最果タヒ × 川上洋平 対談!(前編)

SCHOOL OF LOCK!


(カッ、カッ、カッ、チャイム……ガラガラ……)

洋平先生「進路室へようこそ!先週は、東京のおすすめスポットを案内してみました。今、ちょうどゴールデンウィークという事で、‘東京に遊びに来ました’とか‘これから行きます!’みたいな生徒もいると思うので、ぜひ[ 先週の放送後記 ]を見て、回ってみて欲しいなと思います!特に代々木公園は、我々の路上ライブ時代の匂いが残っているかなと思いますので、ぜひぜひ!
そして!先週お知らせしました通り、本日この進路室に、ゲスト講師の先生が来て下さいました!

最果先生「SCHOOL OF LOCK!の生徒のみなさん、こんばんは!はじめまして〜最果タヒです!」


M ハナウタ / [ALEXANDROS]


洋平先生「本日はこの曲の歌詞を担当して頂きました最果タヒさんがゲスト講師です!」

最果先生「よろしくお願いします!」

洋平先生「ご無沙汰しております!実は会うのは2回目なんですよね」

最果先生「そうなんですよね。あんまり会ってないっていう(笑)」

洋平先生「最初に会ったのは打ち合わせというか、歌詞を書く前ですよね。曲もまだ出来てなかったですもんね」

最果先生「そうですね。デモのデモみたいなのを頂いて…」

洋平先生「[ALEXANDROS]だけで作ったデモしかまだ無かった状態で、“どういう風になるのかな?時間の無い中で大丈夫かな”と…でもサラっと!」

最果先生「いえ!サラっとはしてないです!プレッシャーが凄い…」

洋平先生「いやいやいや!そんな…」

最果先生「ご自分で歌詞を書いている方に歌詞を書くって初めてだったので凄いプレッシャーでした!恐縮です…」

洋平先生「いやいや!そんな全然大丈夫です。SCHOOL OF LOCK!はラジオの中の学校なんですよ。僕も‘洋平先生’とか呼ばれてて…最果先生とお呼びしたらいいですか?それともタヒ先生?」

最果先生「’タヒ先生’の方が短いから良いかな?」

洋平先生「そうですね!では‘タヒ先生’でいきましょう!それでは本日の授業テーマを…」


(カッ…カッ…カッ…カッ…)


SCHOOL OF LOCK!


SCHOOL OF LOCK!


洋平先生「ずばり…’ハナウタ’私がこの『ハナウタ』の歌詞を“お願いします!”ってなったきっかけというのは、1、2年くらい前にとある方に頂いた詩集で…」

タヒ先生「どの本でした?」

洋平先生『死んでしまう系のぼくらに』でしたね。それまで小説しか読んだことがなくて、詩というモノを読んでなくて。『死んでしまう系のぼくらに』を読んだ時に…まず最初にどういう風に読んだら良いのか分からなくて」

タヒ先生「そうですね!縦書きと横書きが混ざってるし」

洋平先生「それでずっと分からないまま、読み終わったんですね。でも2回目読んだ時に分からないなりに絵が浮かび始めて、感覚で“あ、この言葉良いな!”とかピックアップしたりとかしてって…。そうやっていくと、詩の楽しみ方が凄く分かってきたんですよ」

タヒ先生「嬉しい」

洋平先生「だから『死んでしまう系のぼくらに』をきっかけに、他にも詩を買ったりとかして、凄い勉強になったって言ったら変な言い方ですけど(笑)」

タヒ先生「(笑)恐縮です…」

洋平先生“もっと自由で良いんだな!”みたいなのは凄く学んだんですよね」

タヒ先生「私は音楽が出来ない分、言葉だけで音楽を作るみたいな感覚でいるんですよ」

洋平先生「なるほどね」

タヒ先生「だから洋平先生に感想を頂いて…何よりです!」

洋平先生「これで他のミュージシャンからの依頼が増えたら嫌だな…」

タヒ先生「(笑)」

洋平先生「『ハナウタ』がかき消されないように依頼があってもあんまり受けないでください(笑)」

タヒ先生「(笑)」

洋平先生「1年に1回ぐらいにして頂いて(笑)でも絶対依頼が増えますよ…」

タヒ先生「えぇ!?でも『ハナウタ』はデモを貰った時から“うぉー”って輝いて見えたので、消える事などないです!」

洋平先生「マネジャーさんから“こういう仕事が来てるけど、どうする?”って感じだったんですか?」

タヒ先生「私にはマネジャーさんがいないので、版元さんから連絡が来て‘[ALEXANDROS]さん’‘東京メトロさん’‘小林武史さん’っていう、既にテンコ盛りの情報がメールに入ってて(笑)」

