月曜日のカンパネラLOCKS!

2017.01.30

生放送教室

今日から4日間は、水曜日のカンパネラのコムアイ先生が授業を担当！
いよいよ今日が登校初日ですが…
まだ教室には、コムアイ先生の姿はありません…どこに…!?

（チャイム…ガヤガヤ…）

コムアイ「はい、じゃあ授業を始めます。席についてください。…あれ？皆さん、私の姿が見えてないみたいですね…。ゆ～っくり、左上をご覧くださ～い。…私、窓の外にいま～す。今入りますね～。」

（窓を？壁を？すり抜けて入ってきた、コムアイ先生…。）

コムアイ「はい、じゃあ授業を始めたいと思います。今日から4日間、期間限定で授業を担当する…」

（黒板を書く音）

コムアイ「コムアイです。よろしくお願いします！皆さん、初めまして。私は【水曜日のカンパネラ】と言う音楽ユニットで、お歌を歌ってて、今となっては黒歴史なんですけれども。その活動についても追々話していこうと思います。
10代の頃…学校に通っている時…。うーん。これも暗黒時代ですね！人生で一番暗い時代が10代だったな、と思います。なので、ここにいる生徒の皆さんの顔を見渡してみると…なんて明るくて楽しそうなんだろうな、と思っております。私の失った明るい10代を、皆さんに届けたいなと思って今日来ていますので、色々持って帰ってもらえたらと思います！そんな私が今日から今週の木曜日まで、4日間だけ、皆の授業を担当しますのでよろしくお願いします。じゃあ、今回私が担当する授業の内容を発表します！」

（黒板を書く音）

コムアイ「SUPERMAN。2月にリリースするアルバムタイトルなんですけどね。この“SUPERMAN”ていうタイトルは、いわゆるアメコミのスーパーマンじゃなくて、“偉人”のことを指しているんです。時代を変えたり、その時代の変化に巻き込まれたりしていて、後世語り継がれているスーパーマンについて紹介して、出来れば、今聴いている皆さんにもスーパーマンと自分を繋げてもらえたらなぁと思っています。まだピンと来ていない生徒もいるみたいなので、まずは一つ紹介すると…」

（黒板を書く音）

コムアイ「この人、知っていますか？世阿弥。観阿弥と言う人も聞いた事があるかもしれないんですけど、観阿弥と世阿弥は、実は親子です。観阿弥がお父さんで、世阿弥が息子。この息子の世阿弥は、それまで猿楽とか田楽と呼ばれていた、モノマネや演劇の類を一つの芸能としてまとめた＝偉業を成し遂げた人です。この世阿弥は、実は…ちょっと…ジェンダー的にあやしいところがあります。私はそういう人は大歓迎なんですが。皆さんと同じくらいの年頃の時に立派な役者として、だんだん名が知られてきて、時の将軍足利義満に“可愛がられる”こととなります。“可愛がられる”というのは、ラジオで言える範囲の表現“可愛がられる”にしておきますが…。世阿弥はもちろん男の子です。将軍もおじさんだったんでしょうね。兄と弟のような関係で、二人でこう…（笑）仲良く、能の成長を成し遂げていくわけです。これから、この『世阿弥』の曲を聴いてもらうんですが、その中で足利義満将軍も出てきますし、義満の次の足利義教将軍は、音阿弥と言う他の子を可愛がっちゃって、世阿弥はなんと島流しにあってしまうんですね。そんなストーリーを思い出しながら、この曲を聴いてもらえると、とっても勉強になるかと思います。」

Ｍ　世阿弥　/　水曜日のカンパネラ　　　　　　　　　　　　　

コムアイ「ちょっと、能に興味を持った方もいらっしゃるかと思うんですけど、能は、見てて眠くなりますよね！実はそれは、計算されている眠さなんです。眠たくなってきたなぁ～と思うくらい長くやるのがポイントです。皆が眠くなって来た時に、目の前に、現実とは程遠い鬼女とか、昔痛い思いをして亡くなった武将がおどろおどろしい姿で現れる。こっちが眠いので、夢か現か分からない…と言う感じで、人の眠気も使って幽玄の世界を魅せると言う芸術なんですね。その世阿弥が書いた『風姿花伝』と言う書に、色んな名言が残されていて、これは本当に、人が何かを学ぶ時に役に立つ事がいっぱい書いてあります。特にステージに立つこととか、女優になりたいとか、自分の魅力を活かして仕事をしたいと思っている人には、本当に役に立つ本だと思っています。例えば、『初心忘るべからず』と言う言葉も、実は世阿弥が作った言葉です。
もう一つ、ここで皆さんに教えたいのは、『秘すれば花』です。これは、人の魅力は誰にでも何かしらあって、それが、花と呼ばれるもの。秘密の『秘』、隠すからこそ花が映える。だから、自分のこういうところがかっこいいな、と思ったら、それは後回しにして、別のところから人に見せていく。例えば恋愛でも、自分のチャームポイントは後で見せるようにする、とかね！」