『君恋物語』〜あらすじ〜
いつになったらまた恋できるんだろう、と思っていた矢先、高2の夏、恋に落ちた。
中学の時に好きだった人は、彼女持ちだった。告白したけれどダメだった。ふり方が優しすぎてわたしが甘えていた。
仲良くなって、メールもたくさんした。メールでは甘い言葉を言ってくれたけれど、きっとそれはその人にとっては遊びに過ぎなかった。
中学を卒業して、2年好きだったその人を諦めようと思った。
高校に入っても恋のこの字も無いようなくらい部活やって行事楽しんで、友達とこんな風に恋愛とは無縁な高校生活もいいよねって話していた。でも、2年生の夏の文化祭で気付いた。行事は全力で楽しんで、誰にでも協力的で誰にでも優しくて子どもみたいに笑う顔が可愛い君のことが好きだって。文化祭のお化け屋敷、暗いところで耳元で話しかけてくれるから、ドキドキした。あ、これが好きって気持ちだ。って思い出した。
それまでも友達としてそこそこ仲が良かった。大会で学校に来られない日の前日に「お前が来ないとか学校つまんない。」って言ってくれたのは嬉しかった。すごくどうでもいいことでも、君と笑いながら話せることが幸せだった。
好きな気持ちを伝えて今までの関係が崩れるのは怖かったけれど、クラス替えを間近に控えたバレンタインデーに告白した。恥ずかしくて直接言えなくて、ロッカーに本命チョコを入れた。精一杯の丁寧な字でメッセージカードに「好きです。付き合って下さい。」と書いて。
良くても悪くてもなんかとてもすっきりした、と思ったし、ここからがスタートな気がした。
次の日、わたしのメアドを知らないはずの君からメールが来た。「チョコありがとう。流石お前って感じで美味しかった。告白の返事はごめん。今は部活と勉強に集中したいから誰とも付き合う気はないんだ。」その時は何故だかわからないけれど、その時は涙は出なかった。応援してくれた親友に話した瞬間、「ああ、ふられたんだ、わたし。」と思って涙が出た。
3年生になってクラスも離れたけれど、廊下とかで君の姿を見かける度に目で追っているわたしがいた。まだ、好きなんだと思った。部活を頑張っている君を見て、わたしも頑張ろうと思った。
確か君は、SEKAI NO OWARIが好きだからSCHOOL OF LOCK!!も聞いてるんじゃないかな、と思ってほんのちょっと期待してる。この気持ちを知られるのは怖いけれど。重いとか思われるかも知れないけれど。
まだ、君のことが好きです。今はわたしのことなんとも思ってなくても、いつか振り向いてもらえるように、わたしらしく頑張ろうと思うから、見ててね。部活と勉強、お互い頑張ろうね!