みらい図鑑

Vol.78 「キャベツサイダー」 群馬県

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夏を元気に乗り切るスタミナメニューのひとつ、餃子。
そして、餃子に欠かせない材料といえば、キャベツです。

そのキャベツを、余すことなく使い切りたいという発想から生まれた飲み物、
「キャベツサイダー」が今回の話題です。



開発したのは、群馬県にある餃子メーカー。
株式会社「みまつ食品」、開発部長の古澤篤志(ふるさわ・あつし)さんに伺いました。

「餃子やシュウマイの製造会社をしているので、一日6トンくらいのキャベツを使うんですね。
ただし、全部のキャベツを餃子として使えるわけではないので、
どうにか、有効活用できないかなというところでキャベツをサイダーにしてみました。」

ですが、古澤さん、当初はサイダーにするつもりはなかったんだそうです。
ある時、旅行に行って、県の特産品を使ったサイダーを見かけたことがヒントとなり、
キャベツを粉末やフリーズドライにしてエキスを抽出する方法を模索、
試行錯誤の末にようやく「キャベツサイダー」が完成しました。

原料に使うキャベツはもちろん群馬産。
開発にあたっては、甘すぎるとキャベツの風味が出ないため、
甘さをどこまで抑えるかを重視したといいます。

最初はキャベツの香りが香って、後味でキャベツの味が来る。
そんな風味の飲料に仕上がりました。



「キャベツをまるごと使うということを、一つの事業の目的としていますし、
このキャベツを通じて“群馬県=キャベツ”というのを県外の方にも知ってもらうという
意味でも、この商品を有効的に活用できないのかな、というのは常に考えています。」

キャベツを無駄にしなくない、古澤さんのそんな想いから、
若手社員5人が3年間かけて作り上げた「キャベツサイダー」。
甘さ控えめでキンキンに冷えたこのサイダーには、
キャベツの一大生産地、群馬を愛する情熱が注ぎ込まれています。