『 AIと未来 』
とーやま校長「今夜はこれから2時間、『AIと未来』をテーマに授業をしていきます」
あしざわ教頭「AIとは、人工知能。Artificial Intelligenceの略です」
とーやま校長「最近、よく聞くよね」
携帯ショップや駅でたまに見かけるロボット「Pepperくん」、話しかけると音楽をかけてくれる「AIスピーカー」。
身近なところだと、iPhoneに搭載されている「Siri」や、お掃除ロボット「ルンバ」とかもAIが使われています。
とーやま校長「日常化しているけれど、よく分からないよね。自動で掃除してくれたり、気の利いた返答をしてくれたり…。今年の未確認フェスにはMicrosoftが開発した女子高生AI『りんな』が来てくれたりしたよね!」
あしざわ教頭「そうでした、そうでした!」
とーやま校長「最近はAIが将棋で名人に勝ったとか、そういうニュースもたまに見るよね」
あしざわ教頭「電王戦でしたっけ」
とーやま校長「序盤で負けが分かってしまうくらい、AIが強かったりするんだよね」
2045年には、人工知能が人間の能力を超えると言われていたりもしていて、
専門家の中には、「2060年までには現在あるほとんどの仕事はAIに取って代わられている」なんて言う方もいるそう。
あしざわ教頭「……つまり校長先生。AIって何ですか?」
とーやま校長「ん〜? なんだろうね」
あしざわ教頭「ウソでしょ(笑) もうちょっと気の利いたことを言って欲しいんですけど…。AIで僕らの暮らしって、どう変わっていくんですか?」
とーやま校長「すみません、聞き取れませんでした」
あしざわ教頭「Siriみたいに言わないで(笑)」
とーやま校長「まあ、分からないから知りたいってことだよね」
という訳で今夜は、AIとは一体何なのか。
AIは生徒みんなの生活をどう変えていくのか。これを教えてくれるゲスト講師に来てもらいます!
今夜のゲスト講師は、AIに小説を書かせたという、名古屋大学大学院の佐藤理史先生!!
今月TOKYO FMが主催する「未来授業」というイベント、そして番組にも出演していた方です。
今夜は君が「AI」「未来」について聞きたいことを何でも自由に学校掲示板もしくはメールから送ってきてください!
「AIが発達したら、将来ぼくたちの仕事が無くなったりするんですか?」
「未来の学校ってどうなっていくんですか?」
「ぼくらが大人になる頃には、社会って、どう変わっているんですか?」
など…
とーやま校長「未来の車ってどうなるんですか? とかね」
あしざわ教頭「最近は、自分で運転しなくても、勝手にAIが運転してくれたりする技術があったりするって言いますよね。ボタン一つで駐車してくれたり…」
とーやま校長「それは本当に助かる!」
あしざわ教頭「駐車、苦手なんですね(笑)」
とーやま校長「あとは、AIで未来がどうなるのか、みんなのイメージとかも聞いてみたいよね!」
あしざわ教頭「今、これを聴いてくれてる生徒の中で、未来の何かを生み出す人が、出てくれるかもしれないですからね」
そして、現在、佐藤先生が出演した「未来授業」という番組で、10代のみんなから、
未来の車はどうなるのか、そして、それによって生活はどう変わるのか。アイデアやメッセージを受け付けています!
参加してくれた人の中から抽選で10人にAmazonギフトカード1万円分、
さらに抽選で1人に、Amazonギフトカード69000円分をプレゼントします!
こちらは「未来授業ホームワーク」から送ってきてください。
応募フォームの近くにある、「今の車はどこまでできるのか」がわかる
NISSAN INTELLIGENT MOBILITYというサイトも、よかったら参考にしてみてください!
そして、毎月3週目は欅坂46・平手友梨奈ちゃんのGIRLS LOCKS!
とーやま校長は嬉しすぎて思わずガッツポーズ!
ファンにはおなじみ? 「枯れ葉」の秘密も明らかになった今週のGIRLS LOCKS!。
生放送教室には、平手友梨奈画伯が描いた“悪意のないオダナナ”FAXも届きました!
