2008ライヴ!

update : 2008.8.21
2008.7.19_YUI 3rd Tour 2008 "oui"
〜I LOVED YESTERDAY〜 FINAL@大阪グランキューブ

写真
皆さん、こんにちは。

このライブ三昧だった3ヶ月間のまとめのレポートを、書かせていただくことになりましたYUI STAFFのイッチィー☆です。
よろしくお願い致します。

全25公演のラスト、7.19に行われたFINAL@大阪グランキューブ、恒例行事「ROCK IN JAPAN FES」、そして最後の夏フェスとなった「マツリ〜ナ」のレポートをお届けしたいと思います。


全国ツアーFINALのレポート

今年でデビュー4年目に突入したYUI。
アルバムを出すごとに全国ツアーを行ってきたが、今回が最大、最長の全国ツアー。
5月に始まったツアーも、今日のライブで本当に最後ということで、開場前から楽屋裏も、緊張と寂しさの入り混じった、独特な雰囲気に包まれていた。

開場とともに一気に客席はざわつき始めた。お客さんの熱気もいつもとは違って、やや緊張交じり。客電が落ち、ステージ後方のスクリーンに映像が映し出される。天神駅前で歌う姿や、これまでのMusic Videoが断片的にコラージュされ、「今日までの過去」を振り返るような映像の断片の数々。。。まさしく "I LOVE YESTERDAY" にふさわしいOPENING。ライブがスタートだ。

バンドメンバーとともに姿を現したYUIは、「大阪!」と勢いよく叫んで、アルバムの1曲目「Laugh away」をかき鳴らし始めた。表情はとても自由にのびのびとしていて、今日というこの日を思い切り楽しむ決心でいるかのような、距離感の近さが伝わってきた。サビの前の "手を伸ばして〜" のフレーズに合わせて右手を客席に向かって伸ばした瞬間、客席の多くの手が、頭上にある何かを掴もうとしているかのように一斉にあがった光景はすごく印象的だった。2曲目「My Generation」まで一気に聴かせて、「Free Bird」へ。
「YUI、YUI!」と客席のあちこちから絶え間なく声が浴びせられた。
「ツアーファイナルということで皆さんも一緒に楽しんでいきましょう!」とYUIが応えた。
その瞬間、会場が絶叫に包まれた。

「CHE.R.RY」「Find me」「I will love you」とテンポよく曲が続き、透明度を保ちながら強さが増したYUIの歌声が会場に染み渡る。正確さと表現力を手に入れたアコースティックギターがその声を支え、彼女自身の体験に根ざした歌詞がそこにあるもの全てに降り注ぐ。記憶をたどり、いろんな映像を自分の中に浮かべてしまう。安心感に溢れた時間だった。


「今日から夏休み、♪ぽ〜にょぽ〜にょ (映画『崖の上のポニョ』) も今日からですね」というキュートなひと言で会場を笑わせて、2008年夏ソング「SUMMER SONG」を披露。 "真っ赤なブルーだ" と歌うあの鮮やかなフレーズと、赤と青の光が混在するライティングが合わさって、ライブならではの "観て聴く" 醍醐味を堪能。そしてこのツアーの前半のハイライトとも言える、座って聴くアコースティック・コーナーへ。自分の幼少期を思い浮かべずにはいられない公園を歩く、夕景の映像が流れる中歌われた「Understand」。シンプルな歌詞の中にある意味の深さに胸をえぐられる「Namidairo」の弾き語りバージョン。YUIの声の底にある激情に、心が震えた。彼女の根幹をなすテーマを表現した「My friend」「TOKYO」と、過去の歩みを刻んだ楽曲を歌い、ライブの前半は完成。ひとつの映像作品を見ているかのように終わっていった。


