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ON AIR BLOG / 2019.04.03 update


今日は「6600万年前、恐竜が絶滅した時の化石発見」というニュースについて、毎日新聞 専門編集委員、青野由利さん解説していただきました。

Q:そんな発見があったんですか!?
A:恐竜を滅ぼした小惑星衝突を裏付ける大量の化石発見(恐竜を滅ぼした小惑星の証拠)

Q:そもそも恐竜が絶滅したのはいつ頃のことでしょう?
A:恐竜が滅びたのは6600万年前、白亜紀の終わりだと考えられています。原因は、小惑星が衝突したため、というのが定説です。現在のメキシコがあるいユカタン半島に、チクシュルーブ・クレーターという巨大なクレーターがあるんですが、それが、恐竜を滅ぼした小惑星衝突の痕だと考えられています。直径10数?の小惑星で、その結果、マグニチュード10 から11の巨大地震が起き、津波も起きたと考えられています。

Q:そんなところまでわかっているんですね。
A:でも、小惑星衝突の直後に、地球上でどんなことが起きていたのかは、本当にはよくわかっていません。アメリカのパームビーチ自然史博物館などのチームは、この衝突の影響で死に絶えたと考えられる生物の大量の化石を発見し、その分析結果を論文発表しました。場所は、ノースダコタ州にある、白亜紀後期の地層で「タニス」と呼ばれる地域。チクシュルーブから3000?離れていて、植物や魚や動物の大量の化石が含まれている。これらは、小惑星衝突による津波などで死滅したと考えられる。

Q:なるほど。
A:その中には、小惑星の衝突でできたと考えられるガラス状の粒子「テクタイト」が空から降り注ぎ、それがエラに詰まって窒息したと考えられる淡水チョウザメの化石も含まれていた。テクタイトの年代を調べると、ちょうど、小惑星衝突の時期とあっていた。論文には書いてないんですが、ここには恐竜の化石もたくさん含まれているようです。ただ、本当に昔の話なので、これらの化石が本当にチクシュルーブクレーターを作った小惑星衝突によるものかどうかは、さらに検証が必要らしい。

いずれにしても 2019 年にすごい発見がありましたね。

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