とーやま校長「これは…悪意しかないと思うけどね」
あしざわ教頭「ちょっと悪意を感じますね(笑)」
とーやま校長「ただ、やっさんの話で俺の頭の中は持ちきりよ!」
あしざわ教頭「気になってしょうがないですね!」
とーやま校長「やっさんにファンいないって言っていたけど、俺はファンだからね! ファンクラブ立ち上げようと思っているよ! みんな続けー!」
「やっさん」って誰? と思った生徒は、平手友梨奈ちゃんのGIRLS LOCKS!をチェック!
とーやま校長「そして、本物の枯れ葉がいま手元にあるんだよ!」
あしざわ教頭「これは貴重ですね!」
平手友梨奈ちゃんは明日も登校! お楽しみに♪
改めて、今夜の授業テーマは「AIと未来」。
生放送教室にはゲスト講師、名古屋大学 大学院の佐藤理史先生が登場!!!
改めて、佐藤先生は1960年生まれ、北海道のご出身です。
2005年から、名古屋大学 大学院 工学研究科 電子情報システム専攻教授。
専門分野は自然言語処理・人工知能。
AIに書かせた小説が2016年に、第三回「星新一賞」の一次選考を通過したことが大きな話題となりました。
とーやま校長「今日は、僕らも生徒と同じ気持ちでお話を聞かせてもらいます! よろしくお願いします!」
佐藤先生「分かりました。よろしくお願いします!」
とーやま校長「色んなお話をお聞きしたいんですけど、佐藤先生は、普段はどういった研究していらっしゃるんですか? 」
佐藤先生「説明が少し難しいんですけど、コンピュータのプログラムを書いていますね。主に、日本語をうまくコンピューターに扱わせるようにするためのプログラムを書いています」
とーやま校長「それは、小説をAIに書かせたっていうのにも繋がってくる話なんでしょうか」
佐藤先生「AIに小説を書かせたっていうのはマスコミが言っている言葉で、正しくはないんですけど…」
とーやま校長「失礼いたしました! マスコミュニケーションどうなってるんだ!」
あしざわ教頭「丁寧に言わないでいいですよ(笑)」
佐藤先生「(笑) 基本的には小説を出力するようなコンピュータープログラムを作ったっていうのが正しい言い方なんですけれど、多くの方はそれをAIと呼んじゃうんですね」
あしざわ教頭「AIが勝手に書き出したものではないってことですね」
佐藤先生「そうですね。小説を作るように一生懸命プログラムして、それが完成すると小説が出来上がるんです。ですから、特別なプログラムという訳ではないんですよ」
とーやま校長「全部で何ページくらいの小説が出来上がるんですか?」
佐藤先生「2年前に出したのは3000字くらいですね」
とーやま校長「3000字とはいえ、みんなが読んで意味がわかるような文章になるっていうのは、やっぱりすごいですよね!」
佐藤先生「でも、それを作るために1ヶ月くらいずっとプログラムしているわけですからね。数万行ですよ!」
あしざわ教頭「すごい桁だな〜!」
とーやま校長「とか言っていたら、佐藤先生が黒板を書き始めてくださいました…!」
佐藤先生が書いてくれた黒板に書かれた言葉とは…。
『 57.1 』
とーやま校長「これは…佐藤先生の体重ですか?」
あしざわ教頭「なんで?(笑) そういう話じゃないでしょ!」
とーやま校長「これはなんの数字ですか?」
佐藤先生「去年、センター試験の模試をコンピュータプログラムが受けたんですけど、その時の偏差値です」
とーやま校長「57.1もあるんですか! 俺の学生時代よりは上ですね」
佐藤先生「(笑)」
あしざわ教頭「57.1ってだいたいどれくらいのレベルなんですか?」
佐藤先生「かなりの大学に入れると思います」
あしざわ教頭「そもそも、AIはどうやって勉強しているのか、っていうのがよく分かっていないんですけれど…」
佐藤先生「センター試験っていうのは国語・英語・数学・理科・社会と5科目あるわけですけど、それぞれチームを組むんです。私のチームは国語だったんですけど、国語の問題を解くプログラムを一生懸命作るんですよ。
