2009年08月16日
高木敏子 作 武部本一郎 画
『ガラスのうさぎ』
(金の星社)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「終戦の日」の翌日にちなんで選んだ1冊「ガラスのうさぎ」。読書感想文の課題図書にもなった作品なので、読んだことがある方も多いと思います。第二次世界大戦の末期に、高木敏子さんが実際に体験されたことを綴ったノンフィクション。当時、まだ12歳だった高木さんは、1945年3月10日の東京大空襲でお母さんと二人の妹を失い、さらにその後、神奈川県の二宮を襲ったアメリカ軍の機銃掃射によってお父さんも亡くなってしまいます。「ガラスのうさぎ」とは、ガラス職人だった高木敏子さんのお父さんが作ったガラスの置物。空襲の焼け野原から、熱で半分以上溶けてしまった「ガラスのうさぎ」が見つかりました。

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