SCHOOL OF LOCK!
SCHOOL OF LOCK!

震災から4年たって、周りの景色は震災前とほとんど変わらなくなった。でも、海岸付近はまだまだ。原発の問題も福島は抱えている。少しずつ帰宅できる範囲が広がったり、除染も進んでるけど、元通りには程遠い。

あの日は先輩の卒業式だった。学校は午前中で終わってたから、みんなが無事か心配で仕方なかった。学校が再会してみんなと会えたときは本当に嬉しかった。でも、震災から1ヶ月後また大きな余震が私たちを襲った。忘れもしない。

4.11。

3月は被害もほとんどなくて、、。だから正直「被災者」とか「被災地」と言われても実感ないし、どこか人ごとだった。でも、4月に自分の身に起きて、人ごとじゃなくなった。「あたりまえ」ってどれだけ素晴らしいことなのかを実感した。あたりまえに学校に行けて、あたりまえに家に帰れて、あたりまえに友達に会えて、あたりまえに過ごせる。これってすごく幸せなこと。これが震災を経験して今一番感じてること。

私には夢があります。それは、福島で子供達のために働くこと。小学校か幼稚園かはまだ分からない。先生じゃない仕事かもしれない。でも、絶対、福島の子供たちのために働きたいって思ってます。

震災を経験して感じたあたりまえの大切さとか、他にも沢山のことを伝えたい。きっと、私が先生になるころには震災を経験していなかったり、小さくて覚えてない年代になると思う。だからこそ、今、自分たちが住んでいるところであの日何が起きたのか。伝えなければならないと思ってます。もちろん、子供たちだけじゃなくて、震災を経験したことのない人たちにも伝えなければならないと思う。経験した私たちでさえ4年経つと忘れかけてきたり、地震の耐性がついて慣れちゃってたりしている部分がある。忘れたい過去かもしれないけど、忘れちゃいけない過去だと私は思う。経験した人じゃないと伝えられないことがたくさんあるから、これから先たくさん発信していきたい。経験を生かすために。そして、同じことを繰り返さないために。

私の通う高校は、震災後の余震の影響で二つあるうちの一つの校舎が使えなくなり、取り壊されてしまいました。私が入学したときには、仮設校舎でした。それから3年間、仮設校舎で生活しました。廊下は狭いし、教室も狭い。夏暑くて、冬寒い。仮設校舎は思ったよりも不便でした。震災から四年。私はこの春卒業して、大学へ進学します。それと同時に、新校舎も完成します。本当は私たちもそこで過ごせるはずだったんです。でも、工事が思ったように進まず、私たちが新校舎で学ぶことはできませんでした。そして、私たちが学んできた仮設校舎はなくなってしまいます。きっと、卒業後学校に来たら、なくなってるんだろうなって思うとなんだかさみしいです。でも、これも一つの節目なのかなと。そしてこのことは、新校舎になる学校もそして春から大学に通う私も新たなスタートの一歩目なのかなと思います。

学校、先生、友達、親、支えてくれた全ての人に感謝してこれからも夢を叶えるために頑張っていきます。写真は3年間お世話になった仮設校舎です。

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