7/30 「アーティストグッズについて 2」

サカナクション


初カキコ!

土曜日のJOIN★ALIVE行きました!生でサカナクション先生のliveを見るのは初めてでした。 山口先生かっこよすぎました(*/ω\*)← 聴きたかった曲が全部聴けて感無量でしたw 生の歌声を聴いて、更にサカナクション先生が大好きになりました!! なまら楽しかったです(≧ω≦)

ぽちゃちゃ
女/18/北海道
2012/07/23 21:00


「夏フェス、始まりましたね! 夏フェスというのは、不特定多数の人の前で演奏するチャンスでもあるので、いつも気合いを入れてやっています。
JOIN★ALIVEは僕らの地元、北海道のフェスなんですよ。だからメンバー的にも気合いが入っていましたし、お客さんもすごく盛り上がってくれました。しかも、トリだったんですよ! アンコールもできて、楽しかったです。来てくださった皆さんも楽しんでもらえたなら良いなと思います。」

サカナクション


先週に引き続き、今週もアーティストグッズについての授業です。グッズを制作するとき、どんな事が考えられているのか、グッズとはアーティストにとってどんな役割で、どんな存在なのか……今回は、そんなお話です。

サカナクション

そして音楽室には、サカナクションのアーティストグッズを持ち込み、歴代Tシャツとタオルを机の上にずらっと並べながら授業していきます!サカナクションのグッズもたくさん紹介していきますよ!生徒の皆さんが持っているグッズはありますか? 画像を見ながら楽しんでください!

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2010 winter 「ホーリーダンス(ROCKS TOKYO 2011限定)」Tシャツ
「僕も見た事がないTシャツですね! ROCKS TOKYO限定Tシャツです。」 (注:サカナクションのマネージャーさんは「見てるはずだよ!」とツッコミを入れてましたが)

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2011 ZEPP ALIVE「ルーキー」Tシャツ
「これは、初めて首周りの折り返しの部分を細くしたやつですね。懐かしいな〜。」

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2010 SAKANAQUARIUM 21.1(B) 「左肩から滴る雨」Tシャツ
「これは僕がデザインしたTシャツです。左肩から歌詞が流れているようにプリントされているやつですね。これ、あんまり売れなかったんじゃないかな(笑) 僕がデザインしたのに!」

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それでは、まずはアーティストグッズとは何なのでしょうか。アーティストにとって、CDやライブDVDとは別に、アーティストグッズというのが存在しているわけですが、一番分かりやすいのはライブでの『物販』です。

「アーティストによって種類は様々ですが、Tシャツ、タオル、バック、ブロマイド、ツアーパンフレットなどがあります。最近は、それぞれのアーティストのホームページなどでグッズを通信販売していたりもして、グッズの伝わり方も変化してきたと思います。」

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「バンドの音楽性や歴史がグッズに反映されていくので、サカナクションの場合は、CDやアルバムのジャケットをデザインしてくれている人にグッズ全般のデザインをお願いしています。これは、アーティストカラーの統一感を出す、という狙いがあります。」

それでは、そんなグッズは、どういう形で作られていくのでしょうか。

サカナクション

「まず "今回は、Tシャツを作りたい" など、サカナクションのグッズ担当側からデザイナーに依頼します。その中で、「フェスのグッズを作りたい」「シングルをリリースした記念にグッズを作りたい」など、それが何のきっかけに作られるのか、などの用途も伝えます。例えば、最近「僕と花」というシングルをリリースした後にまわったツアー、"ZEPP ALIVE" では、ジャケットに使われているデザインを用いて、「僕と花Tシャツ」を作りました。
他にも、サカナクションのマフラータオルは、同じデザインでカラーバリエーションを変えて作っています。そのカラーも、ずっと作ってきている中で、まだ使ってない色を組み合わせながら、そのときのタイミングに合わせたものにしてもらっています。」

サカナクション

アーティストが自分たちでグッズを考えるのではなく、グッズ担当のスタッフがいて、その人がデザイナーさんたちとやり取りする、ということなんですが、もちろん、アーティスト自身からの提案もあるそうです。

「ミュージシャンが、「こんなグッズを作りたい!」とデザイナーさんにオファーする事もあるんですよ。僕たちで言うと、"UROCOグッズ" ですね! サカナだからウロコ、っていうひっかかりが良いんじゃないかと思って提案しました。ウロコ柄は和服でもあるらしくて、おばあちゃんも着れるし、若者が着るのにもちょっと斬新なデザインだし、良いのではないかと思っているんです。」

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そんなUROCOグッズとは・・・

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ショルダーバック

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iPhoneケース

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ポンチョ


「グッズを作っていく中で、もちろんボツ案っていうのも出るんですよ。商品化される物の、何倍も、商品化されない物があります。
例えば、武道館限定のスノードーム。これがなぜボツになったかというと、武道館限定グッズが、そのときいっぱいありましたし、コストの面でスノードームを作るのはどうかという話になってボツになりましたね。
あとは、"UROCO折り畳み傘"! これは、ひとつの製品にかかる単価が高いんですよね。だから、たくさん作って、たくさん売らないと、元が取れないんです。全国30カ所とか40カ所をまわる規模のツアーをすれば、実現するんじゃないかな。」

