音で学ぶ、音を学ぶ、音に学ぶ
"音学"の授業、サカナLOCKS!

「皆さん本当に、11年半、ありがとうございました。」

(放送後記は、今後も見ることができます。)

「秋の新曲収穫祭!音楽にまつわる職業『プロモーター』2週目」

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2019年11月1日(金)PM 10:00 まで



山口「今夜は先週に引き続き、レコード会社のプロモーターという職業のことを生徒のことに知ってもらうために、僕がラジオのディレクターとなりまして、楽曲のプロモーションを受けたいと思いマッスル!」

ということで、今回も音楽にまつわる職業シリーズ "プロモーター" の講義です。山口一郎先生、改め、山口一郎ディレクター(エフエム小樽にいる、元ミュージシャンのFMディレクター)の元に、レコード会社の現役のプロモーターさんが「秋のおすすめ新曲」を持って登場します。プロモーションを受けて曲が気になったら、実際にオンエアになります!

山口「いやー……本当に忙しいなー。忙しくて自分の時間がなくても、こうやって音楽に埋没して音楽のことを考えられているということは幸せなことだと思うね。つくづく……つくづくね!でも、エフエム小樽的には、秋にぴったしの良い曲を探しているんだけど、なかなか見つからないなー。いい曲ないかなー。」

藤沢「山口さん、今お時間よろしいでしょうか?」

山口「あ、ちょっとなら大丈夫ですよ。」

藤沢「ありがとうございます。名刺から交換させていただいてもよろしいですか?」

山口「もちろんです。」

藤沢「origami PRODUCTIONSの藤沢と申します。"origami"なので、折った名刺になっています。」

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山口「折っているんですね!……ちょっとこれ、厚くてカードケースに入れにくい名刺だな……」

藤沢「厚いですよね(笑)。」

山口「origami PRODUCTIONSっていうことは、マネジメント?」

藤沢「うちは、マネジメントとレーベルを両方司っていて、うちのスタイルは、アーティストのライブや制作まわり、グッズ制作だったり、アーティストの生活みたいなところもひっくるめて、360度でマネジメントしているという。で、CDもリリースしているという。全部ひっくるめたものです。」

山口「へー、変わっていますね。今っぽいのかな?」

藤沢「そうですね。日本ではあまりないかもしれないです。日本だとレーベルとマネジメントは別々でやっているところが多いと思うんですけど、うちはずっと二人三脚みたいな形で、人生丸ごと背負って一緒にやっていこうっていう。なので、数は少ないんですけど、その分きっちり全部一緒にやっていこうっていう。」

山口「おー、一蓮托生的なね!それは素晴らしい考え方ですね。」

藤沢「ありがとうございます。」

山口「ミュージシャンが多かったりするとね。ビクターっていう本当に悪徳レーベルがあるんですよ……」

藤沢「ふふふ(笑)。なので、アーティストのことは全部知り尽くしているっていうような。部署移動とかもないですし、アーティストが今、6名いるんですけど、アーティストごとにマネージャーをつけているっていうよりかは、全員見ているので、全部の案件を同時にスタッフが把握しているっていうような形でやらせていただいています。」

山口「そうなんですね。新しい会社なんですか?」

藤沢「いや、実は10年経っていて。サカナクションの草刈さんがうちのCDを買ってくださったりとか。mabanuaっていう、ドラマーでトラックメイカーがいるんですけど、彼のことをすごくプッシュしてくださっているのを聞いたことがあって。そのmabanuaだったり、Ovall……いろんな活動をしているんですけど、そんな中で今、一番レーベルが押したい新人をお持ちしました。」

山口「お!!」

藤沢「(先週の講義で)大御所はもういいと(笑)。」

山口「(爆笑)」

藤沢「あえて新人をぶっこみたいと思っています。」

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山口「いいね!聴きたい!どんな人を紹介してくれるんですか?このサカナLOCKS!に。」

藤沢「多分今ここにいる誰も知らないと思うんですが、Nenashiというアーティストで、今年デビューしたばかりの新人です。ラジオなので画像が見せられなくて残念なんですが、リスナーさんはWEBで是非見ていただきたいんですけど。こんな感じで、国籍、人種、年齢、不明。全てを隠しているっていう。」

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山口「おー、隠し系ね!」

藤沢「はい(笑)。ちょっとJames Blake的な。彼は日本はもちろん、LAやニューヨーク、カナダ、オーストラリアといろんなところに点々として音楽活動をしているんですけど、いろんな宗教観や価値観を全部ごちゃまぜにした音楽をやっていて、ひとつのところにとどまらないっていうところで、日本語でいう"根無し草"からとった、Nenashiというアーティストになります。」

山口「なるほどね。いいねー。」

藤沢「そうなんです。コンセプトがすごく面白くて。最近だとHONNEとかMura Masaとか、ちょっと日本語ブーム的なところがあるんですけど、そういうところで、日本人の方にも引っかかってほしいと思ってそういうネーミングにしています。」

山口「なるほど。じゃあ全然新人でこれからなんですね。」

藤沢「まだ本当にこれからで。シングルを2枚リリースしたばかりなんですけど、今サブスプリクションで、Spotifyっていうストリーミングサービスがあると思うんですけど。そこですでに火がつき始めていて、Spotifyの中でプレイリスト文化っていう、各国のキュレーターさんが世界で10人ほどいらっしゃるそうなんですけど、その方が作っているプレイリストっていうのが世界中で聴かれていて、その中で『Butter』っていうプレイリストがあるんです。それはフォロワー数が50万人世界中にいて、そこにトレンドが集まってきているっていうものに、Nenashiがピックアップされたんです。Anderson .Paakとか、FKJ、Tom Mischなど、世界のトップアーティストに並んで、Nenashiがランクインしたという。」

