2009年08月09日
湯本香樹実『夏の庭』 (新潮文庫)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

夏休みの子供たちというと、映画「スタンド・バイ・ミー」を思い出します。4人の少年が線路づたいに、死体探しの旅に出るという物語。今回「メロディアス・ライブラリー」で取り上げたのは、日本の「スタンド・バイ・ミー」とも言えそうな1冊、湯本香樹実さんの小説「夏の庭〜The Friends」です。主人公は3人の少年。彼らは人の死に興味を持ち始め、夏休みに入ると、ある場所に見張りにいきます。そこは老人がひとり暮らしをしている町はずれの家。老人がもうじき死ぬのではないかと、少年たちは毎日のように監視を続けます。しかしやがて、そんな少年たちと老人は、言葉を交わすようになっていくのです。

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