Every Sunday 12:30-12:55 JFN 38station

LETTER from UK ロンドンの街の“今”をお届け。

2017年5月28日(日)
レアなピカソ展を無料公開中! メイフェア裏通りのガゴージアン・ギャラリー
レアなピカソ展を無料公開中! メイフェア裏通りのガゴージアン・ギャラリーmain画像

あのピカソの展覧会が無料? しかも少年時代のレアな作品も展示? 信じられないかもしれませんが、本当なんです。

以前に裏通りシリーズでもご紹介した、メイフェアのデーヴィス通り。この付近に2つのギャラリーを構えるGAGOSIANギャラリー。展覧会のタイトルはPICASSO: MINOTAURS AND MATADORS 〜 ピカソ展「ミノタウロスとマタドール」。

デーヴィス通りのそのまた裏に佇むGrosvenor Hillにひっそりと建つコンクリート・ギャラリー。入口は至って地味で、ウィンドウもモノトーンの厚いカーテンで仕切られているので、見逃さないように。入口に近づくと、中から黒服のセキュリティがドアを開けてくれます。「Hi!」

入るとしんみり、沈黙、サイレンス。涼しげな厳重警戒を感じざるを得ず、「大きなバッグはお預けください」と速やかに。すんなり手渡し、その代わりに概要の書かれたハンドアウトをいただきます。当然写真は絶対禁止。

通りからの外見は小ギャラリー。実際、中に入ってみると数部屋が限りなく続き、見応えは十分。一部屋毎のセキュリティが厳重なので、息をも潜めての鑑賞。でもピカソのレア作品が目の前にあるのですから、断然納得です。

1881年、スペインはマラガに生まれたパブロ・ピカソ。幼少期から、闘牛、闘牛士の世界に魅せられ、後にモダニスト、アヴァンギャルドな芸術家として花咲く一方、闘牛文化という伝統をリスペクトしてやまず、その美を追求し続けた画家。

この展覧会では、ミノタウロス(ギリシャ神話に登場する頭が雄牛、体は人間の怪獣)や闘牛の鉛筆画、それも同じシーンを12通り以上にも描いた連動作品や、ピカソが幼少期に描いた人物画など、珍しい作品を間近に鑑賞できます。

メインテーマは、牛と闘牛士。ピカソはなぜここまで闘牛の世界美にこだわったのでしょう。またパブロくんが4-5歳だった当時、子守のナニーと闘牛ごっこをして遊ぶ風景を撮影した白黒ビデオ上映もあり。

こんな極上レアな展示を無料で公開してくれるなんて、ロンドンという街は本当に太っ腹ですね。展示は8月25日まで続きますので、お越しの際は是非チェックを!

PICASSO: MINOTAURS AND MATADORS
Gagosian Gallery @ 20 Grosvenor Hill, London W1K 3QD
APRIL 28 - AUGUST 25, 2017
火〜土曜日、10時〜18時まで

PICASSO POP-UP SHOP(ショップのみ)
Gagosian Gallery @ 17-19 Davies Street, London W1K 3DE
BOOKS, EDITIONS, POSTERS, PRINTS, DESIGN
APRIL 28 - JUNE 3, 2017
火〜土曜日、10時〜18時まで

レアなピカソ展を無料公開中! メイフェア裏通りのガゴージアン・ギャラリーsub画像2

レアなピカソ展を無料公開中! メイフェア裏通りのガゴージアン・ギャラリーsub画像3

レアなピカソ展を無料公開中! メイフェア裏通りのガゴージアン・ギャラリーsub画像4