みらい図鑑

Vol.17 「水うちわ」 岐阜県

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岐阜県といえば、長良川の鵜飼が有名ですが、
川文化が栄えた土地ならではの、ものづくり、「水うちわ」。
それが今回のタカラモノです。

水うちわとは、うちわの骨組みとなる竹に手漉きの薄い和紙を丁寧に貼って、
専用のニスを塗って仕上げるのが特徴。
ニスを塗る事によって、まるで透明のように透けて見えることから、
「水うちわ」と呼ばれるようになったんだそうです。



創業明治22年。水うちわを作っている会社、家田紙工。見城英雄さんのお話です。

「こだわっているのは手作りということ。
美濃の和紙である雁皮紙というものを使っていますが、
太陽にかざして頂きますと向こう側が透けて見えたりとかですね、
模様がキレイに浮き出して、
“キレイね”と言って頂くことが非常に多くあります。」



家田紙工のオリジナル水うちわは、手漉き和紙問屋だからこそ、
雁皮紙とよばれる美濃手漉き和紙にひたすらこだわり、
天然素材を使った極上の水うちわに仕上げていきます。



「たとえば風鈴の音を聞いて涼しく感じる。
水の流れる音を聞いて涼しく感じる。
これらと同じように、水うちわの場合は風だけで涼しさを感じるのではなくて、
目で見たところでも、涼やかさを感じてもらえるかなと思います。」

見た目でも涼しくなれる水うちわ。
暑い日本の夏、手元に1本置きたくなる日本の芸術ですね。