藤原ヒロシ先生が登場。ニューアルバム『slumbers 2』リリース!

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聴取期限 2020年10月9日(金)PM 22:00 まで





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山口「今回は僕の大好きな、先生的な存在であり、もう……恋人のような(笑)。この方と一緒にお届けしたいと思います。ミュージシャンの藤原ヒロシ先生です。」

藤原「よろしくお願いします。」

山口「今年の6月にも1度出ていただいたんですよ。([2020年6月19日の授業]) 僕らが会うのは……一昨日以来(笑)。『FUJI-YAMA』という番組収録で下町の食堂に行ってきたんです。深夜食堂みたいな。今日も『FUJI-YAMA』の収録もあって、こうやってカメラも回っているんですよ。なので、一昨日会ったんですけども。」

藤原「はい。」

山口「藤原さんは、なんといっても私が主宰するNF Recordsの所属ミュージシャンです。なので、立場的には僕の方が平台1段くらい上なんですよね(笑)。ミュージシャンの立場では。」

藤原「そうなんですよ。ミュージシャンでも会社内でもそうだから。」

山口「会社内とか…(笑)。あの、僕一応レーベルの所属ミュージシャンで、レーベルを立ち上げた人間ではあるんですけど、僕も、いちミュージシャンなんですよ。」

藤原「でも、立ち上げた人だから、一応兄さんにあたるわけだから……食事は全ておごってくれるって僕はこの業界の話を聞いたんですけど。」

山口「(爆笑)」

藤原「一郎兄さん。」

山口「でも、藤原さんはNF Recordsで、サカナクション以外で初の所属ミュージシャンなんですけど、サカナクションより頻繁にアルバムを出していらっしゃるという(笑)。」

藤原「(笑)」

山口「NF Recordsを立ち上げてからサカナクションは1枚しかアルバムをリリースしていないんですけど。」

藤原「『サカナクションのアルバムがほぼできています、聴いてください』って曲を聴いて、僕はそこからスタートして先にリリースするっていうね(笑)。」

山口「ははは!(笑) 2周、3周って遅いですからね、僕ら。」

山口「そして、10月7日に藤原ヒロシ先生3年となるニューアルバム『slumbers 2』がリリースされます。もう2枚目ですね。」

藤原「はい、ありがとうございます。」

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山口「『slumbers 3』が出るあたりで僕らはシングルが出るんじゃないかっていうところなんですけど(笑)。でも、前回のアルバムよりも、藤原ヒロシっていう……藤原さんの孤独を感じた。孤独っていうのは、寂しいとか、世の中に対して自分が一人だとかじゃなくて、藤原さんって孤独が自然なんだなっていう。」

藤原「まあ、そういうイメージにしておこう。結構いいイメージだから。」

山口「(笑)」

藤原「孤高の男みたいな。」

山口「そうですね。一人でいるのが本当に好きで、そこで見ている景色ってこんな感じなんだなって。」

藤原「そういうイメージ?」

山口「うん。アルバム全体のムードみたいなところも含めてそれを感じましたね。」

藤原「ありがとうございます。」

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山口「アルバムを聴くときの気分って、作っている人の世界観みたいなものを知りたいっていうところがあるじゃないですか。あと、もう一個の基準として、今の時代で自分のムードに合っているか合っていないかっていうのもあるし……許せるのか許せないのかっていうライン引きもあるっていうか。そういう中で藤原さんの今回のアルバムって、前回からぐっと藤原ヒロシの……あのマンションのあの部屋で、一人でこうやって過ごしているんだ、こんなこと考えているんだ、こんな匂いがするんだ……っていうのがね。」

藤原「本当ですか。割と今回はダンスっぽいというか……そういうものも多かったし、前に僕が聴いていた曲のイメージだったりとか、そういうのも入っているからかもしれませんね。」

山口「すごく感じました。」

藤原「ありがとうございます。買ってくれる人も感じてもらえると。」

山口「うん。聴いてもらいたいなと思います。これは今年に入ってから作ったんですか?」

藤原「もっと前から作っていたかな。本当は3月とか5月に発売って言っていたんだけど、それがコロナ禍で延びて、この前ここに来たときにはアルバムは完成していていつでも出せる状態にはあったんですよね。」