MCを織り込んで後半へ。
お客さんは再び立ち上がり、「How crazy」で瞬時に凛とした緊張感が会場を包む。「Rolling star」のドラムのロールと同時に火花がスパークし、会場は一気にライブハウスに。ロックナンバーで会場に力強い一体感が産まれることにハッとした。ここで初めて背後のスクリーンにYUIの顔が映ったのだが、髪を振り乱し鋭い目線のYUIに、なんというか人間味を感じて、すごく魅力的。「Daydreamer」の彼女の表情には歌詞以上の力強さが溢れていて、涙が出そうだった。

メンバー紹介でもうれしいサプライズがあった。「♪happy Happy 3rd Tour おつかれ」とギターのカジさんが歌ってくれたのだ。YUIが東京で手に入れたもののひとつ、「仲間」からのエールだ。「Love is all」「Highway chance」まで歌い終えた後わざわざYUIはそのことに触れ、「ありがとう、うれしかったな」と素直に気持ちを伝えていた。本当にうれしかったのだと思う。

今回のセットリストで間違いなくハイライトの「Love is all」は、筆舌に尽くしがたい美しさに包まれていた。真っ赤なライティングの中でもがきながら歌うYUI。望んでいる答えも見えるけど、ただ、純粋でに生きていたい。誰もが昔思っていて、誰もが昔においてきたもの。雪が積もるように、歌詞が心に積もっていく。曲が進むにつれドキドキが増し、最後に自分が埋もれていくような感じ。そしてシャウトと共に曲が終わった時、自分の中での「譲れないもの」を確認できた気がした。
ラストは「Am I wrong?」。この曲はクセになる曲だと思った。「決意」と「自由」がある。"守るものはたった一つ" と歌う彼女の「覚悟」に、改めて共感した。


本編終了後、もちろんアンコール。YUIは阪神タイガースの黒と黄色のキャップをかぶって登場した。「久しぶりの歌を歌います」と、2ndシングル「Tomorrow's way」を披露。"まどわされたくない" と強く歌うこの歌はもう3年前の曲だが、本編最後に歌われた「Am I wrong?」とも通じる芯の強さがしっかりと歌われている。いつも必ず思うのだが、成長と進化を続けながらも決してブレないYUIの強さを感じ取ることができて、感慨深かった。

客席にジャンプを呼びかけた「HELP」では、会場全体がノリまくっていて床が揺れるほど。「OH YEAH!」になだれこみ、"祭" ウチワの裏に書かれた、大阪のご当地ネタで「お好み焼き!SAY! (お客さん:「お好み焼き!」)」というコール&レスポンス。熱くなった会場はますます盛り上がり、明るくハッピーな雰囲気に。ちなみにちなみに、ほかに挙がったご当地ネタは、たこ焼き、イカ焼き、ビリケンさんなど。帽子が脱げても、多少言い間違えても、体裁なんて気にせず心底楽しそうな笑顔。そして会場中もちろん笑顔。全員笑顔、全員手拍子、全員シャウト。本当にとても素敵だった。

「LIFE」を演奏し終えてYUIだけがステージに残り一言。
「ファイナルという実感が湧かなくて、明日からまたツアーに行きます、という感じです」。
そして、すごくさらっと、ツアーを支えてくれたメンバーやスタッフへの感謝の言葉を述べた。スタッフの一員として、卒業式の後のホームルームみたいな気持ちがして、嬉しくて寂しかった。

ラスト、「Good-bye days」を弾き語りで歌い終えると、メンバーが花束を持ってステージへ。YUIは自分の体が隠れてしまうほど大きな花束を受け取って挨拶をし、ステージを去った。スクリーンには、当日のリハーサルのあと撮ったスタッフ全員に囲まれた集合記念写真が映し出される。これは最終日だけの演出だ。ぐっと胸が熱くなった。3rdツアーは、これまでYUIが行っていない場所に行く、逢ったことのないファンの皆さんに逢う、という裏テーマがあった。大成功したと思った。たくさんの出逢いに支えられたツアーだった。楽しかった。YUIとファンの皆さんに感謝の気持ちを伝えたい、と強く感じました。

YUIとファンの皆さん、ありがとうございました!!

Report: イッチィー☆

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