心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
犬好きの小川洋子さんのお気に入りの本「ダーシェンカ」。チェコの作家カレル・チャペックが、自分の家に生まれた子犬の成長について、文章と絵と写真で綴った1冊です。このカレル・チャペックは多才な人物。小説、SF、戯曲、エッセイなどあらゆるジャンルの作品を手掛けています。中でも、世界中で愛されているのが、この「ダーシェンカ」。チェコで最初に発表されたのは1933年のことですが、日本では翌年に、いち早く翻訳本が登場。そこには、作家で詩人の佐藤春夫のこんな序が掲載されていました。
「この本を店頭から持ってかへることは犬好きにとっては愛らしい仔犬を一匹抱えて帰る時と同様に楽しいものに相違ない。」
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