山口「藤原さんは本当に早いですよね、レコーディングに入ると。入るまではいろいろデモで模索していますけど。」

藤原「入ったらね。」

山口「このアルバムにはいろいろとトピックスがあるんですよね。中でも、サカナクションの「新宝島」のカバーが収録されているんですけど……これはね、「新宝島」の印象が良い意味でガラッと変わって耳に残るようなアレンジになっています。」

藤原「あれはね、最初はセッションで一緒にやっていた感じの、ボサノバっぽい感じで作っていたんですよ。最終的に、なんかちょっとボサっぽすぎるのもアルバムとして形に残すのは……なんかもうちょっと……過激な方がというか、そういう方がいいかなと。ちょっと綺麗すぎるかなと思って、ダブな方に振ってやってみました。」

山口「かなりダブでしたね。僕ね、ちょっと藤原さんに確認したいことがあるんですよ。「新宝島」の作詞作曲者として。」

藤原「はい。」

山口「ちょっと過剰に、僕にアピってるところないですか?」

藤原「あります。ふふふ(笑)。」

山口「ありますよね?(笑) "丁寧に"のところとか。ちゃんとしっかり歌った方が良いよっていう(笑)。」

藤原「本当にね、「新宝島」を最初に聴いたときは、"丁寧"が"手稲(ていね)"だと思っていて。」

山口「札幌の(地名)ね。」

藤原「手稲の雪山に女の子を連れて行く歌だって本当に思っていたんですけど。」

山口「(爆笑)」

藤原「それが"丁寧"だって知ったときに、それにしては丁寧が雑すぎるんじゃないかなと(笑)。あれはでも、山口君的にはわざとじゃん。ちょっと英語っぽくやっているでしょ?」

山口「うん。ちょっとね……藤原さんが俺を見てニヤッとしながら"目的地を"って歌っているように見えてくる。音を聞くと。」

藤原「ははは(笑) 嫌味な感じだね。」

山口「曲のダブの感じも、ムーディな感じじゃないですか。僕を見ながらはにかんで"目的地を"って言っているように……」

藤原「でも、カバーって、YouTubeとかでもみんなやっているじゃん。あれって、絶対にイントロのリフも一緒にくるじゃん。あのリフも曲とされているけど、カバーアレンジってそうじゃないなってところもない?全然違うものにしたいっていう。だから、敢えて歌い方とかも変えて、アレンジも全然違う曲のようにというか。」

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山口「そうだ、今度僕のInstagram Liveで僕と藤原ヒロシさんと一緒に山口家でお好み焼きを食べながら……」

藤原「お好み焼きを食べながら?」

山口「ふふふ(笑) お好み焼きを食べながら、『slumbers 2』の全曲解説をやろうかなと思っていますので、そちらの方も日程が出ましたらInstagram等で告知をしていきますのでお楽しみに。」

藤原「お願い致します。」

山口「そして、このアルバムから先行配信された「TERRITORY」に、私、山口一郎がコーラスで参加して、なんとミュージックビデオにも参加しているということで。」

藤原「その節はありがとうございました。」

山口「いや、もう……藤原さんからメールがきて『これかっこよくない?これをやりたいんだよね、僕。山口君、一緒に踊ろう。』って(笑)。藤原さんに一緒に踊ろうって言われて、いやいやちょっとすみません、無理ですって言えないです(笑)。」

藤原「あー、ちょっと上からだった?」

山口「上からじゃなくて、光栄じゃないですか。だから踊りましたよね。」

藤原「(笑)」

山口「でも面白かったですよね、一緒に踊って。撮影したときの模様がいろいろと流れたりしていますけど。このミュージックビデオは10月7日に公開されるということで。これはYouTubeですよね?」

藤原「はい。」

山口「NF Recordsのチャンネルにも入ります。そして、改めてアルバム『slumbers 2』は10月7日にリリースされますが、サカナLOCKS!で誰かのアルバムがリリースされるからっていう話は藤原さんしかしてないですよ、今まで。僕たちプロモーション的なことは一切しないんですよ。」