簡単に何をやるかというと、受験参考書を一生懸命勉強して、そこに書かれていることを忠実にプログラミングするわけです」
とーやま校長「この問題に対しては、こういう答えっていう感じでそれぞれプログラミングしていくってことですか?」
佐藤先生「そうですね。例えば、国語ですと3000字〜3500字くらいの文章が与えられて、文の途中に線が引かれている箇所について『この文章についてどういうことか答えなさい』っていう感じで5つの選択肢から答えを選びますよね。
受験参考書を見ると、『選択肢の周りに注目しなさい』って書かれているので、選択肢の近くにあるヒントを探して、それと選択肢を見比べて、意味的に合っているものを選ぶ。
基本的にはこういうやり方なんですけど、実は最後の”意味的に合っているかどうか”、っていうのは今のコンピューターはできないんです。
なので、出来るだけ単語が一致してるとか、出来るだけ文字が一致している選択肢を一つ選ぶというプログラムを作るわけです。
そうすると、だいたい半分くらいは点数を取れるんですね」
とーやま校長「へぇ〜!!」
あしざわ教頭「じゃあ、僕らが頭で考えて解こうとする方法とは道筋が違うんですね」
佐藤先生「全然違う方法で解くわけです。国語の場合は一番難しくて、そういうやり方をしないといけないんですけど、
数学の場合は日本語の文章題から式を立てられさえすれば、あとはコンピューターは得意なので、日本語の文章題をいかにして式に変換するか、っていうところが難しいわけです。
凝り症の研究者なんかは、すごく一生懸命プログラムを書いて、数学も結構良い成績を取りましたね」
とーやま校長「将来的に、AIに授業を教わるっていうことも可能だったりするんですか?」
佐藤先生「それはおそらく不可能だと思いますね」
とーやま校長「なぜでしょう?」
佐藤先生「今のコンピューターのやり方っていうのは、問題に対する傾向と対策をやっているだけなんです。教える方はそれじゃ足りなくて、もっとよく分かってないと教えられないんですよ」
とーやま校長「問題と答えだけではない、奥深いところと言いますか…」
佐藤先生「そういう言い方で良いと思います。例えば、私も教員をやっていますけど、練習問題を解けるっていうレベルと、その内容を学生さんたちに分かってもらえるように説明するっていうのはこのくらい違うんです」
佐藤先生「だから、問題が解けたからといって教えられるわけではないんですね」
■ AI
僕は将来、学校の先生になりたいと思っているのですがそれもAIに奪われてしまうんですか?
生徒一人ひとりの様子をきちんと見ないといけない仕事なのでAIには難しいという話を聞いたことがあるのですが実際はどうなんでしょうか。
ミレニアムファルコン
男性/13歳/神奈川県
2017-11-20 21:06
男性/13歳/神奈川県
2017-11-20 21:06
佐藤先生「色々と考え方があると思うんですけど、私自身、教師をコンピューターやAIに置き換えるのは反対なんです。
でも逆に、置き換えた方がそれぞれの学生さんたちに合った考えが出来るんじゃないか、っていうことを言う方々もいらっしゃる。なので、どうなるかは今の所は分からないですね。
ただ、教えるっていう行為はただ知識を授けるだけではなくて、一緒に考えるとか、内容を一緒に楽しむとか。もう少し色んなファクターがあると思うので、僕はやっぱり教える側は人間であって欲しいなあ、といつも思います」
♪ Seven Swell -based on "Niji"- / LAMA
とーやま校長「今、佐藤先生のお話を聞かせていただいて、温かい気持ちになってます! 正直、『これからはAIがこの世を支配するんだ!』くらいの話なのかなって思っていたんですけど…」
佐藤先生「そんなことは全くないですよ(笑)」
とーやま校長「ちゃんとそこには人間がいて、温度があって、隙間があって…。とか言ってたらまたチョークの音がするよ!」
とーやま校長「次は身長かな?」
あしざわ教頭「黒板はプロフィールを発表する場所じゃないですから(笑)」
それでは、佐藤先生の本日2枚目の黒板です!
