Vol.12 「100%ハンドメイドの野球グローブ」 奈良県三宅町
メイド・イン・ジャパンの野球グローブ。それが今回のタカラモノです。
国産野球グローブの圧倒的なシェアを誇るのが、奈良県の三宅町。
昔から全国的に有名なスポーツ用品の一大産地で、野球グローブの製造も地場産業となっています。
この土地で100%ハンドメイドのグローブを作り続けるのが「吉川清商店」。
グローブづくりの職人さんで、「吉川清商店」の代表、吉川雅彦さんにお話をうかがいました。
「革自体が天然物なので、自分の気持ちっていうんですかね、
その日の気持ち、それが出てしまうんですね。
気分のいい時はそういう風なグラブに上がりますし、
イライラしているときは、とんがったようなグラブにあがるかなと思います。」
その日のコンディションで出来が変わる。それもハンドメイドの魅力。
「たぶん、ぼく以外にはわからないような細かいところがね。」
、、、と、吉川さんは笑いながら語ります。
長年の経験と野球グローブに対する豊富な知識と熱い想い。
良質な革を使って、品質、技術、完成度、全てにおいて自信があるという吉川さんは、
グローブを作って30年。
その目が見据えるのは未来です。
「気が付けば30年以上経っていたのが本音かな?
たまたま息子ふたりが、全然関係ない畑の仕事やっていたんですけど、
なんでか帰ってくることになって、一緒に今やっています。」
3代続くハンドメイドのグローブづくり。
野球少年のタカラモノを作る仕事は、これからも続いていきます。