みらい図鑑

Vol.52 「雪平鍋」 大阪



日々の料理には欠かせない道具、そのひとつが「鍋」。



熟練した職人さんの手によって一つ一つ、丹精込めて作られる究極の手打ち鍋。
そんな、一生ものの鍋を作り続けている方が 大阪にいらっしゃいます。
おじいさんの代から始まり、現在3代目。
有限会社「姫野作」の代表・姫野寿一(ひめの・ひさかず)さんのお話です。

「うちのメインは片手鍋、通称、雪平鍋って言うんですけど、
既製品をたとえば10個注文貰って、同じサイズの同じような形のものを
10個納品しても、10個とも同じ顔じゃないんですね。
全て1回ずつ叩いていくので、あがりが全部違うんですね。」




鍋を作るのは1日から3〜4時間。深さ、厚み、コリ加減、時間などで金額が変わります。
一個物は、お客さんの“こういう鍋が必要なんだ”という要望にこたえるため、
いくら難しくてもやり通すしか無い、お客さんが待っている途中で投げ出せない、と
姫野さんは語ります。



姫野さんの手によってひとつひとつ作られていく雪平鍋。
「姫野作」という刻印が打ち込まれた鍋は、日本を代表する多くの料理人も愛用しています。

「55年前のアルミの雪平鍋が、いま、まだ現役で使えています。
それで、銅でしたら、100年使えるっていうことで販売しているんですね。
お母さんとか、おばあちゃんが使っていたお鍋を長く使ってもらう、っていうことを
意識して使ってもらっています。」



料理は食材、作る人の腕があり、姫野さんの「鍋」は3番目に満たす道具。
和食が無形文化遺産になり、和の道具も海外にも発信されています。

料理はその国ならではの道具を使わないと出ない、、、
そんなことを多くの人が理解している中だからこそ、姫野さんの後継者への期待も募ります。

匠の技で仕上げられた鍋、
100年後の台所ではどんな料理ができているのでしょうか?