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なるほど、好き勝手にアーティストグッズを作っても、やたらとお金がかかってしまったり、売れなかった場合は利益が出なかったり……。グッズ担当のスタッフがいる理由が解ったような気がします。ちなみに、今でこそ、事務所がグッズを管理してくれていますが、サカナクションがまだ、インディーズだった頃は、自分たちでグッズを作って売っていたそうです。

「あのときはTシャツを作っていました。今それを持ってる人は、サカナクションのメンバーには誰もいません!(笑) メンバーで会議して作っていたんですけど、デザインを決める前に、いきなり生地の色を決めたりして、全然分かってませんでしたね (笑) そのTシャツをこの間、スタッフさん (僕たちのギターの音を作ってくれる、ローディーっていう役職の方) が着ていて、すごくビックリしましたね!」

そのインディーズ時代のサカナクションTシャツがこれです!
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画像提供:そのローディーさん


さて、そんなサカナクション・グッズですが、どのグッズが人気なのでしょうか。山口先生に紹介してもらいます!

『骨ロゴマフタータオル』
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「1000円っていう値段もヒットの要因になっていると思います。あと、僕らはよくフェスに出るので、首にタオルを巻きたい人たちに需要がありますね。
年齢層がもうちょっと高いファンが多いアーティストの場合は、このマフラータオルが、フェイスタオルやバスタオルなど、違う形のものになる事もあります。グッズというのは、ファンの人のために作られているので、ファン層の年齢などによって、作られる物が変わってくるということが言えますね。」


『ストラップ』
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「マフラータオルと同じロゴのストラップです、毎回カラーも合わせています。台紙がステッカーになっているというのもちょっとした人気の秘密なのかもしれないですね。800円で販売しております。
でも、今はスマートフォンが普及していて、ストラップの需要が変わりつつありますよね。iPhoneはストラップ付けられないしね。だから僕たちはiPhoneケースなども作って対応したりしています・・・

『iPhoneケース』
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(さっきも登場しましたが)

今回はウロコ柄のiPhoneケースを作って、新たなヒット商品に仲間入りするくらいの売り上げがあるみたいなので、iPhoneを使っている人たちの年齢層が下がってきているのかもしれないですね。」

『サカナ缶』
「2010年の武道館公演を記念して作ったんですよ! サバ缶ってあるでしょ? あのような缶の中に、クルクルっと丸まった手ぬぐいが入っているっている商品です。実際にパカッとタブを持って缶を開けられるようにしていて、"当たり" の人にはサイン入りの手ぬぐいが入っている……っていう仕掛けをしてみたら大ヒットしました! 未だに、あの手ぬぐいに「サインください!」っていう人もいるんですよ。しかも、あけたら閉めれないから、開ける用と、開けないで取っておく用と買う人もいたみたいですね。この工夫って、ちょっと良い戦略ですよね。(笑)」

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そして、"予想外に売れなかった" グッズも紹介します!

『UROCOバッグシリーズ』
(トートバッグ / バッグinバッグ / バッグinバッグinバッグ)
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「僕がイチオシしているUROCOシリーズは、今となっては、だいぶ浸透していますけど、発売当初は、もう……全然売れませんでした。
"UROCOバッグinバッグ" は、「大きすぎる!」って理由で売れず、第二弾でちょっと小さいバージョンに商品改良して "UROCOバッグinバッグinバッグ" を発売したんです(笑) でも、売れませんでした。UROCOグッズを軌道に乗せるまで、プロデューサーの山口先生は大変苦労しましたね (笑) 」

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確かに、大好きなアーティストのグッズとはいえ、実際に使う事を考えると買うのをためらったりしてしまう場合もあります。好きなアーティストのグッズだから、と何気なく使っているそのグッズは、見た目はもちろん、大きさや使い易さも、きちんとデザインされているんですね。

アーティストグッズの授業。今回は、授業でグッズに関する話をするということで、なんと、サカナクションのグッズ担当のスタッフさんから、生徒の皆さんにメッセージが届きました!紹介させていただきます。

SCHOOL OF LOCK! をお聞きの皆さま、サカナクションを愛してやまない皆さま、こんばんは。サカナクションのグッズ担当スタッフです。
グッズは、ライブが終わってからも形となって残る物です。皆さんがお家に帰ってからグッズを手にしたときに、ライブに行ったときの空気感やそのときの気持ちを思い出してくれる一役になってくれればと思います。
これからもサカナクションにフィットするグッズを企画して行こうと思っていますので、サカナクション共々、グッズたちも愛していただければと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。

「グッズを作っているスタッフさんも、バンドの歴史を作っていくチームの一員であり、グッズだけではなく、ミュージシャンに関わるすべての人たちもそれが言えますね。みなさんが目にしたり、手にしたりする、音楽にまつわるものたちには必ず音楽を愛する人が関わっているって言う事を意識してもらえると良いのかな、と思います。」

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M 僕と花 / サカナクション