2018年3月15日

3月15日 富岡の子供たち ふるさとを訪ねる(3)

今日も、福島県双葉郡富岡町からのレポートです。

原発事故の影響で福島県富岡町から三春町に避難している小学校5年生の男子、3人。原田アオシ君、横田ソラ君、根本ヒロム君が、自分たちのふるさとを訪ねました。

子供たちが中でも印象に残っているのが、通うはずだった、富岡第一小学校です。3人が現在通っている避難先の三春校は、工場の敷地を間借りした仮校舎。一方、富岡にある第一小学校は、グラウンドやプール、さらに理科室などの特別教室を備えた3階建ての校舎です。

◆通うはずだった校舎で見たものは
先生:こっちは南校舎っていいます。校舎が2つあります、北校舎と南校舎。
蒼史:地震が起きたときにここに座っていた生徒たちはどんなふうになりましたか?
先生:さようならして、みんながちょっと教室を出始めたときに地震がきました。でみんなもどってきて、机の下に頭入れろっていって、だいたい3〜4分くらい地震がずっと続いて。その間は一言も誰もしゃべらなかった。きゃーもなかった。泣く子は泣いてたけど。で、大津波警報が出たので外に出て、全学年で高台に避難しました。
蒼史:初めてここ(富岡にある自分が通うべきだった小学校)に入ったけど、「何年」はわかるけど「何組」とか初めてなので。わーひろい!
先生:ここが家庭科室、ここが理科室・・

◆大室先生&校長の感想
大室:震災後初めてですかね。やっぱりこの草とかががっかり。子どもがいないというのも寂しい、学校なのに。
校長:ここで子供たちと一緒に勉強したかったですね。前は500人くらいいました。子どもたちから「僕たちが通うはずだった学校を見たい」、という声があったから、今日ここに来ました。この子たちにそういう思いが残っているんだなと思って、うれしかった。(〜学校の鍵を閉める音)


今はこの校舎は閉鎖中ですが、机や黒板は震災当時のままです。

富岡町ではこの春、町内で小学校と中学校が再開します。震災前は、小中学校あわせて、合計1500人程の児童生徒が通学していましたが、4月に再開する町内の小中学校に進学するのは、あわせて16人。アオシ君、ソラ君、ヒロム君は、引き続き仮設の三春校で6年生に進級するそうです。
ふるさと富岡を訪ねて、3人はなにを感じたのでしょうか。明日、お伝えします。

パーソナリティ 鈴村健一

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