洋平先生「(笑)」

タヒ先生「“ん!?ちょっとついていけないぞ!”みたいな(笑)でも、歌詞も曲も自分で書いている人に歌詞を書くって初めての事だから、“面白そうだな〜”と思ったんです。あと昔、ロックが凄い好きで“ロックの作詞はした事がないぞ!”って思ったら…」

洋平先生「そうなんですね」

タヒ先生「今までアイドルの曲とかが多かったので、それもあって“挑戦しないと絶対後悔する!”と思ったんです」

洋平先生「なるほど!インタビューとか読んでも凄くロックを感じるなと…作り方とかも!」

タヒ先生「ミュージシャンになれなかった自分っていうコンプレックスが凄いあるので…」

洋平先生「えぇ!?ミュージシャンになりたかったんですか?」

タヒ先生「目指してはないんですよ(笑)目指してなくてただ“カッコイイな〜”って思ってたけど、自分にはなれないっていうのが、その時点で分かってたんです(笑)」

洋平先生「なるほど(笑)でもなれると思うんですけどね?」

タヒ先生「いやいや、なれないなれない(笑)」

洋平先生「それぐらい歌詞の第1稿が届いた時に、ほとんど“こうして欲しい”とかなくて、むしろ自分が適当に歌った歌詞が霞むくらい(笑)」

タヒ先生「いやいや(笑)もともとデモで頂いた時に言葉が入っていたじゃないですか?

洋平先生英語でですよね」

タヒ先生「それがどこの音を強調させたいのか凄い分かりやすくて、歌い方でも分かる。メロディーだけじゃなくて…」

洋平先生「本当ですか!?」

タヒ先生「それがあったので書きやすかったですね」

洋平先生「改めてこの歌詞はどの部分を見ても素敵なんですけど、やっぱりサビが好きですね」

タヒ先生「ありがとうございます!」

洋平先生まず、どこから手掛けたのか、訊いてもいいですか?

タヒ先生「これは…サビが1番最初で‘ひかりの中に恋をしてる 孤独はきっと、そういうもの’って部分は、けっこう早い段階で出来てて、デモを貰った時に『ハナウタ』っていうタイトル…」

洋平先生「それだけは、その時点でありましたもんね」

タヒ先生「あと口ずさめるイメージっていうのを、川上さんから聞いてたし、東京メトロっていうのもあって、1人で乗っている時の感覚みたいなモノが大事だろうな?と思っていたので、それを考えながらデモを聴いていたら、自然と‘ひかりのなかに恋をしてる 孤独はきっと、そういうもの’が出来て…」

SCHOOL OF LOCK!


洋平先生「そうなんですね!そう、我が校の生徒からも歌詞について…」



■ハナウタ‼
ラジオエディットバージョンがオンエアされたときにいいなーと思ったところはたくさんあったのですが、前のバージョンではオンエアされてなかった、「影 桃色の空と朝焼けの海 波 瞬き」(間違ってるかもですが、、笑)のところが、めっちゃめちゃ好きになりました‼
タータンっ、みたいなテンポが頭から離れないです笑
mushroom girl
女性/13/大阪府




タヒ先生「嬉しい!‘影、桃色の空と 朝焼けの海、波、まばたき’の部分は私も凄い好き」

洋平先生「あのテンポね!」

タヒ先生「デモを貰った時に凄いカッコイイと思って、そこに歌詞を付けようと思ったら先に‘影’って出ちゃったので…」

洋平先生「そうなんだ!出てくるんですね」

タヒ先生「あんまり無いですよ(笑)あんまり無いですけど、メロディーに引っ張られて出る瞬間が時々あって、それはそれを優先させてやっていった方が良いモノになるんじゃないかなっと…」

