2014年06月01日

ジョルジェ・アマード
『砂の戦士たち』
 (彩流社)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

もうすぐはじまるサッカーのワールドカップ。それにちなんで選んだのは開催国ブラジルの国民的作家ジョルジェ・アマードの小説「砂の戦士たち」です。アマードは13年前、88歳で亡くなっていますが、生前、沢山の小説を発表し、「砂の戦士たち」は初期の作品。1937年、25歳の時に出版しています。サルバドールというブラジル北東部の町の路上で生活する少年たち。「勇敢なリーダー、ペドロ・バラ」「読書家のプロフェソール」「体が大きくて善良なジョアン・グランジ」「足が不自由なセン・ペルナス」「信仰心が強いピルリト」「おしゃれなガト」など、それぞれの人物像がくっきり描かれているのも、この小説の魅力です。

...続きを読む