2008年10月19日
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

イギリスの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドジソンが、ルイス・キャロルというペンネームで出版した「不思議の国のアリス」。まずこの作品が発表された時代に驚きます。日本ではまだ幕末だった1865年。ファンタジーというジャンルが確立していない時代に、イギリスではすでにこんな作品が作られていて、143年たった今もなお世界中で親しまれています。物語は、主人公のアリスが、1匹の白ウサギを見つけるところから。それもなんとチョッキを着て、懐中時計を見ながら「遅刻だぞ」と呟くウサギ。その姿を追って、アリスもウサギの穴に入っていくのですが、そこからがワンダーランドのはじまりです。

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