2018年3月21日

3月21日 浪江町請戸・漁師見習い 鈴木綾乃(3)


今日も福島県浪江町出身の26歳。漁師を目指す、鈴木綾乃さんの挑戦です。「漁師になる」という夢を胸に、父広行さんの反対を押し切って気仙沼に漁師修業に行った綾乃さん。

昨年ふるさとの浪江町に戻り、今年の2月から広行さんとともに、新しい船「海生丸」で漁に出ています。この日は、福島県浪江町請戸の漁港から出航しました。魚の通り道に網を仕掛けてからませて獲る古くからの漁法「刺し網漁」。時より雪がちらつく、寒い朝でした。


◆夢は父と一緒に漁に出て一人前になること
この時期の刺し網をやる。カレイを獲るんですけど、朝2時半とかに起きて。本当に手がこおるというか、ちぎれそうなくらい痛い。それで弱音履いていたらお父さんにまた文句言われるなあと思って。我慢しながら、ちょっと嫌だなという気持ちもありますけど 笑
(制限がある、なかなか難しい中での出航だと思うがそれでも頑張っていこうという意思は固い?)
まだ試験操業で稼ぎも少なくて、生活できるかも不安だし、風評被害で魚がすごく安く売られてて、そういう不安もあります。でも漁に出れるというところまで来ているので、それだけでも希望なのかな。やりつづければいつかは大丈夫になるんじゃないかと思って。周りも認めて魚を買ってくれる人が増えるんじゃないかと思って、それに向けて毎日頑張ろうと思います。(それだけ請戸の港から出てとった魚は美味しいって自信がある?)小さいころから本当に請戸の魚が大好きなので、それを無くしたくないなって思います。(綾乃さんの今いちばんの夢は?)夢はお父さんと一緒に漁に出て、後を継ぐので、早く仕事覚えて一人前になりたいというのが今一番の目標です。漁師は一生勉強だと気仙沼の漁師さんに言われたので、それを忘れずに頑張っていきたい。



『LOVE&HOPE』3日に渡り、福島県浪江町請戸出身、鈴木綾乃さんの声をお届けしました。
福島の漁業の現状。出荷制限のかかる魚は10魚種まで減少。先日は、震災後初めて、福島沖で獲れた魚が海外に輸出されたこともニュースになったばかり。一方、試験操業が続き、福島の魚介類の出荷量は震災前の1割程度にとどまっています。綾乃さんの先輩漁師さんも「綾乃は相当苦労すると思う。ゼロからの出発じゃなく、マイナスからの出発だから」と話しています。

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LOVE&HOPE、明日は・・走らなくてもOK!郷土料理、郷土のお酒が味わえるイベント「東北フードマラソン&フェスティバル」をご紹介します。

パーソナリティ 鈴村健一

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