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ON AIR BLOG / 2017.07.26 update

今日のトピックスは、「安倍内閣の支持率急落」について。毎日新聞 政治部編集委員 平田崇浩さんに解説していただきました。

Q 安倍内閣の支持率が急激に下がっていますね。
A 毎日新聞が先週末に行った全国世論調査で26%。5月に46%あった支持率が6月36%、今回26%と2カ月で一気に20ポイントも下がった。一般に内閣支持率は20%台に落ち込んだら政権維持が難しくなる危険水域と言われる。

Q やはり加計(かけ)学園の問題が原因でしょうか。昨日も国会で安倍首相が追及を受けていましたが。
A 国会はいま閉会中だが、今週の月・火曜、加計学園の問題を中心に閉会中審査が開かれた。東京都議選で自民党が惨敗した反省もあって、安倍首相は「丁寧に説明する」と言っていたのだが。

Q 疑惑は晴れなかったみたいですね。
A この問題は、加計学園の理事長が安倍首相の「お友だち」だからということで、加計学園が愛媛県今治市に獣医学部を新しくつくるのに政府が特別な「えこひいき」をしたのではないかと疑われている。文部科学省でそれを裏付ける内部文書がみつかったのだが、首相の周りにいる人たちは「記憶にない」「記録がない」と言うばかり。

Q 安倍首相は否定しているのでは?
A 「関与していない」「指示していない」と。だが、去年1年間にわかっているだけで7回も加計学園の理事長とゴルフや食事をしている。それで、政府の手続きが進んだ今年1月まで獣医学部の計画を「知らなかった」と言われても、にわかに信じがたい。

Q 森友学園の問題もありましたね。
A 森友学園が国有地を8億円の値引きで購入する契約をしていた問題でも、財務省が「記録を捨てた」と言って、情報を隠している。森友学園も安倍首相夫妻と深い関係があった。二つの問題は「もりそば・かけそば」問題などと皮肉られているが、共通するのは、安倍首相や「お友だち」に都合の悪いこと忘れる、文書や記録は捨てる。そうやって情報を隠して政権を守った官僚や政治家はとても大事にされる。

Q そんな政府は、なかなk信用できないと言われても仕方ないのかもしれません。
A 「安倍1強」の長期政権と言われてきたが、安倍首相が国民のために政治をしているという信頼があって成り立っていたこと。国民にウソをついて身内を優遇していると思われたら、信頼は一気に失われる。それがはっきり表れたのが東京都議選だった。

Q 「お友だちファースト」では小池都知事の「都民ファースト」に勝てませんね。
A 安倍首相は都議選惨敗で「反省した」と言ったが、昨日、一昨日の閉会中審査でも相変わらず情報が出てこない。安倍首相が大抜擢した稲田朋美防衛相も情報隠蔽疑惑が次々に出てきて、防衛省・自衛隊という大組織をコントロールできていないことがはっきりしてきた。それなのに首相は稲田防衛相を守り続けている。首相の「お友だち」ではない一般の人たちからすると、この首相は自分たち国民の方を見てくれているのかと感じる。

Q 内閣支持率が回復する可能性は?
A 安倍首相は来週8月3日に内閣改造を行い、顔ぶれを変えて支持率回復を図りたい考え。だが、国民に向かって積極的に情報を公開し、真摯に説明する姿勢に変わらなければ、もう一度、安倍首相は信頼できるという雰囲気にはなかなか戻らないのではないか。


昨日までの閉会中審査を観ていてものらりくらり。お世辞にも「真摯に向き合っている」とは思えない。問題があったろころはしっかりと認める姿勢を若い世代にも見せて欲しいですね。
 


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