藤原「僕もレコード会社から『番宣に行きますよー』って言われて、山口君の番組だったんだってさっき分かった。」

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山口「マジっすか(笑)。で、『slumbers 2』は限定2500セットの完全限定デラックス・エディションがリリースされます。これって言い方も藤原さんが決めたんですか?」

藤原「全然決めてない(笑)。」

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山口「これ、ビクターですよね?ビクターはこういう言い方をするのよ。完全限定デラックス・エディションって。これが出ますと。この中身が何なのかっていうのは僕も知らない。なので初めて開封して良いですか?」

藤原「はい。CD自体がデラックス・ディションは2枚になっていて、通常盤は1枚なんだけど。(デラックス・エディション)は全ての別テイクが入っています。」

山口「別テイク?インストとかじゃなくて?」

藤原「インストとかじゃなくて。別のリミックスとか、デモのときのバージョンだったりとか。」

山口「そうなんですね。じゃあ「新宝島」の別テイクも入っているってこと?」

藤原「入っています。最初の引き語りっぽい、ギターと僕の歌だけのやつ。」

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山口「(開封して……)これ、レコードじゃないんですね。あ、これまさか……Tシャツじゃないですか!Tシャツだ!」

藤原「はい。Tシャツ付きで。着やすいような黒いTシャツで、胸に"SLUMBERS"って入ってる。」

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山口「かわいい!しかもこれ、サイズLなんですね。」

藤原「Lしかないんですよ。」

山口「でも、女の子もLでいけますもんね。……これいいっすね。Tシャツを付けるって。僕らもTシャツをCDに付けるって考えたことがあるんですけど、サイズを何にするのかっていつも迷って。」

藤原「難しいよね。今回僕はLだけにして。だけど、逆にTシャツを付けるって安易といえば安易だから……本当はCDプレイヤーを付けたかったんですよ。CDを買ったらその場で聴けるっていう。」

山口「CDプレイヤー付きのバージョンも発売していますよね?」

藤原「CDプレイヤーバージョンも一緒に出るんですけど、あれは中身がこの『slumbers 2』じゃなくて、ベスト盤になっているんですよ。」

山口「なるほど、なるほど。でも、本当は藤原さんこれをブッダマシーンで出したかったっていう……」

藤原「最初はね。買った時点で聴けるっていうのをやりたかったんですよね。」

山口「でも、ブッダマシーンって今の子たちは知らないですよね?逆に知っているんですかね?」

藤原「いや……僕らの年代も知らないですよね。」

山口「ブッダマシーンっていつ頃始まったものなんですか?」

藤原「分かんない。僕が聞いたのは、もともとはお経を流しておく用にテープ
レコーダーの代わりみたいなものだって聞いたんですけど。」

山口「僕も最初持ってたブッダマシーンはお経でしたよ。」

藤原「あ、本当?なんかそれを、フィリップ・グラスとかもやったりして、環境音楽みたいなものを入れて永遠にかけていくっていうのをやっていたと思うんですけど。で、山口君の誕生日プレゼントで持ってきたのは、スロッビング・グリッスルっていうイギリスのコアなニューウェイブバンドがいたんですけど、彼らが一度ブッダマシーンでアルバムをリリースしたんですよね。それがそのブッダマシーンなんですけど。パッケージも普通のブッダマシーンと違って凝っているし。」

山口「これ、流しても大丈夫なんですかね?」

藤原「流しても全然大丈夫だと思うけど。流しますか?」
(山口先生がトライするものの初見のため、藤原先生にブッダマシーンを手渡して……)

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藤原「……何ですか?やれと?(笑) (ブッダマシーンの音を鳴らしながら……)こういう……」

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山口「なんかこう……正方形のちょっとしたおもちゃの中に何曲も入っているって感じですよね。」

藤原「そう。アルバムがちゃんと入ってるっていう。で、ボタンがあって1曲ずつ飛ばせるっていう。」

山口「これでしか発売されていないんですかね?CDにはなってないんですか?」

藤原「あー……なっているのかな?」

山口「本当はこれでアルバムを出したかったんですもんね、藤原さんも。」

藤原「そう。デラックス盤に付けて、インストを収録するとかでも良いんだけど。そういうのもいいかなっていろいろ考えていて、これがダメなので、CDプレイヤーを付けようということになったんですけど。」

