2013年12月26日

12月26日 福島富岡町「おだがいさまFM」(1)

福島県富岡町の臨時災害FM「おだがいさまFM」。
震災当初、郡山市内の避難所「ビッグパレットふくしま」の館内放送としてスタート。その後、町民からの要望とスタッフの尽力で、臨時災害FMの認可を受けて、現在は、郡山市内の「おだがいさまセンター」から情報を発信しています。

そんな「おだがいさまFM」が準備を進めているのが、大みそかの「除夜の鐘」の放送。富岡町の居住制限区域にあるお寺の「除夜の鐘」を録音して、12月31日の特別番組で全国の町民に届けよう、という試みです。今回は、「除夜の鐘」の録音に、LOVE&HOPEのスタッフも同行しました。

お話は「おだがいさまFM」の久保田彩乃さんと、富岡町社会福祉協議会のスタッフ吉田恵子さんです。

◆除夜の鐘を町民に。
わたしお寺が好きなんです。それで、富岡町のお寺ってどういう状況なのかなと思って、除夜の鐘の音って録音できるですかねんですかね?と恵子さんに聞いたら、いま昼間なら入れる場所にお寺があるよと。いろいろ話を聞いたら、そこは震災前、富岡の方が除夜の鐘をついたり、お参りに行ったりするお寺だったと知った。せっかく除夜の鐘の音が録音できるなら、放送で大みそかに使えたら、全国で聴いている人も富岡町のお寺の鐘が聴けるかなと。


では、全国にちらばる住民に、どうやって「除夜の鐘」を届けるのか。
キーワードは「タブレット端末」です。富岡町では、町民全世帯にタブレット端末を配布。町民は全国どこからでも、町のお知らせを受け取ったり、「おだがいさまFM」を聴いたりすることができるんです。

◆おだがいさまFMタブレットの利点
富岡の町民は、47都道府県全県にいるので、どんなに電波を出しても全員が聴けるわけじゃない。だからタブレットを使って聴いている人もいる。それは有り難いなと。大きさ的にはIPadみたいな大きさで、だいたい放送してから2週間くらいサーバーに保存しておいて、全国の町民は好きな時間に聞くことができる。それによって、話題提供とコミュニケーションを新たにつくることができる。「誰々さん出てたね〜」みたいな感じで電話をしてくれたり、ということもある。最初生放送にすごくこだわったんだけど、逆に(自分が好きな時間に聞ける)タブレットでの放送も取り入れて、よかったんじゃないかと思う。


「おだがいさまFM」のコンセプトは、「とにかく冨岡にこだわる!」ということ。仮設住宅や小学校などでの取材、そして全国各地で暮らす富岡町民へのインタビューなどを通して、富岡町民の「いま」を伝えています。

また、全国にちらばる町民のきずなをどうやってつなぐのかも課題。
「除夜の鐘」の放送も、その一つです。

パーソナリティ 鈴村健一

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