2013年12月25日

12月25日 福島県富岡町 宮本皓一町長

今日は福島県富岡町の宮本皓一町長のインタビューです。

町民全員が町の外で避難生活を送る、いわゆる「全町避難」が続く富岡町。
町の復興と帰還の要となるのが、「除染」です。
震災から2年9カ月。
富岡町では、ようやく、本格的な除染がスタートしようとしています。

◆いつ帰れるのかという町民の問いに答えられない。
富岡町は、年が明けてやっと本格的な除染が始まる。国は当初、「除染は平成26年の3月までに終わらせますよ」という話だったが、その時期が、始まりの時期となった状況。工程の見直しをちゃんと説明してくれと求めたが、「まだいつまでに終わらせる」という具体的な説明には至っていない。
わたしたちは除染を終えたところから、ライフラインの整備などをして帰ろうと思っていたが、今回茂木経済産業大臣の発言にもあったように、「もう帰れないところもでますよ」という話も出ている。除染が終わって、それでも線量が下がらないから帰れないよ、ということであれば、町民の方も納得できると思うが、本格的な除染も始まらないうちに出た話なので、戸惑っている。また、町民からは、蛇の生殺しのようでなく、帰れるなら帰れる、帰れないなら帰れないということを町は言うべきだ、という声もある。どんな難しい方程式でもとけない方程式はないと思うが、「いつ帰れるのか」という町民からに問いかけには、わたしの口からは残念ながら答えがでない。今回の国の発表については、富岡の存亡にかかわることだと考えている。



町が行ったアンケートによると、町に戻りたいという町民は12%。帰らないという方が46%。残りは迷っている、という回答。2年8カ月にうちに、家屋が老朽化して、住むことが難しくなっている現状もあります。
隣接する隣町との合併という案もあるが、まだ具体的な話には至っていません。


除染が進まず草木が茂る富岡町内の諏訪神社

パーソナリティ 鈴村健一

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