2018年7月17日

西日本豪雨災害「心のケア」対策

今朝も西日本豪雨の被災地から、レポートをお送りします。



まずは、広島県の安芸郡阪町。砂防ダムが今回の豪雨で決壊、土石流が住宅地に流れ込み甚大な被害をもたらした小屋浦地区から、ある女性の声です。

「ここが川で土砂が二手に流れたんですかね。ここに実家の母屋があったんですけど、ただの瓦礫になっていて全く原型を留めていない感じ。
夢のような、夢であって欲しい。この1週間があっという間なのか自分でもよくわからない。混乱していて、私も住むところがないから次は何を考えていいのか、何が足りないのかも整理できていない感じです。」


このように時間が経つにつれ、被害の大きさに心にダメージを受けている方も多くいらっしゃいます。
こうした時間の経過とともに被災地で必要となってくるのが、「心のケア」です。NPOピースウィンズジャパン、レスキューチームの救急専門医、稲葉基高医師に話を聞きました。

◆話を聞く
これからの時期は徐々に医療や環境が整っていくと思うが、すっと緊張していた避難されている方の気持ちがすっととけて、そのときに気持ちが弱ることが起きうる時期。そういうところで精神的なサポートが必要になります。一つはそのひとのお話を聞くということ。それに対してアドバイスをするなどではなく、とにかく聴く。ボランティアの方にお話を聞いていただく機会もあるかもしれませんが、無理やり聴きださないということも重要なのでそこは気を付けていただきたい。つらい体験を思い出させることになりかねないので、話したがらない方には無理やり聴くということはよくないかなと思います。
ただ一つ気を付けなくていけないのが、聴く人もだんだんストレスがかかってくるので、支援する側の精神的なケアも考えていかなくてはいけない時期だと思います。


「被災した方のこころのケア」、ポイントをまとめると・・
1、被災した方は、被災から数週間たち、これから緊張の糸がほどける時期。精神的なケアが必要になってくる。

2、被災者同士、またボランティアも、被災した方の話を聞くことが、被災した方のこころのケアに繋がる。ただし無理に話を聴きださないこと。

3、ボランティアなどで「傾聴」にあたる場合、話を聞く側にもストレスがかかるので注意が必要。

「LOVE&HOPE」明日は夏休みを前に、被災地では観光地が大打撃、という話題をお伝えします。

パーソナリティ 鈴村健一

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