山口「それはもう売り切れちゃったんですよね?」

藤原「そう。蔦屋家電と一緒にやらせてもらって。蔦屋メインで販売させてもらったんですけど。」

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山口「藤原さんって、どこからそういうアイディアとかが湧いてくるんですか?これやりたい、あれやりたい、こういう風にやろう、ああいう風にやろう……って。(Ginza Sony Parkに期間限定オープンしていた)のTHE CONVENIもありましたけど。」

藤原「なんか自分からじゃないんだけどね。CDを出すんだったらこうしようとか、お店をやるんだったらこういうのがいいんじゃないかとか、湧いてくるわけでもないんだけど……」

山口「そういうのって曲を作るときに考える頭とは全然違うんですか?」

藤原「あー、ちょっと似ているかもしれないです。そこは、山口君とかとはちょっと違って、僕は孤独の話じゃないけど……僕発信で誰かを使ってやるっていうか。僕がどこかに行って、この人とだったらこういうことができるっていう感じで移動するので、曲もわりと近いのかもしれないですね。」

山口「それはプレイヤーとか?」

藤原「プレイヤーとか、プロデューサーとか。」

山口「なるほど。じゃあ、僕を使うって考えることもあるわけですか?」

藤原「うん……でも、スケジュールが切れないからね。」

山口「ふふふ(笑)」

藤原「本当に、どこかで3日間とか4日間ブロックしてもらえれば、2〜3曲はできるじゃん。」

山口「できますね。」

藤原「それをやってみようよとこの前言おうと思ったんだけど、言うタイミングがなかった……」

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山口「なんか僕ね、コロナ禍を経て、メンバーとレコーディングをやっているんですけど、メンバーとの関係性が見えたんですよ。子どもがいるメンバーもいるし、年齢も年齢だから、私生活が出来上がっているじゃないですか。その中で音楽っていうものとどう関わっていくのかっていうのを真剣にバンドとして考えていかないと、この先今までみたく『良いもの作るぞ!時間もどれだけでもかけて……』ってやっていくと、モチベーションにばらつきが出ちゃうなって思ったんですよ。だから、新しい関係性みたいなものを見つけなきゃいけないなって、やり方をいろいろ考えたりして。この時間はメンバー2人でやるし、ここから先は3人になるし、家に出来る人はスタジオに来なくてもいいから家で作業をやってきて、ここまでできたら5人で集まろうねっていう新しい形を今生み出そうとしているんですよね。そういうやり方って今までは『そんなのダメだ!5人でやることが音楽の探求だ!』ってやっていて。」

藤原「常にそうやっていたの?今までサカナクションは。」

山口「最終的には。でも、そういう感じではないところで物を作るっていうことに僕が前向きになってきているというか。だから、藤原さんと今まで一緒に何かを作ろうって言っていたんですけど、そこに実際に一歩踏み出せていなかったのは、やるとなるとぐっとやらないといけないなって思っていたんですよ。」

藤原「まあ、そういう性格だからね、山口君は。」

山口「でも、新しいやり方があるだろうなって思って。例えばですけど、僕がメロディーを作って、藤原さんがそれを聴いてアレンジして、もっとこういう風にすると良いんじゃないってディスカッションをして、それに藤原さんが歌詞をつけてきて、それに対して僕がもっとこうがいいんじゃないですかって直すとか……そういうキャッチボールだったり、ディスカッションみたいなのができるんだったら、長いスパンでできるかなって思いました。」

藤原「僕はそういうやり方もたまにしていた方だから……キャッチボールみたいな感じでできるけどね。だけど、逆に僕は0からスタートして……コード進行くらいはあってもいいんだけど。スタジオに入るなり山口君ちに行くなりで、一気に2人でとりあえずたたき台を作ってみたいなとは思うけどね。最初からピンポンじゃなくて。」

山口「なるほど。じゃあそれを今年の目標に……でも、あと2ヶ月しかないんだ。」

藤原「今年はあとちょっとしかないんだ。」

山口「まあ、来年ですね。それをブッダマシーンでリリースするっていう目標ということでね(笑)。」

藤原「ふふふ(笑)」

山口「藤原ヒロシ先生は来週も登場いたします。ぜひお楽しみに。」

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