みらい図鑑

Vol.64 「昔ながらの里山が残る“久保川イーハトーブ世界”」 岩手県一関市

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宮沢賢治は、自分が思い描く理想郷を、
「イーハトーブ」という言葉で表現しました。
現代にも理想郷はあるのでしょうか?
じつは、あるんです。
岩手県の一ノ関市を流れる久保川の流域です。

信じられないほど豊かな生態系が残っている土地を、
100年後を生きる子どもたちに残したい、
そんな想いから、
このエリアは「久保川イーハトーブ世界」と呼ばれています。

今週は、日本の理想郷。
岩手の一ノ関市へトリップしてきました。

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「川の流域の、たった9キロのあいだに、トンボが70種類います。
上流には、およそ600のため池があり、
その水辺環境の中にはたくさんの水生昆虫もいるんですね。
生物多様性の豊かな所が、こういうふうに、
点ではなくてエリアとしてある、そこに意味があるんです」

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お話をしてくれたのは、
久保川イーハトーブ自然再生協議会の代表、
千坂げんぽうさんです。

たしかに、点ではなく、エリアとして、
豊かな自然が残っているというのはすごいですよね。

生物の多様性に富んだ、美しい里山の風景は今も残っていますが、
とはいえ、近年、高齢化によって農家が減り、
耕作放棄地が増えてしまい、
さらにはウシガエルなど外来種が増えてきた影響もあって、
久保川の流域の生態系は、
徐々に、脅かされて始めているそうなんです。

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「わたしがここに来た18年前は、赤とんぼがたくさんいました。
農薬の影響もない時代に比べると、
だんだん、水辺の環境が悪くなってきているんですね。

そして、久保川の流域の上流には、ため池が600もあるんですね。
ため池があるおかげで、棚田でたくさんのお米を作ってこれたわけです。
そんなため池に、外来種のウシガエルが増えています。
どうなるかというと、
もともとこの土地に暮らしてきた他の生き物が食べられてしまいます。
そうならないように、
さまざまな対策をしているところです。

里山というのは人間が創り出す自然ですから、
かつての農家の方々が担ってきた仕事の代わりをすることで、
100年後の子どもたちへ、
動物がたくさんいる自然を残していきたいなと思います」

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そして、自然豊かな岩手の里山を未来へ残していこうというこの取り組みに、
「チーム エナセーブ 未来プロジェクト」も賛同しています。
ダンロップと日本ユネスコ協会連盟が協働しておこなっている環境保護活動です。
このプロジェクトを推進している、
住友ゴム工業株式会社 執行役員 タイヤ国内リプレイス営業本部長 
増田栄一さんのお話です。

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「チーム エナセーブというのは、
低燃費タイヤ「エナセーブ」シリーズの売上の一部を活用して、
DUNLOPとその商品を使用されるお客様とが、
一緒になって行う環境保全活動のことなんですね。
具体的には、タイやインドネシアで、
100万本以上のマングローブの植樹を行っている
「チームエナセーブ GREENプロジェクト」がありますが、
今回のように、日本ユネスコ協会連盟と協働で、
日本の美しい文化や自然を継承していくために、
全国各地の方々と一緒になって環境保護活動にも取り組んでいます。

「チームエナセーブ 未来プロジェクト」として、
毎年、全国で活動をおこなっていて、
この久保川の流域の里山を保全しようという活動もその一環なんですね。

私自身も東北で長い間で働いてきましたので、
お世話になった東北の美しい自然を守る活動に参加できてうれしいです。
この久保川の里山では、
過去、ため池の中に浮島を作る活動にも参加しました。

これからも、この美しい風景や自然を未来へ繋ぐお手伝いがしたい、
というように考えています」

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未来へ向けて、自然豊かな里山をつくっていこう!
そんな取り組みの一貫として、
活動の当日はあいにくの雨模様だったものの、
有志の方々を中心に、
ため池を外来種から守るための浮き島づくりをおこないました。

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また、集まった子どもたちは、
このエリアに生息する生き物を観察して驚きの声をあげていました。

ふたたび、千坂げんぽうさんのお話です。

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「人間が作った自然、人間が働きかけた自然ですから、里山は。
まず、来て、感じ取ってもらいたいです。
そこから、人間の生き方も感じ取ることができるような、
そういう状態に、
なってほしいなと思っています」

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まずは来てほしい。
そこで、人間の生き方を感じてほしい。

そうお話する千坂さんの言葉、とってもよく理解できました。
宮沢賢治の愛した岩手の里山。
「久保川イーハトーブ世界」、
しっかりと、未来へとつないで行きたいです。

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Vol.63 「押し花」 神奈川県

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今回は、花の美しさをいつまでも楽しむ技術、“押し花”の話題です。

「美しい物を素敵だと想える、日本人の情緒を残していきたい」
そんな想いを胸に、押し花を作り続けている方がいます。

押し花教室「押し花サロン シンフォニー」、主宰の石渡美彌子(いしわた・みやこ)さん。

「例えば桜の花は、一瞬に桜を愛でることができても残すことは出来ないのに、
押し花にすると一年中その綺麗な花を保っていられます。
旅行に出かけた時に出会ったスミレひとつでも、写真と一緒に残すことができるので、
綺麗な思い出とともに閉じ込めるというか、その姿も、また良いんじゃないかなと。」

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ピンセットさえあれば誰でもできる押し花。
石渡さんの押し花教室には、なんと3歳から80歳を超える方までが通っているそうです。

競争ではなく、その人が素敵だと思えば。
ピンクが好きな人、オレンジが好きな人、それぞれOK。
上手下手ではなく好きなものを作る。
それが 押し花の楽しさなんですね。

教室を訪れる生徒さんは、来たときよりも帰るときの方が笑っている、と石渡さんは語ります。

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「やっと2才になったばかりの孫がいるんですけど、一緒に散歩するだけでも、
“ばぁば、キレイね、キレイね”って、お花を見るたびに言うんですね。
情緒と言うのかしら、生のお花で愛でるのも素敵だと思うんですけど、
押し花でそれを残していく文化も継続して行けたら良いなと思って、
いま頑張っています(笑)」

より永く、美しく。
大切な花を「押し花」にして残す文化、いつまでも続いてほしいですね。

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