2014年12月30日

12月30日 富岡町おだがいさまFM「除夜の鐘」(2)

福島県富岡町の臨時災害FM、「おだがいさまFM」から、大みそかに放送される〔除夜の鐘〕。


富岡町の方が避難生活を続ける、郡山市内の「おだがいさまセンター」から、町民向けの情報などを放送している「おだがいさまFM」では、去年に続いて、町のお寺の「除夜の鐘」を大みそかに放送します。
全国各地、離れ離れになって避難生活を続ける町民も、配布されたタブレット端末で、どこに居ても聞ける「おだがいさまFM」。故郷の「除夜の鐘」は、富岡町民の心をつなぐ特別な意味を持って届けられます。

郡山市内で避難生活を続ける富岡町の方に、故郷でのお正月の習慣、そして故郷の「除夜の鐘」への思いを伺いました。

ナミオカケイコ。富岡の駅前の「海遊館」というホテルの仕事をしていた。こっちに来て一度しか帰っていない。桜だけは見たい。誰もいないところで咲いているなと。習慣は特にない。鐘の鳴る前に神社に行ってお参りして年越しそば食べて・・・それが出来ないから、やっぱり鐘の音が聞こえるのは嬉しい。
富岡生まれで冨岡育ち、農家の次男坊で動物病院を経営しているワタナベタダミチ。そういう催しは嬉しい。財布と免許証を持って着のみ着のままで避難してきた。4年になるがその間に家内が無くなった。ストレスの蓄積と不眠症によって。先の見えない避難生活を暮らしている。
サンペイヨウコ。実家は農業で米とか野菜、繭を作る桑畑など。暮れから暮市があって、町が歩行者天国になって、お正月用品を買う。特別なおせちはない。けんちん汁のような具だくさんの雑煮くらい。うちは神社に行く。四十八社という神社。一番祈祷に間に合うように。餅をついたり新年会で集まってみんなでワイワイしたり。出来る事なら帰りたいけど実際には帰れない。ここに居ても鐘の音が聴けるのは心がなごむ。


いまなお郡山市で避難生活を続けている富岡町民、ナミオカケイコさん、ワタナベタダミチさん、サンペイヨウコさんのお話しでした。

ちなみに、ナミオカさんのお話しにあった「桜」は、富岡町の名所、「夜の森の桜」のこと。4月になると2000本以上の桜が咲いて、2500メートルにおよぶ桜のトンネルは、「東北一」と言われています。

全国各地、離れ離れになって避難生活を続ける町民の、心をつなぐ鐘の音は、12月31日の大みそか、午後7時半から、年明け午前1時にかけて放送される「おだがいさまFM」の年越し特番の中で届けられます。

郡山市内では、通常のラジオで聞くことができるほか、インターネットのサイマル放送でも聴取可能です。
「おだがいさまFM」オフィシャルサイト

パーソナリティ 鈴村健一

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