『 車が車でなくなる 』
とーやま校長「これはどういうことですか?」
佐藤先生「今、自動運転っていうのはすごく研究されているんですけど、
自動運転が出来るようになったら、車って、我々が思っているような車じゃなくなるんじゃないかと思うんです。
車としての概念って2つあって、1つは所有するのが楽しい、ということと、もう一つは運転することが楽しい、という概念。
ところが、最近はライドシェアとかカーシェアとかで自分の車を持たない人が多くなってきたんです」
とーやま校長「まさしく、僕が免許をとってもうすぐ1年になるんですけど、車を持っていないんです」
佐藤先生「そして、自動運転になったら運転の楽しさって別に感じられないですよね」
あしざわ教頭「そもそも、自動運転っていうのはどういうことなんですか?」
佐藤先生「簡単にいうと、車自体がものすごく詳細な地図を持っているんです。なので、道を知っているんですね。100メートル先に信号機があることを知っているし、色んなセンサーが付いているので、前に障害物があるか、とか、GPSで今どこにいるのか、とかそういうのが全部わかるんです。
地図上に線を引いてその通りに動いていくっていうのと、ほぼ変わらないんじゃないかな、と思いますね」
あしざわ教頭「そういうことなのか〜」
とーやま校長「事故が起きそうな時に自動的に止まってくれる機能も、AIがやってくれているってことですか?」
佐藤先生「はい。色んなデータからどういう場合に危険かっていうことを導き出してプログラミングして入れておけば、ある種の事故は未然に防げるのではないかと思います」
とーやま校長「ポチッとボタンを押すだけで、表参道の混みあった道でも寸分の狂いもなく縦列駐車できますかね?」
佐藤先生「まあ、縦列駐車は優しいですよね(笑)」
とーやま校長「それは人間でも優しいってことですか? 僕、全然うまくできないんですよ」
佐藤先生「普通に運転するよりは優しいですよね。相手は止まってますから」
あしざわ教頭「あれ? 校長のドライブレベルについての話になってません?(笑)」
佐藤先生「自動運転が難しいのは、自分だけが動いている訳ではなくて、相手も動いてることなんです」
とーやま校長「そうか。相手はAIを搭載していない場合ももちろんありますからね」
佐藤先生「過渡期(古いものから新しいものへと変化していく途中の時期)は、自動運転の車と人間の運転する車が共存することになる訳ですよね。
そうなると、自動運転する車は他の自動運転する車が”どう動くのか”っていうのは予想できるんだけど、人間が運転するのはどういう風に動くのか予想がつかないんです。突然ブレーキを踏むかもしれない」
とーやま校長「特に今、乱暴な運転をする人もたくさんいますからね」
佐藤先生「そういうこともあって運転は難しいんですけど、駐車は、相手は止まっている訳ですから…」
あしざわ教頭「ダメ出しされてますよ!」
とーやま校長「そこはいいじゃないですか〜(笑) 頼むよAI〜」
♪ コンピューター ドライビング / Perfume
とーやま校長「ハンドル握って〜!」
あしざわ教頭「運転してる(笑)」
とーやま校長「佐藤先生、これはPerfumeの『コンピューター ドライビング』という曲なんですけど、そこであ〜ちゃんが『ハンドル握って〜!』って言うんです。それをモノマネしました」
佐藤先生「はい(笑)」
あしざわ教頭「分かりました。と言う意味の『はい』いただきました(笑)」
ここで、学校掲示板に書き込まれたカキコミを紹介していくぞ!
■ AIとは
Alは今は日常に欠かせない大事なものとなってますが僕は不安と期待があります
少子高齢化が進んでる日本にとってはAlという存在は大事ですが逆にAlは人の仕事まで奪って行くかもしれない。そう考えるのも日々技術は進歩している訳で退化するわけがないから怖いと思っています。だからAlは不安があるけど期待をしています
3寸ばかりからなる物
男性/15歳/岩手県
2017-11-20 22:15
男性/15歳/岩手県
2017-11-20 22:15
とーやま校長「掲示板にはAIに対して”不安がある”っていう意見もチラホラあるんですけど、これはいかがでしょう?」
佐藤先生「そんなに不安に思うことはないと思いますね。例えば、特定の仕事はコンピューターに置き換えられることはあると思いますけど、
それと同時に別の仕事が生まれてくるのが普通なので、やるべき仕事がなくなるということはないんじゃないかなと思います」
とーやま校長「じゃあ、そこに対して悲観的になる必要は無いんですね」
佐藤先生「全く無いですね!」
とーやま校長「マジですか!」
佐藤先生「人間賢いですから。新しい仕事を考えますよ」
とーやま校長「これは頼もしいね! からの…本日3枚目の黒板です!」
佐藤理史先生が書いてくれた3枚目の黒板は……!
『 人間だけが虚構の世界を作れる 』
佐藤先生「虚構。フィクションとかってことですか?」
佐藤先生「そうですね。実在するもの以外にも我々人間は、”実在しないもの”を信じることができるわけですね。例えば、1万円札っていうのがありますけど、あれはただの紙切れなわけですよね。ところが、1万円の価値があるとみんな信じているからそれで成立しているわけです」
とーやま校長「そうか! 1万円だって決めたのも人間ですもんね」
佐藤先生「ただ、それって実在はしないですよね。みんなが思っている世界でそれが存在しているわけです」
あしざわ教頭「なるほど。概念というか、人間が作ったものをみんな信じているってことですね」
佐藤先生「あるいは国家もそうですよね。自分たちのことを日本人だって思っているけど、日本っていう国があると信じているから、日本という国があって、日本人だと思えるわけですよね。
だから、本当はあるかどうかよく分からないわけです。でも、我々は虚構の世界として作り上げることが出来て、なおかつ信じることが出来る。それがおそらく人間の一番すごいところだと思います」
あしざわ教頭「でも、AIが小説などの虚構を書くことも出来るんですよね?」
佐藤先生「基本的にはプログラマーが世界を作ってそれを小説にするようなプログラムを書いただけであって、その世界を作っているのは人間なんですよ」
あしざわ教頭「そこには人間の思考が入っているんですね」
佐藤先生「そうですね。今のレベルですと、虚構の世界を作る=小説を書くことなのであれば、今のコンピューターは小説を書けません。
日本語として意味の通る文章を作ることは出来るんですけど、そこに新しい世界を作るのは全部人間のプログラマーが作り込んでいるんです」
とーやま校長「今、地球に70億の人間がいますけど、例えば、人間と同じだけの偏差値を持ったAIが70億あったとしても、今のような文明にはならないってことですか?」
佐藤先生「おそらくならないと思います」
あしざわ教頭「むしろ、何も起きないってことですか」
佐藤先生「言い切ってしまえば、何も起きないと思います」
とーやま校長「へぇ〜! やっぱり、その間の見えないものや、絆や心が無い限りは…ってことなんですね」
■ AIか、
AIは、すごいと思う。でも、それは1が与えられているからできるだけ。AIは0から1を作り出すことができない。
AIの優れているところと、人間の優れているところをうまく使っていけば、AIに頼りっきりの社会にはならないと思う!
でも、いずれはAIがほとんどの仕事をする時がくるんだろうなあ
毛玉の付いたジャージ
女性/15歳/埼玉県
2017-11-20 22:14
女性/15歳/埼玉県
2017-11-20 22:14
佐藤先生「0から1を作れない。っていうところは、全くその通りだと思います!」
とーやま校長「そうなんだ!」
あしざわ教頭「じゃあ、映画とかでよくある”AIが暴走して…”というようなことは簡単には起きないんですね」
佐藤先生「今の技術レベルではそういう心配をする必要はないですね。
ただ、人間が悪意を持ってプログラミングすれば、そういう危険はあるんですけれど、コンピュータープログラムが自然発生的に悪意を持って人間を攻撃するってことは今の技術レベルではありえませんね」
あしざわ教頭「やっぱりそこは人間ありきなんですね」
AIって、どこを目指しているのですか?
AI同士で独自の言語で、世界を滅ぼすと会話をしていたり、物騒なニュースがあるけど、人間より優位な立場に立ちたいという自己主張に感じるのですが、共存はどのような形になりますか。先生のご意見を聞いてみたいです。
綾太郎
女性/20歳/山口県
女性/20歳/山口県
佐藤先生「共存の対象にはまだなってないと思いますね。単なる技術ですから、それを我々人間がどう使うかだけの問題であって。
さっきも申し上げましたけど、悪意を持って使ったら色んなことが出来る、そういうレベルだと思いますね」
とーやま校長「今のところ佐藤先生の近くには悪意を持った人はいないですか?」
佐藤先生「(笑)」
とーやま校長「もしくは、佐藤先生自身が…」
あしざわ教頭「やめなさいよ!(笑)」
♪ ふたりごと / RADWIMPS
とーやま校長「佐藤先生のお話をお伺いした後だと、RADWIMPSっていうバンドは…。『ふたりごと』という曲は誰が決めたものなのか…。ってなりかけたんだけど、曲を聴いて俺の中でこの曲は本当に素敵な曲だなって思った、っていうこの事実が人間と思えるじゃん。そんなことを思える時間でもあったな」
あしざわ教頭「人ってすごいんだなって思いますよね!」
とーやま校長「AIの発達によって、そう思う自分がいるよね」
佐藤先生「人ってすごいんですよ! 人工知能の研究者の半分くらいは人間を知りたくてやっているんですよ。
人間ってどうしてこんなに賢いんだろう、どういう仕組みなんだろう、って知りたいからコンピューターを使っていろんなモデルを作って動かしてみて、どこが人間と違うのか。どこに謎が残っているのか探しているわけです」
あしざわ教頭「人間の研究でもあるんですね!」
佐藤先生「そうですね」
とーやま校長「面白い!」
ここで、実際に生徒のAIに対する疑問を逆電で聞いてみることに!
とーやま校長「もしもし!」
呑気なてるてる坊主 広島県 18歳 男性 高校3年生
呑気なてるてる坊主「もしもし!」
とーやま校長「呑気なてるてる坊主には、佐藤先生に聞きたいことがあるんだよね」
呑気なてるてる坊主「はい。この先の未来でAIが心を持つことはありえますか?」
RN 呑気なてるてる坊主は、中学2年生の頃、社会の先生がしてくれた、
「ロボットに心というものが芽生えたら、人間は滅びる」という話がとても強く印象に残っていたのだという。
呑気なてるてる坊主「AIが心を持つことで、映画の『ターミネーター』みたいにロボットが暴走してしまう、っていうのをよく見るんですけど、研究者の眼からはどう見えるのかが聞きたいです」
佐藤先生「そんなに難しいことを聞かないで欲しいっていうのが本音です(笑)
AIが心を持つことはありえるのか? っていう質問にちゃんと答えようとすると、90分くらいの講義をしないと答えられないんですけれど、簡潔に答えるとしたら、『イエス』なんです。
原理的にはイエスだけど、少なくとも僕が生きている間はありえないと思います。
今、(RN 呑気なてるてる坊主は)18歳ですよね。彼が生きてる間に、どうなるかはわからない」
とーやま校長「えぇっ!?」
佐藤先生「まず、心っていうもの自体がよく分かっていないんですね」
あしざわ教頭「確かに、我々もよく分かっていないですね」
佐藤先生「でも、コンピューターサイエンティストがAIをやっている研究者っていうのは、心っていうのはある種の計算だと思っているんです。
つまり、何か特別なものではなくて機械的なやり方や、仕組みだと思っているんです。ということは、それがコンピューター上に実現出来ないと考える理由はないんです。なので、原理的には不可能だと言わないんです。ただ、実現できる方法が分かっているかというと、それは全然分からない」
呑気なてるてる坊主「ほぉ〜」
佐藤先生「一番のポイントは、『心ってなに?』っていう問題で、我々はナイーブに直感的に心って分かったような気がしているんだけど、でも全然分からないわけですよ。
それが分からない限り、(AIに心を宿らせることは)出来そうもない。
でも、いつかは分かるかもしれない。だから、人間だけが本当に特別な存在かというと、我々はそうじゃないと思っているわけです。
進化の過程を経てきて、なんらかの必然性があって今の我々がいて。それが自然の摂理からかけ離れた存在ではない、と今の科学は思っているんです。
例えば、進化の過程をAIに全部シミュレーションさせたら、人間と同じものが出来るかもしれない。だから、『ありえるんですか?』と聞かれると、『イエス』なんです」
とーやま校長「はぁ〜…! わざわざ名古屋に行かずしてこんなすごい話を引き出してくれた呑気なてるてる坊主! ありがとう! 話を聞いていて、お前はどう思った?」
呑気なてるてる坊主「人間の心って、やっぱり介入するのも難しいんだなって思いました」
とーやま校長「介入されてしまう可能性もあるけれど、それでもやっぱり俺たちはすごいものを持っているんだ、って感じるよな!」
呑気なてるてる坊主「はい!」
とーやま校長「呑気なてるてる坊主、ありがとう!」
■ AI
でも、結局は人間が作って人間がプログラミングするんでしょ。そして人間が修理とかするんでしょ。
人間もすごいでしょ。
白い未来
女性/15歳/山形県
2017-11-20 23:39
女性/15歳/山形県
2017-11-20 23:39
あしざわ教頭「本当ですね!」
そして、本日も黒板の時間になってしまいました。
佐藤理史先生が書いてくれた、本日最後の黒板は……。
『 AIは怖くない 』
佐藤先生「少なくとも、今のAIは怖くないです。将来的には分からないけれど、今、現実に実現出来ているAIは全く恐れる必要はない。そう思います」
とーやま校長「改めてそう言っていただいて、ホッとしている生徒もたくさんいると思います。
将棋の藤井聡太4段も、AIの将棋ソフトと対決する中で、これまでの名人たちが思いもつかないような一手をAIとの対戦によって生み出すことが出来て、とんでもない記録を作り出したっていう話も聞いたことがあって。
だから、AIと肩を組んで、手を取り合っていけば僕たちも豊かな気持ちになれますよね」
佐藤先生「はい。そうなるといいですね!」
とーやま校長「そうなりたいよね」
あしざわ教頭「仲良くやっていきたいですね!」
佐藤先生「どうしてみなさんそう思わないんでしょうね?」
とーやま校長「怖がらせるマスコミュニケーションがいるんですよ!」
あしざわ教頭「最後、その話に行くの?(笑) そこはAIに頼んでいくしかないかもね!」
とーやま校長「佐藤先生にはまだまだ色んな話をお伺いしたかったです! また遊びに来てください!」
佐藤先生「はい。ありがとうございます!」
佐藤理史先生! 今日は楽しいお話をありがとうございました!
【FAXイラスト】
欅坂46 平手友梨奈
RN ハムカツ御膳
RN ヨッピシー
RN まりさ❁まどか
RN ♡桜嵐@永遠のSOLファン♥
RN ふてふてりんご
RN ヨッピシー
RN Chiharu
RN 2月のもも。
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【逆電リスナー】
呑気なてるてる坊主 広島県 18歳 男性
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【本日の放送部員】
相棒ザンギ 北海道 15歳 女性
⇒radikoタイムフリーで聴く!
⇒放送部についてくわしくは【 コチラ 】
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【オンエアリスト】
22:09 あなたを保つもの / 坂本真綾 コーネリアス
22:24 結局、じゃあねしか言えない / 欅坂46(五人囃子)
22:42 Seven Swell -based on "Niji"- / LAMA
23:14 Hold Your Hand / Perfume
23:38 ふたりごと / RADWIMPS
23:50 moonlight lovers / □□□
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新しい世界にAIが連れてってくれるってことだよこれ!!
校長のとーやま
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AIの話をしてたら人間の話だった!!
ボクらまだナゾばかりでステキだ!!
教頭のあしざわ
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