2014年09月28日
リチャード・バック
『かもめのジョナサン 完成版』
 (新潮社)

主人公はジョナサン・リヴィングストンというカモメ。仲間は、漁船が魚を集めるために餌を海にまきはじまると、それを横から失敬しようと集まってきます。しかしジョナサンはただ1羽、船からも岸からも遠く離れて飛ぶ練習に夢中になっていました。しかし危険な練習を重ねる彼に対して、仲間たちは思慮を欠いた無責任な行為ととり、結局ジョナサンを追放。その後、ジョナサンはさらに高い場所へとのぼっていくのでした。大ヒットした70年代は、ベトナム戦争の時代。人々の心に届く何かがこの作品にはあったのでしょう。そして21世紀、今あらためて読むと、さらに加えられたパート4があることで読者にも届くメッセージがあるように思います。

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