洋平先生「もうミュージシャンになれるんじゃないですか?(笑)」

タヒ先生「なれない!なれないですよ(笑)」

洋平先生「メロディーで出て来るとか凄い!と思いますもん」

タヒ先生「本当に僅かにです(笑)あとは苦しみながら出すんです」

洋平先生「RN mushroom girlも凄い!まだ歌詞が発表されてない段階なのに、ちゃんと聞き取れているって凄いですよね。ありがとうございます!」

タヒ先生「嬉しいです!ありがとうございます!」

洋平先生「ぼんやりとでも、どんな事をイメージされたとかあります?」

タヒ先生「う〜ん…これは、やっぱり独りぼっちでいる事に対して、悪い事じゃない!っていう風に書こうと思ったんですね。インターネットとかって人と繋がるじゃないですか?言葉を書けば、誰かの目に触れる…」

洋平先生「うんうん…」

タヒ先生「でも世の中に出ていくと、そうじゃなくて。自分がココにいるのに誰も自分の事を見ていないみたいな。繋がるはずなのに繋がらない…」

洋平先生「そうですよね」

タヒ先生「電車とかってまさに線路があって街が繋がっているけど、行かない街もあるし、同じ電車に乗っていても知らない人のままで離れていく。でもそれは寂しい事ではないのではないかって…それで安らぐ事って凄いある。携帯の充電が切れた時とかにボーッとしていると、なんかホッしたりする。そういう感覚が東京メトロの曲として合うんじゃないかなと思ったのと、『ハナウタ』っていうタイトルと曲の感じからしてもそんな感じがして…そういうのをまず大事にした曲にしようと、最初に思っていましたね」


M ハナウタ / [ALEXANDROS]


SCHOOL OF LOCK!


洋平先生「他にも書き込みがたくさんきているんですよ!」



■ようペ先生!最果タヒ先生!教えてください!
ようペ先生、最果タヒ先生こんにちは!
僕にはひとつ下の彼女がいます。その彼女に曲を作ってプレゼントしたいのですが、いい詞を書く方法を教えてください!
お願いします!
ゆうさと
男性/15歳/茨城県




洋平先生「カッコイイね!RNゆうさと。いま時そんなヤツいないんじゃないかなって思うんだけど…」

タヒ先生「素敵ですね!川上さんはいつもどうしてます?曲と同時?

洋平先生「ですね…出てきます!」

タヒ先生「やっぱり、そうなんですね。なんか見るからにそんな感じ…」

洋平先生「考えないですもん。言いたい事をどれだけメロディーに乗せられるかが勝負だから、ブログを書いている感じですね」

タヒ先生「なるほど!曲を聴いてたら、歌う時の声に言葉がバチッ!って合ってて、私が書く感じの歌詞とか詩とか全然違うなと思ってて…。RNゆうさとは彼女に向けてなら…彼女に対する気持ち、良い歌詞じゃなくて良いんじゃないかなって思います。気持ちが1番こもっていれば良くて…」

洋平先生「なるほど!」

タヒ先生「私も言葉を書く時に自分の事を上手だと思った事がないんですよ。でも取り繕おうと思わないで、そのままで書くのを1番大事にしてて…“文法おかしくないかな?”とか“変じゃないかな?”とか、そういうのを全部取っ払って、自分の言葉っていうのを大事にして書く」

洋平先生「うんうん…」

タヒ先生「昔、作文の添削とか嫌いで、そういうのに捕らわれると、どんどん日本語が狭くなっていく感じがして…」

洋平先生「窮屈になりますもんね」

タヒ先生「それを忘れてしまうと良いのでは?と思ったりするんですけど、曲との合わせ方は川上先生の方が…」

洋平先生「(笑)でも彼女に対して何を1番言いたいのかをまず見つけて、そこから紐解いていくような感じかもしれないですね」

タヒ先生「そうですね」

洋平先生「披露するのかな?俺は好きだけど、たまに引かれる場合もあるから気を付けてね(笑)」


洋平先生今週はちょっと俺が話し過ぎてしまったので、タヒ先生、来週も進路室にお越し頂いてよろしいでしょうか?

タヒ先生もちろんです!

洋平先生「やった!さらに生徒に嬉しい事がもう1つ!来週の進路室でNEWシングル『KABUTO』の中から表題曲である『KABUTO』を初フルオンエアいたしますので、絶対に出席でお願いいたします!

アレキサンドLOCKS! 放送後記

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