2018年4月18日

4月18日 熊本地震から2年 地獄温泉「清風荘」(3)


阿蘇の山麓で200年以上にわたり、湯治の湯として愛されてきた地獄温泉「清風荘」。3つの源泉を楽しむことができる人気の宿でした。しかし熊本地震と豪雨災害で旅館に大量の土砂が流れ込み、本館を残しておよそ8割の建物が解体を余儀なくされました。


清風荘の代表、河津誠さんに案内されたのは、今でも湯船の底からポコポコと温泉が湧き続ける「すずめの湯」。震災後も変わらぬ姿に、勇気を与えています。


河)ボコボコ沸いてるでしょ
中)じゃ、実際に手を入れさせていただきます・・・ちょうどいい!!!
河)誰も入ってないのにね、とにかくこうやって沸き続けているんですよ。


そんな江戸時代から人々に愛された名湯を復活させるため、清風荘では復興ファンドの募集を始めています。「すずめの湯」と「本館」の再生。新たな伝統づくりへの挑戦です。

◆新しい技術で古いものを守っていく
河)新しいトライをすることで老舗は100年200年、400年と続くんですよね。新しいトライをしようと思わない企業はだいたい30年ぐらいで終わります。ですから今回も新しいトライをしたいなと。誰に泊まってもらいたいかというと、世界のお客様に泊まってもらってここから日本の文化につなげて観光してもらって、新しい観光の形のプラットホームの役割をしたい。ですからここは外国の方も入りやすいように水着をつけて入るスタイルにする。
本館はこれだけの被害なので全部取り戻せるわけではない。前通りには戻れないと2年も経てばわかるんです。計画としては7割復旧です。部屋も7割なので減らすことになります。壁は実は新建材が覆っていたものが地震で揺れて中の土壁が見えて本物がわかったので本物に戻します。だけどここは標高800mぐらいあって寒いところなので暖かくいられるよう2重窓にしたり床暖房入れたり、今まで襖ごしの部屋しかなかったので今度はベッドルームと居間と2間を使って大きな部屋にして単価を上げるなどいろんなトライをします。だけど仕上がりは、お得意様から「さらに古くなったね」と誉めてもらえるような仕上がりにします。そういうのを新しい技術の床暖房とか2重窓、耐震の構造とかを取り入れながら古いものを守っていく。それを今までの200年と同じように磨きましょうと。それがまた伝統になります。
中)どんどん図々しく両手まで入ってしまいました。本当にすごいよ、ビックリした
河)足湯でお願いします、と言ってるだけで落ちてもらうのは構わないですよ!(笑)
中)これほんとすごい、だって触って俺の肌!スゴイわ〜



「過去200年の歴史と、これから200年先の未来をつなぐんだ」「それを考えるとやめる理由はない」と語る河津誠さんら、清風荘を応援しましょう。

★現在「すずめの湯」や本館の再建を目標としたクラウドファンディングが始まっています。金額に応じた入浴券や宿泊などの特典もあります。(期間は来年の3月まで) 

⇒詳しくはこちらのサイトをご覧ください。

パーソナリティ 鈴村健一

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