みらい図鑑

Vol.124「駿河塗下駄」 静岡県



日本古来の履物、「下駄」。
静岡県に伝わるのは、漆塗りの上にさらに蒔絵を施した、きらびやかな「駿河塗下駄」です。
桐の木を使った下駄に、さまざまな技法によって、いろんな絵や模様が描かれています。




「駿河塗下駄」は、明治のはじめから栄えた静岡の一大産業。
もともと、静岡では漆器生産が盛んだったこともあり、その技法を応用して生まれました。

昭和20年代から30年代は、静岡市の3分の1に近い人たちが、
下駄に関わる仕事をしていたそうですが、現在、職人さんは減少の傾向にあるといいます。

そんななか、伝統を次世代へ伝えたいと、ひとりの女性が奮闘。
駿河下駄職人の佐藤仁美(さとう・ひとみ)さんです。

「手法にもよるんですが、漆の下駄は下地から取り組むと1年以上かかるんですが、
普段ばきのカジュアルな染めの下駄は1ヶ月ほどで完成します。」という





大切にしていることは、「履いてくれる人のことを考えること」だと佐藤さんは語ります。

「どうしても下駄って、履いていて“痛い”というイメージを持たれますが、
足あたりがよくて、綿をふんだんに使った鼻緒なので、痛くなく、
快適に履いていただけると思います。
1年中、履いていただけるんですが、これから夏で裸足になるので、
開放的でとっても気持ちよく履いていただけると思います。」


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細かい模様を描けば出来上がるまでに1年かかる手作りの下駄。
1足1足、趣が異なるのもまた魅力です。

履いていて気持ちいい「駿河塗下駄」。
お気に入りの一足が欲しくなりますね。


Vol.123「日本一の星空ナイトツアー」 長野県



今回は、「星空」の話題です。

全く光の届かない山奥で星を眺めるイベントが、長野県の阿智村でおこなわれています。
「天空の楽園・日本一の星空ナイトツアー」。

ゴンドラで標高1400メートルまで登り、
街の光が届かない山頂に着くと場内の照明が一斉に消灯。
澄んだ空気の中に広がるのは無数の星。
ガイドによる解説や映像の上映などもあり、来場者を別世界へと誘います。

この場所では年間を通して、満天の星空と雲海を眺められるんだそうです。



イベントを手がけている、「阿智昼神(あち・ひるがみ)観光局」、
代表の白澤裕次(しらさわ・ゆうじ)さんにお話を伺いました。

「日本人の7割ぐらいが天の川そのものをずっと見たことがないんですよね。
そういったみなさんに、“天の川ってこういうものなんだ”って、
感じてもらえる環境がこの場所にはあるんですね。」



このツアーをはじめて、感動することが人間にとって大切だと実感した、と白澤さんは言います。

星空はいつも見えるものじゃない。
“星が見えないときは、もしも満天の星だったらどんなにすごいんだろう、とワクワクする。
一部しか見えないときは満点の星空を想像してまた来たくなる。
満点のときは、この星空を大切な人と一緒に見たいと思って、また来たいと思う。“

自然が相手だからこそ味わえる喜びを、是非、多くの人に体験してほしい、
そんな思いで、白澤さんはこのイベントを見守り続けています。



「星空っていうのはいつも見えるわけじゃないんですが、
たとえば、星が見えない夜に来た人は、
もし次にチャンスがあって星が見えたらすごいんだろうなと思って、
また、来てもらえるんですね。
一方で、満点の星空が見えた時は、“これは素晴らしい!”と。
これを家族であり、友人であり、恋人と一緒に見たいと思って、また来ていただけるんです。
これが自然なんだ、と思っていただけるんじゃないかなと思っています。」

見えるか見えないかわからない満点の星空、、、
最上級のエンターテイメントですね。


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