- 2016年6月19日(日)
- ウィンブルドン発、伝統の味といえばストロベリー&クリーム
6月28日にいよいよ開幕するウィンブルドン。フレンチオープンで準優勝を果たしたアンディ・マリー、二度目の優勝を今年こそは!と、英国人の鼓動が高鳴る季節です。
ウィンブルドン名物と言えば、ストロベリー&クリーム。リッチなダブルクリーム(ホイップ前の状態の生クリーム)の上に、十分に熟した苺が8粒ほどのっている、至ってシンプルなフルーツ小皿ですが、その由来とは如何に?
歴史はテューダー王朝まで遡ります。1500年代、貴族の一員によって誕生したこの逸品。ヘンリー8世の時代、ハンプトンコートでもアフタヌーンティーに欠かせない一メニューとして愛されたとか。その後、ヴィクトリア王朝のロイヤルファミリーにも親しまれ、ウィンブルドン初年の1877年からお目見え。初開催以来、毎年当地で「サーブ」されている訳です。
英国の苺は、6月7月が旬。日本では春の果物のところ、英国では初夏。間違いなく飛び切り美味しい、インシーズンの苺です。
ウィンブルドンのトレード色、緑と紫のストライプが入った麦藁帽子をかぶり、真っ青な芝生を横目に、ストロベリー&クリームをほおばる。これこそ、6月末から7月にかけて見受けられる英国の横顔なのです。