2014年07月27日
バーナード・ショー
『ピグマリオン』
 (光文社古典新訳文庫)

戯曲「ピグマリオン」の翻訳を手がけられた小田島恒志さんによると、バーナード・ショーは徹底的に「言葉」にこだわった作家。特に「言葉」の「音」にこだわったそうです。その理由は彼の生まれに関わりがあるとか。アイルランド出身で、二十歳の時にロンドンに移り住み電話会社で働きながら小説を書き始めたバーナード・ショー。その時にアイルランド訛りを自覚するあまり英語の発音に敏感になってしまったそうです。しかし自分が言葉で苦労したからこそ「ピグマリオン」のような戯曲が書けたのかもしれません。小田島恒志さんの翻訳では、日本語でもその部分を感じられるようになっているのも魅力です。

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