山口「これは期待ですね。」

藤沢「これは、絶対に化けます!」

山口「おー、化ける?」

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藤沢「はい。今Apple Musicの方でも、『今週のNEW ARTIST』という毎週で1組しか選ばれないものにも、Nenashiが選ばれたりしていて。音楽関係者からコアなファンは、彼に注目し始めているっていう。世界中のキュレーターもひっくるめて、今熱いところから火がつき始めているので。これはもう……!」

山口「先取りできるかもしれないっていうね!」

藤沢「はい、これはもう先取りですね!」

山口「CDリリースなんですか?」

藤沢「今は配信、サブスクのみでやっています。」

山口「そうでしょうね。」

藤沢「実は、このジャケットにはある秘密が隠されていて……」

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藤沢「……シングルを切っていく毎に徐々に秘密が明らかになっていくっていう仕掛けもあるので、今目をつけていただいて、ここから追っていただきたいっていうことで持ってきました。」

山口「根無し草のNenashiね!うちのリスナーはどうやったら聴けるの?」

藤沢「Spotifyでも聴けますし、Apple Musicだったり、LINE MUSICとかでも聴けます。多分、今の子ってそっちが主流になってきているので。」

山口「いやー……origami PRODUCTIONS、藤沢さん。素晴らしいね!お話も本当に引き込まれるし、聴きたいなーって思う。」

藤沢「わー、ありがとうございます。嬉しいです。多分、私がここに居なかったらこの曲は絶対かかっていないはずなので、今日はちょっとご縁があるなと感じました(笑)。」

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山口「でも、今この藤沢さんの話を聞いて、聴いてるよね?Nenashiって調べて、聴いてるからもうかけなくても大丈夫じゃないかな?」

藤沢「いやいやいやいや(笑)。山口さんに!アンテナをビンビンに張っている山口さんに聴いていただきたいです。」

山口「じゃあ、家で聴いておくよ。」

藤沢「あ、もう、今すぐに!(笑)」

山口「(笑)」

藤沢「ふふふ(笑)」

山口「うちはUNIVERSITYで、学生よりもちょっと上の人たちも聴いているからね。そういう人たちにも触れていただきたい音楽ではあるかな。……ちょっと味見してみようかな?」

藤沢「はい、是非!」

♪「Satellite Lovers」Nenashi

山口「(イントロを少し聴いて……)あー、OKOK!こういう系ね!はいはい!」

(音を止めてしまう)

藤沢「ふふふ(笑)。もう感じ取っていただけましたか?」

山口「感じた。そうね……」

藤沢「まずは、声と音だけで届けたいので、ラジオはぴったりなので。」

山口「もう一回味見してもいいかな?」

藤沢「はい、是非。」

♪「Satellite Lovers」Nenashi

山口「(再びイントロをしっかり聴いて……)あー、まだためる感じね。……よし、じゃあ聴こう!」

藤沢「やった!嬉しい。ありがとうございます。」



Nenashi - Satellite Lovers [Official Music Video]

山口「むちゃくちゃ神経質に作っているね。」

藤沢「音のパンチ力がとにかくすごくて。」

山口「でも、まだこれからですもんね。」

藤沢「はい、これからです。なのでこのタイミングで山口さんに知っていただけてすごく嬉しいです。」

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山口「日本のマーケットに合っているかっていうとまた難しい気がするけど、ここからオリジナル感がどう出てくるかにかかってますね。グローバルに行くなら。」

藤沢「そうですね。グローバルヒットを日本のレーベルから出したいっていうことで。」

山口「そっちに行ったほうがいいと思いますね。日本のマーケットはあまり意識しないほうがいいかもしれない。」

藤沢「本当にその通りで。海外で、サブスクだったりもそうなんですけど、そういうところからヒットを狙うという、完全に振り切ったアーティストになります。」

山口「これからいろんな曲を出していくと思いますし、origami PRODUCTIONSは素晴らしい会社ですね。」

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藤沢「ありがとうございます。そう言っていただけると。」

山口「ちゃんと世界に羽ばたくミュージシャンを生み出してほしいですね。」

藤沢「はい。」

山口「いやー……でも、かけちゃったけどね!」

藤沢「ふふふ(笑)」

山口「ありがとうございました!素晴らしいミュージシャンを紹介していただいて。」

藤沢「ありがとうございました!」


■リリース情報■
Nenashi
・シングル「Satellite Lovers」:2019.9.3 ON SALE
・ストリーミング & ダウンロード配信


そろそろ今回の講義は、終了の時間になりました。

山口「origami PRODUCTIONS……マネジメントとレーベル機能を持っていることはどこもあるんだけど、こういう風にそれ自体をコンセプトにして、片方しかやりませんっていうのじゃなく、両方やるっていう機能を持った会社っていうのは日本では珍しいけど、海外ではあると思うんですよね。でも、K-POPとかって、音楽を輸出するために制作してミュージシャンを生み出したりしているけど、日本でそういう機能を持った強いレーベルっていうのは無いから、すごく期待できるというか。ミュージシャンにとってすごく良いレーベル兼マネジメントですよね。是非良いミュージシャンをいっぱい発掘していただきたいと思います。ただ、ちょっと陥りがちなのは、グローバルにアプローチするミュージシャンばっかりやっていると、日本らしさというか、日本でどう受け入れられるかっていうのが難しくなってきたりするのよね。だから、ちゃんと日本でも評価されつつグローバル展開していくっていうミュージシャンを目指してほしいなと思いました。ちょっと今回はorigami PRODUCTIONSの話が長くなってしまったので、今日はここまでにしてまた来週プロモーター回をやりたいと思います!」


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