい」
今ここは砂利ですけれども、当時芝生があって、一輪車にみんな乗れたっていうんですけど自分は苦手で、なかなか練習したけどあんまり(笑)まあそこそこ乗れて。そこの野外ステージの前で鬼ごっこして鬼から逃げて昼休み終わったのにいつまでも教室に戻っても“まだあいつらやってるよ”みたいな。あと土俵で隠れて泥団子を作っていて、ここ粘土なんでいい泥団子できるんですけど、本当はしちゃいけないんですけど(笑)そういう昔の楽しい思い出がここに来ればふっとすぐ出てくるんで。震災遺構として残る、震災の教訓とか、これからの防災に対して何が必要なのかって伝えていくのが必要なんですけれども、自分はそれ以上に、大川がすごいいいところだっていうのを少しでも多くの人に伝えていきたいなって思います。(この春から大学生になるわけですが目指すところは?)まだまだ大学に今から入っていろいろまた勉強することもあると思いますし、将来の夢もまだまだ決まってないんですけれども、やっぱり震災直後から、警察官か消防士、直接カラダを張って助ける仕事に就きたいという思いを、そこは変わらない思いなので、どういう仕事に着くかわかりませんが、やっぱり人を助ける、人の命を救うような仕事に就きたいなって思いはあります。


只野くんは、同じ大川小学校に通っていた妹、そしてお母さんとお爺さんを亡くしました。お母さんは只野くんにヘルメットを届けに来た帰りに、津波に襲われたといいます。現在は、お父さんとお婆ちゃんの3人暮らしの只野くん。この7年を振り返って思うのは、“お婆ちゃんへの感謝” でした。

◆「お母さんに親孝行できなかった分、おばあさんにしっかりしていきたい」
小さい頃から自分はおばあさんに育てられてたっていうか、妹が母親のお腹にいた時に母は体調悪くて、なのでどっちかというとおばあさん子で、おばさんが自分にとっては母親みたいな感じで。今は免許も取ったので、おばあさんを乗せてご近所回りしたり、今まで乗せてもらった分こき使われてるんですけれど(笑)。逆に自分のお母さんに親孝行できなかった分、おばあさんにしっかりできるよう、ま、親父にもしなきゃいけないんでしょうけれども、まずはしっかりおばあさんにできるよう時間を大切にしていきたいと思います。今年で72になりますけど、結構まだ活発で、喧嘩でも口が強いんで俺がすぐ折れちゃうんですけれども。おばあちゃん自分で運転もやりますけど、○○行くよ!とか言われて、“はい、わかりました〜”みたいな。頭が上がらないすね。震災後もずっとご飯作ってもらったりお弁当作ってもらったんで、家事とか家の事をやってもらったんで71歳という年で・・・本当におばあさんに頭が上がらないですね。


今回ご紹介しました、大川小学校の「語り部ガイドと勉強会」、あの場所で起きたことを自分に置き換え、考える機会にして頂けたらと思います。
大川伝承の会 facebook
小さな命の意味を考える会

*********************************

震災から7年を迎える、3月11日、午後1時から、一部の放送局を除いて
『LOVE&HOPEスペシャル 7年目の春だより〜ふたつのふるさと』をお届けします。

福島県富岡出身の小学校五年生の男の子たちが見た、自分たちのふるさととは?
そして福島県浪江町では、父と娘が漁を再開します。

政治学者の姜尚中さんとお送りする「7年目の春だより」3月11日 午後1時から。ぜひお聴きください。

パーソナリティ(月ー水)中西哲生・ケリーアン(木)中西哲生・綿谷エリナ(金)速水健朗・綿谷エリナ

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

LOVE & HOPE スペシャル 7年目の春便り〜ふたつの故郷(ふるさと)〜

TOKYO FM サンデースペシャル やさしい日本語 Supported by ヒューマンアカデミー

「LOVE&HOPE〜防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN