BURNOUT SYNDROMES先生といしわたり淳治先生が来校!!
歌詞の授業をしていくぞ!

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『 ポケモン 』

来週月曜日の生放送授業は…ポケモンの講師が来校!
ゲームを作っている方が、講師として
2時間丸ごとポケモンの授業をしてくださいます!

あしざわ教頭「しかも来週にポケモンの新しいゲームが出ますよね」

とーやま校長「"ポケットモンスター サン・ムーン"! これが発売なんだけど、正直、俺はあんまり詳しくないんだよね。どういうストーリーなのかとかいうところまでは、実はよくわかってない。教頭は?」

あしざわ教頭「僕も全然詳しくないですけども、甥っ子がすごく好きですね。海外でも有名なんですよね」

とーやま校長「俺も教頭も詳しくないから、来週の月曜日に講師をお呼びして授業をしてもらおうと思います!」

あしざわ教頭「知らない生徒もまだいると思うので、よかったら1から教えてほしいですよね」

とーやま校長「この日はポケモンだけではなく、"将来、ゲームをつくる仕事に就くにはどうすればいいのか"とか、"どうやって今の職業に就いたのか"とか、そういった話もしていく予定!」

ぜひみんなも参加してほしい!


♪ FLY HIGH!! / BURNOUT SYNDROMES


さあ、今夜の生放送教室には、ニューアルバム『檸檬』を今週水曜日にリリースする
BURNOUT SYNDROMES先生と、
作詞家・音楽プロデューサーのいしわたり淳治先生が来校!!

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Gt&Vo 熊谷和海
Ba&Cho 石川大裕
Dr&Cho 廣瀬拓哉


とーやま校長「BURNOUT先生は、あさって水曜日に、ニューアルバム『檸檬』をリリースされます! おめでとうございます!」

BURNOUT SYNDROMES先生「ありがとうございます!」

とーやま校長「その辺りのお話をお伺いするということで来ていただいているんですけど、…あの〜、淳治は…?」

あしざわ教頭「今回、BURNOUT先生の今回のアルバムのプロデュースを手がけたのが、いしわたり先生なんです!」

いしわたり淳治先生は、閃光ライオット、そして、未確認フェスティバルの特別審査員を
6年間続けてくださっているので、校長も慣れ慣れしい感じになってしまっていますが、
本業は作詞家であり、音楽プロデューサーです。
SMAPや少女時代、布袋寅泰先生や剛力彩芽ちゃんの曲の作詞を手がけたり、
9mm Parabellum Bullet先生、チャットモンチー先生の作品のプロデュースをしたり、
最近は、RIP SLYME先生やflumpool警備員、Little Glee Monster先生など、
この学校と繋がり深いアーティストの作品にも、たくさん関わっていらっしゃいます。

とーやま校長「…すごいじゃない!」

あしざわ教頭「あとは、GLIM SPANKY先生だったり、OKAMOTO'S先生だったり、閃光ライオット出身のアーティストの作品も、結構手がけていらっしゃいます」

いしわたり先生「ありがとうございます」

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とーやま校長「そもそも、BURNOUT SYNDROMES先生と淳治先生は、どういったところから関わりがあるんですか?」

いしわたり先生「デビュー前に、6曲入りのミニアルバム『文學少女』を1枚作るっていう時に、全曲プロデュースをしました」

とーやま校長「それって何年前ですか」

いしわたり先生「2年前だったっていうことをさっき思い出しました(笑)」

BURNOUT SYNDROMES先生「(笑)」

とーやま校長「淳治先生はレコーディングの現場では、どうなの?」

熊谷先生「神のようです」

とーやま校長・あしざわ教頭「神?」

いしわたり先生「腕を組んで動かないっていう(笑)」

BURNOUT SYNDROMES先生「(笑)」

あしざわ教頭「本当の神じゃないですか(笑)」

とーやま校長「じゃあBURNOUTの3人からしたら、本当にものすごい存在なんだね」

熊谷先生「もう本当に本当にGODですよね。困ったら祈れば託宣が出てくる(笑)」

あしざわ教頭「すごい(笑)」

とーやま校長「現場では、音楽プロデューサーってことでよろしんでしょうか」

いしわたり先生「そうですね、BURNOUTに関しては、プロデューサーとして関わっています」

とーやま校長「そのアーティストごとによって、また肩書きも変わられるんですね。このBURNOUT SYNDROMESのレコーディングに対しては、どういう関わり方をされているんですか?」

いしわたり先生「なんでしょうね…一応、メンバーに入りたいと僕は思っています。雑談をたくさんして、仲良く、フランクにしゃべれるようになれば、曲もアレンジしやすくなるというか」

とーやま校長「例えば、チャットモンチー先生と初めて会った時に、まずディズニーランドに行って親交を深めたそうですね」

BURNOUT SYNDROMES先生「えー!」

いしわたり先生「"魔法の国だから、今日は一切音楽の話はダメ"ということで、雑談をするためだけにディズニーランドに行きました」

とーやま校長「それで人となりを何となく感じて、仕事に繋がると」

いしわたり先生「そうですね」

熊谷先生「なんで俺らの時は…」

石川先生「ゴリゴリの会議室で会いました(笑)」

熊谷先生「作詞の地獄というか、音楽の話しかしない、みたいな(笑)」

あしざわ教頭「なんで対応が違ったんですか?(笑)」

いしわたり先生「俺は違うことを言いたかったけど、みんなが拾ってきた猫みたいに、隙あらば噛み付こう、みたいな雰囲気が出てたから、ちょっと怖いなと思って(笑) なるべく仕事の話をしないと、不安がぬぐえないのかなと思った(笑)」

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今夜は、いしわたり先生とBURNOUT先生に、今回のアルバム『檸檬』をテキストに、歌詞の授業をしてもらいます!
今回、どうやって作品を作り上げたのか、聞いていきたいと思います!

とーやま校長「今日は"特別テキスト"として、アルバム『檸檬』に収録されている曲、『ヒカリアレ』と『エレベーターガール』。この2曲の歌詞の"第一稿"と"最終稿"を、BURNOUT先生にいただきました!」

あしざわ教頭「"第一稿"と"最終稿"。つまり、これを比べると、最初の"ひらめき"、アイデアが、完成された"作品"になるまでの過程がイメージできる訳ですね」

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そして今夜は、BURNOUT SYNDROMES先生が今月行うLIVE、ワンマンツアー東京公演の特別電話先行予約も行います!

東京ワンマン公演『ヒカリアレ〜未来への祈りを合図に火蓋を切る〜』
開催は、11月25日 金曜日!
東京 渋谷Club QUATTRO!
夕方6時半オープンの7時スタート!
チケット代は3500円に別途ドリンク代がつきます!

とーやま校長「公演名は"ひぶたを切る"でよろしいですか?」

熊谷先生「これは歌詞にのっとって"スタートを切る"と読みます」

受付電話番号は、
0570-02-9900
深夜なのでかけ間違いのないように注意!

受付は、今日の深夜1時まで!
今日の授業を聴きながら、「行きたい」と思った瞬間にチケットをとってください!


BURNOUT SYNDROMES先生と、いしわたり淳治先生へのメッセージは学校掲示板メールで待ってるぞ!!

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とーやま校長「いしわたり先生、改めて、作詞というものは一体どういうものなのかを聞いてもいいですか? 未確認フェスティバルでもあったように、オリジナルを作るにあたって、詩をどうやって書いていいかわからないという生徒がいっぱいいるんです」

いしわたり先生「"作詞"を広辞苑で引いたら、なんて書いてあると思いますか?」

とーやま校長「え? 正しい意味ですか?」

あしざわ教頭「"言葉を歌に乗せる"?」

いしわたり先生「そんな感じですか。(広辞苑に)"執筆"ってなんて書いてあると思いますか?」

とーやま校長「"執筆"になると、小説とか文章をしたためる」

いしわたり先生「そうですね。"執筆"は"文章を書くこと"って書いてあるんですよ。それで、"作詞"を調べると、"歌詞を作ること"って書いてあるんです。これは大きく違うところがあって、"執筆"は自分の書きたいことを書けばいいと思うんですが、"作詞"って"歌詞を作ること"って書いてある以上、"作り方がある"ってことなんですよね」

とーやま校長「はい」

いしわたり先生「"作り方がある"ってことは、イコール、”そこに技術がある”ってことなんですよ。なのに、ほとんどの人は、"自分の考えを自分らしく書けばいい"と思ってるんです。だから、"執筆"をしちゃうから歌詞が書きにくいんですよね。最初から"作詞"をすれば、そこまで悩まないんじゃないかと思います」

とーやま校長「それは、やっていくうちにテクニックがわかってくるものなんですか?」

いしわたり先生「テクニック(技術)というのももちろんなんですけど、一番わかりやすく言えば、"フィクションを書けるかどうか"なんですよね。要するに、自分が主人公で自分の悩みを吐露する、みたいなことは誰でもできるというか、基本的にやりやすいことだと思うんですが、そうじゃなく、自分じゃない主人公が自分じゃない物語を、自分がどれぐらい共感できる温度感で動いてくれるのか、ということなんです」

とーやま校長「行ったところのないところへ行って、出会ったことのない人に出会って、とか」

いしわたり先生「そうだし、自分とは関係のない失恋をしていたりとか、っていうことですよね」

とーやま校長「熊谷先生はずっと頷いていらっしゃいましたけど、もちろん、そういうのを最初からわかっていたわけではないですよね」

熊谷先生「そうですね。ただ、僕が最初から思っていたのは、"歌詞はフィクションでもいいけど、嘘じゃいけない"っていうことです」

あしざわ教頭「それはどういう違いですか」

熊谷先生「僕が書くのはフィクションなんですけれども、そのストーリーの中には、ちゃんと自分の体験が1%だけは入っている。例えば、女の子が主人公の歌を書いたとしても、それは僕が女の子と実際にしゃべって考えたことだったり、失恋した時に感じたことをちょっとひねって書いたことであったり、女の子の体験談を聞いて"こういう歌詞にしたら面白いんじゃないかな"であったり。100%嘘を書いてしまうと伝わらないのかなと、それこそ、書き始めた中学生の頃からそう思って書いています」

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とーやま校長「それは人によるってことなのかな? 熊谷先生はそうだっていう」

いしわたり先生「責任感じゃない? 嘘でいいやって言って投げやりに無責任に書いたものは、たぶん響かないんだと思うんですよ。だってほとんどの映画はフィクションじゃないですか。でも、全米が泣くことはある。そこにはやっぱり、本物の何かが宿ってるってことですよね」

とーやま校長「そうですね。作り手の人が伝えたい一点だったり」

熊谷先生「それがリアリティを出していくのかな。聴いて、"この歌は嘘じゃん"っていうふうにはならない、明らかにフィクションなんだけど、すごく沁みるっていうのがリアリティ。それで、結局、リアルな実体験に基づく情景描写であるのが、心に響かせられるパワーになるんじゃないかなって思っています」

とーやま校長「なるほどね」

あしざわ教頭「それで、歌っている側も、自分の体験が含まれてるから気持ちがのりやすい、みたいなことも含まれるんですか」

熊谷先生「そうですね。やっぱり自分と言っても一個の人間なんで、それと同じ似たような体験をしている人間って必ずたくさんいると思うんですよ。だから、歌って気持ちが乗るっていうのもすごく大事なんじゃないかな」

とーやま校長「いしわたり先生。このBURNOUT SYNDROMES先生というバンドの特徴って、どういう印象がありますか?」

いしわたり先生「僕が最初に関係したのが『文學少女』というアルバムだったんですけど、"文学"を前面に押し出すようなスタイルがいいだろうと思いました」

とーやま校長「そこに対して、淳治先生はどんなアプローチをされるんですか?」

いしわたり先生「最初にするのは、曲の伝わりやすさを考えます。例えば、こういうメッセージがあるとしたら、これが伝わるように物語をデフォルメします。…わかるかな? 余計な雑味をなくしていって、この感情ひとつだけが、聴いた時に立ち上がるようにしてあげる。というように、持っていくんですよ」

とーやま校長「良かれと思っていろいろ付けてしまうと、スポットを当てたいところが1個あるのに、そっちに目線がずれて生きなくなってしまう」

いしわたり先生「そういうことです。たぶんお笑いでもあると思うんですけど」

とーやま校長「ある!」

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いしわたり先生「ここの笑いに持っていきたかったのに、ハプニングが起きて違う笑いが起こってしまったら、散らかっちゃう、みたいな、そういうことになりますね」

とーやま校長「それが作詞の中にもあるんですね」

いしわたり先生「あります。余計な要素が隠れているので、まずはそれを取り払ってシンプルにするんですよ」

とーやま校長「熊谷先生は、まず自分で書かれるじゃないですか」

熊谷先生「はい。僕の中には明確に伝えたいことが必ずひとつあるんですよ。
それを最初はワンコーラスで完結させたくて、一生懸命書くんですね。
伝えようと思って書いて、まず最初のリスナーとして、いしわたりさんに聴いてもらうんです。
それで、いしわたりさんから"こことここは何を言っているかわからない"っていう意見をたくさんもらって、"じゃあそこを直してきます"っていうのを何回もやります。
最初に聴いてわからない部分に対して、作り手である僕が"そこ、実はこれこれこういうことを表していて…"って説明することは、実際にお客さんに対しては不可能ですよね。
だからそこに対する抗議は一切なく、"伝わらないのであれば俺が悪い、俺が変えます"って、"これなら伝わりますか?""まだ伝わりませんか?""じゃあこれでどうですか?"って、どんどん伝わるようにしてもらうんです」

とーやま校長「『ヒカリアレ』の歌詞の第一稿と最終稿を見させて頂いているんですけど、これもちょこちょこ変わってるんですね」

熊谷先生「そうなんですよね」

とーやま校長「例えば、最初の1行目も、言葉は一緒ですけど、漢字に変わっていたりとかしますよね」

あしざわ教頭「これは言っていることは一緒じゃないですか。文字のニュアンスとか見方という、そこら辺なんですか」

熊谷先生「これは単純に僕のアイディアとして、デザイン的に、ここにはかた苦しい漢字が欲しいなと思いました。小学生でも書けるような"体"ではなく、精神を含めて成熟した大人の"躯"を文字にしたいなと思って。それでいしわたり先生に出してNGがなければ、"じゃあこれでいきます"となります」

とーやま校長「あと、第一稿では英文があるじゃないですか。でも完成稿ではその英文がなくなっていますね」

いしわたり先生「これはメロディは一緒なんですけど、歌詞が日本語になってるんですよね」

熊谷先生「そうですね。最終的に、"未来への祈りを合図に火蓋(スタート)を切る"っていう歌詞に変わったんですよね。ここは、もともと僕は英語で歌詞を入れていて、そこを日本語にした方が伝わりやすいと言われたので、そうしました」

いしわたり先生「英語って匿名性が高いので、流して聴いちゃうじゃないですか。だから、"文学をしたい"っていう気持ちがこのバンドにはあるので、やっぱりそこは、"日本語のパターンも聴かせて"と投げるという感じですね。しかも、ここの歌詞がもとの英語だった頃は、次にまたAメロが来るんですよ。最終稿は構成もいじってるのですぐにサビが来るんですけど」

とーやま校長「ああ、そこも変わってるのか」

いしわたり先生「そうなんですよ。そうなると、この英語が、よりふわっとしちゃうんですよね」

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熊谷先生「率直な感想を聞かせてもらって、それを、僕の中で、本当に聴いてもらったお客さんの感想としてチェンジしていく、ただそれだけなんですよね。だから、英語のところを変えてみてと言われたら、すぐに変えられます。僕の中では何パターンもあって、そもそもこの英語は大丈夫かな、と思いながら出しているところもあるので(笑) 大体、そういうところに限って突っ込まれるので"ああ、やっぱりか"って(笑)」

とーやま校長「その時は淳治がサメみたいな目をしてるんだ」

熊谷先生「ピンポイントでドーンってやられるんですよ(笑) ここはこれでごまかせるかな、と思って書いた名詞ひとつが…」

いしわたり先生「"ここ、適当に書いたでしょ"って(笑)」

とーやま校長「やっぱり自分で自信がないっていうところも伝わるんですね」

熊谷先生「はい。まあ、いしわたりさんだから、明確に"ここがふわっとしてる"って言えるんですけどね。普通に聴いて下さるお客さんには、そこまでわからないとしても、聴いてて何かふわっとするっていうのは、たぶん心のどっかに引っ掛かっちゃうんですよね。そこが、結局物語の言いたいことを妨げるブロックになってしまうのかなって感じがしますね」


♪ ヒカリアレ / BURNOUT SYNDROMES


とーやま校長「今のお話を聞きつつ曲を聴くと、"ああ、そういうふうにしてこの歌詞ができてるんだ"って面白いですね」

いしわたり先生「そうですね。なかなかこんな話は聞かないですよね」

あしざわ教頭「第一稿のままだったら、もしかしたら曲全体が変わっていたかもしれないですね」

いしわたり先生「サビの分量が全然違うもんね」

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熊谷先生「僕は、"そんないきなりサビに行っていいのか"って思ってたんですけど、いしわたりさんが"すぐにサビが聴きたい"って言って、そこはリスナーとしての一声なんで、"じゃあすぐにサビにしましょう、変えますね"って」

とーやま校長「熊谷先生は、この作詞の中で、テクニックというか、何か自分なりに込めたことってあるんですか?」

熊谷先生「テクニックというのかわからないですけど。
僕は原作(漫画『ハイキュー!!』)を読んで、バレーボールの決勝戦なんですけど、すごく神聖なイメージを抱いたので、それを歌にしようと思ったんです。
だからその真っ白な清潔感のあるイメージってどこから出せるのかなって思った時に、聖書の"光あれ"って言葉を使えば、宗教とは関係なく信念の強さを出せるのかなと感じました。
そのファクターとして、例えば、血と汗の"贄"であったり、"聖火"であったり、"楽園""十字架"っていう感じのワードをちりばめることによって、聖書感が出せる気がしました。
しかも地盤であるテーマが"聖書"であるから、いわゆる、ちょっと中二くさくなっちゃう香ばしいワードをちゃんと使えるテーマだなと思ったんで、存分にちりばめていきました」

とーやま校長「淳治先生がすごくいいなと思うところはありますか」

いしわたり先生「歌詞の書き方を色々教えていくことはよくあるんですけど、確実にうまくなる人には共通点があって、全員漫画好きなんですよ。漫画をよく読む人は、歌詞の上達が速いんです」

とーやま校長「なんでですか?」

いしわたり先生「漫画は、筋を文章で教えているわけじゃないですよね。みんな周りを見て、"何となくこの人が嘘をつかれたことに気づいた"とか、読んでいる人が察してるわけです。それはシーンとシーンの連結で、勝手に察してるんですよ。つまり、説明文ではなく感じてるんです。そうやってカメラワークをつなぐことによって、自分が伝えたい筋であったり、言いたいことをシーンの切り取り方で見せるってことに長けてるんですよね」

とーやま校長「そうなんだ!」

熊谷先生「歌詞っていうのは絵の連続だと思ってるんです。僕がどれぐらい漫画が好きかって言うと、生まれてはじめて買ってもらった本が"漫画家になろう"って本だったんです(笑) すごく面白かったのが、カメラワークについてのことがたくさん書かれていたことなんです。例えば、人物Aが右、人物Bが左にいるというコマがあるのなら、次のコマでその位置が逆になっているとダメなんですよ。それをすると読者がついて来れないから、一旦Bの背面をはさんでカメラを回してあげなさい、と書いてありました。結局そういうのが歌詞にも必要なんだなってその時に感じたんですよね。僕、その時6歳だったんですけど(笑)」

とーやま校長「こうやって話を聞いてくと面白いですね!」



BURNOUT SYNDROMES先生は、今週木曜日からワンマン公演がスタート!

とーやま校長「今週木曜日ですか!」

廣瀬先生「そうです。もう、しあさってくらいですかね」

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とーやま校長「大丈夫ですか?」

廣瀬先生「今日もリハをしてきましたもん」

とーやま校長「じゃあ、もうほぼ完成という感じですか」

石川先生「僕らは本当にワンマンライブが大好きっ子過ぎて、ワンマンライブのことを6月頃からずっと考えてました。"こんなんしたい""あんなんしたい"を具現化していって、最近ようやく形になってきて、"これはおもろい!"って思ってます!」

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廣瀬先生「一度いしわたりさんにもLIVEを見に来ていただいたことがあって、その時に"相思相愛で良かったよ"って言ってくれたんですよ。それが僕がすごく嬉しかったです!」

いしわたり先生「そう。お客さんと愛し合ってる感じがすごく伝わって来て、いいLIVEしてるなって本当に思って感動したんですよね」

石川先生「僕らは本当にお客様のことが大好きなんですよね」

廣瀬先生「何なんだろう。すごくLIVEのムードがいいんですよね。一緒にやってる感じがいいなっていう」

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石川先生「僕らの歌をめちゃくちゃ歌ってくれるんですよね。歌詞カードを見て覚えて来てくれてるんだなっていうのがわかって、めちゃくちゃ嬉しいんで、それに何とか応えたいっていつも思ってます」

とーやま校長「そういうファンのみんなの姿を見ると、やっぱり気持ちが入るんですね」

石川先生「そうですね」

廣瀬先生「気持ちが入りすぎちゃって、ミスをしがちなんで(笑)」

とーやま校長「でも幸せですね」

石川先生「そうですね!」

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作詞の授業を受けて、掲示板にも書き込みが届いているぞ!


私も今、作詞しております!
『自分が思っていることを書くのは誰にもできる』って言葉が心に刺さりました。
私は、自分が思っていることを歌詞にぶつけて書いてるだけでした。
私もフィクションで考えてみて、実体験を入れて書いて見ようと思います!
LOVEmusicrock
女性/15歳/静岡県
2016-11-07 22:41




とーやま校長「"執筆"になってしまうところをちゃんと考えると、ようやく人に伝わることができる」

熊谷先生「"作詞"になっていくってことですね」

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続いて、『エレベーターガール』の歌詞について、第一稿と完成稿を見比べてみた。

いしわたり先生「これの方が今日の話が顕著に出ているかもしれない。"エレベーターガール"っていうフィクションの女の子の物語であって、かつ、漫画的に名詞がたくさん出てきて、成りあがっていく感じを"エレベーターガール"(と表現して)、曲として展開させていくっていうね」

とーやま校長「最初は女性のセリフですよね。一発目から、第一稿の歌詞と変わってますね。第一稿だと"腫らした頬で乗り込んだ渋谷のタクシー"、完成稿だと"溜息で曇るウィンドウ 渋谷のタクシー"」

いしわたり先生「これがさっき言った"雑味"なんですよ。主人公の女の子がかわいそうに見えたら、この歌はまた違うブレ方をすると思うんです。だけど、主人公の女の子があくまで主体であって、凛としているんだけれど切なさがあるっていう方が、物語の筋としては正しいんです。だけど"腫らした頬で"って書いてあると、叩かれたかわいそうな女の子に見えちゃうじゃないですか。そうなるとメッセージの質が変わっちゃうんですよ」

熊谷先生「僕は最初の第一稿では、Aメロで描く、付き合ってる男のキャラクターをあまり良くない感じで書かないといけない、というのがあったんです」

とーやま校長「第一稿の歌詞でも"腕も刺青も"とか書いてありますね」

熊谷先生「ちょっと金のネックレスをじゃらじゃらさせたチンピラちっくなイメージで書いたんですね。ただ、そうなると女の子の強さが出なくなるから、これが"雑味"になると教えていただいたので、もっとからっぽな、金は持っているけどいけ好かない感じの男にすることにしました。それで、完成稿がこうなったんです」

とーやま校長「"腕の刺青も"が"変に白い歯も"になってますね。"きつい香水も"が"中古のベンツも"に変わっていて、"すぐ殴る癖も"が"見下すような目も"。ちょっと軽薄なチャラい男ですね」

熊谷先生「でもステータスとしては、ちょっと地位がありそうな感じのやなヤツ。だから、相手方のモブのキャラクターの描写もすごく大事なんですよね」

あしざわ教頭「それで、そっちばっかり掘り下げてしまうと、メインの方がわからなくなってしまうんですね」

いしわたり先生「そう。それが、モブが強すぎたせいで、改稿前はぐちゃってなってるのかな」

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♪ エレベーターガール / BURNOUT SYNDROMES


とーやま校長「やっぱり話を聞かせてもらってから改めて聴くと面白いですね!」

BURNOUT SYNDROMES先生「ありがとうございます!」


続いては、今日の授業でどうしても聞いてほしいことがあるリスナーの逆電!

とーやま校長「もしもし!」

???「もしもし」

佐々木/まちがいさがし 宮城県 男性

RN 佐々木は、5年前の閃光ライオット2011東日本大会に出場した"まちがいさがし"というバンドのメンバー。

とーやま校長「久しぶりだね!」

佐々木/まちがいさがし「お久しぶりです。ご無沙汰していました」

とーやま校長「2011なら淳治先生も」

いしわたり先生「見てます!」

佐々木/まちがいさがし「はい。それで、淳治先生から"バンド名がすばらしい"って言われてすごく嬉しかったです! ありがとうございました!」

いしわたり先生「今見ても、いいバンド名だと思いました。やっぱり覚えてたし」

佐々木/まちがいさがし「ありがとうございます」

RN 佐々木は、閃光ライオットの3次審査で落ちてしまって、それから半年ぐらいで音楽をあきらめてしまったのだそう。
しかしやはりどこか物足りず、今年の夏にようやく目を背けていた音楽やバンドなどに向き合うことにしたとのこと。
そして今年の夏から活動を再開し、5年ぶりに『夏に遠回りする』という曲を作ったそう。

そんなRN 佐々木がいしわたり先生とBURNOUT SYNDROMES先生に聞きたいこととは…

佐々木/まちがいさがし「それからずっと曲をがんばって作ってはいるんですけど、少し作っただけでもう歌詞が出てこなくなったりします。BURNOUT SYNDROMES先生もいしわたり先生もずっと曲を書いて生活をされていて、これからもずっと曲も歌詞もたくさん書いていくと思いますが、言いたいことがなくなったりせずに、どうして絶えることなく曲を書き続けられるのかということをお伺いしたくてメールを送らせていただきました」

いしわたり先生「なるほど。"何を書こう"って思ったら、曲ってどうしてもテーマが似るんですよ。"悲しい歌""幸せな歌""自分がんばれという歌"、大きくこの3つにわけられます。だからテーマを探して行こうと思ったら、絶対に誰かと似てしまうし、それ以外のものを書こうと思うと袋小路に入っていくんで、僕はテーマは被っていいと思っています。
だけど、そのテーマ…例えば"寂しい"だったら、その"寂しい"を自分はどういう時に感じたのかっていうエピソードを具体的に書き抜ければ、寂しさの歌だけでも、10曲も20曲もオリジナリティのあるものが出てくると思う。
それは、佐々木くんの毎日の暮らしの中にかけらとして刺さってると思うんですよ。"僕はこういう瞬間に寂しいと実感するんだ"みたいなものが書ければ、別の曲になっていくんじゃないかな。
"寂しい"ざっくりまとめて書いちゃったら1曲しかできないと思う」

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佐々木/まちがいさがし「そうですね」

熊谷先生「僕がこうして曲を書かせてもらっているのは、みなさんの力であり、自分の力でなく運だと思ってるんですけど、何より僕が人に誇れるのは、曲を書くのが大好きなんですよ。だから、正直、テーマってあんまり考えたことがなくて、書くのが楽しいっていうのがすごく大事なんじゃないかなと思います。その気持ちがあったら、音楽はきっと答えてくれるんじゃないでしょうか。だから悩むのもすごく大事で、その先に何か自分で見出せるものが出てくるまで悩むことも、経験としてありなんじゃないかなと僕は思います」

佐々木/まちがいさがし「なるほど。ありがとうございます」

RN 佐々木は歌詞と一緒に曲も送ってくれたぞ。


♪ 夏に遠回りする / まちがいさがし


いしわたり先生「とってもいい曲じゃないですか」

佐々木/まちがいさがし「ありがとうございます!」

いしわたり先生「技術的なことを言えば、ちゃんと名詞がたくさん出てきているので、映像的に聴けるし、シーンが目に浮かぶ。それに、サビの"通り過ぎていく"と"遠回りする"の"とお"がちゃんと頭韻を踏んでたりとか、Bメロで"電話""扉""カーテン"みたいに体言止め3つ使えてたりとか、テクニックはものすごいあると思います」

佐々木/まちがいさがし「恐縮です。光栄です」

いしわたり先生「本当にいいと思いますよ。あと一個もしアドバイスがあるとすれば、この先に"手つかずの遠回りしてしまった自分の気持ち"を、こう解釈したらもう一回頑張れるっていう、自分の考えの転換とか提案があれば、聴いてる人はもっと何か感じるものが増えるかもしれない」

佐々木/まちがいさがし「確かにそうです。そこまで考えが至らなかったです」

いしわたり先生「今はね、まだ、自分の感傷にふけっているなっていう印象が残ってしまうけれど、もう一歩踏み出せばもっといい曲になるんじゃないかな」

佐々木/まちがいさがし「わかりました」

こんな書き込みも届いているぞ。


まちがいさがし!!!
久しぶりですね…!!!
2011の閃光のアーティスト達が一番好きだったのでめっちゃ覚えてます!!

まちがいさがしさんはこれファイナル行ったなって思ってたんですが惜しくも次のステージに進めなくて残念だったのをよく覚えてます。

音楽続けて欲しいです!!
これからも陰ながら応援しています!
シュークリーマーー
男性/20歳/兵庫県
2016-11-07 23:48




佐々木/まちがいさがし「ありがとうございます! すごくうれしいです!」


ここで時間が迫ってきてしまったので、熊谷先生に黒板を書いてもらったぞ。

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『 歌詞、いとをかし! 』

熊谷先生「僕は、歌詞ってすごく面白い、曲の全てを左右するファクターかなと思っています。それ次第ですごくいい曲になったり、なんだかよくわからないなって曲になったりするので、歌詞は僕ら作り手としても勉強して尽きることのない、すごく奥の深い分野だと思います。聴くみなさんも、作るみなさんも、もっと歌詞のことを楽しんでもらえるといいですね!」

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♪ ヒカリアレ / BURNOUT SYNDROMES


とーやま校長「まちがいさがし、佐々木、また会おう!」

あしざわ教頭「ぜひ、またね!」

佐々木/まちがいさがし「ぜひ、よろしくお願いします! がんばります!」


BURNOUT SYNDROMES先生、いしわたり淳治先生、どうもありがとうございました!
LIVEも体に気をつけていってらっしゃい!



【FAXイラスト】


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RN SiN



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【逆電リスナー】
佐々木/まちがいさがし 宮城県

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【オンエアリスト】
22:03 FLY HIGH!! / BURNOUT SYNDROMES
22:27 シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜 / Mr.Children
22:44 ヒカリアレ / BURNOUT SYNDROMES
23:22 マカロニ / Perfume
23:37 エレベーターガール / BURNOUT SYNDROMES
23:47 夏に遠回りする / まちがいさがし
23:52 ヒカリアレ / BURNOUT SYNDROMES

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例えたったの一言でもそこに到るまでに色々なところを通過してきているのだな。
淳治先生、BURNOUT先生、
ありがとうございました!

校長のとーやま

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

BURNOUT SYNDROMES先生は映画の様に場面が浮かんでくる…!
そこにはいしわたり先生のスパイスがしっかり効いていたんだなぁ…。

教頭のあしざわ

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