2015年02月22日

浅田次郎
『鉄道員』
 (偕成社)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

1997年の直木賞受賞作・浅田次郎さんの「鉄道員」。舞台はローカル線の走る北海道。美寄駅から幌舞という終着駅に向かって一両だけの気動車が走っています。幌舞駅をたったひとりで守るのが駅長である佐藤乙松。彼は妻に先立たれ、ひとり娘も小さい頃に亡くし、仕事ひと筋でやってきた男。まもなく定年を迎えます。そんなある日、乙松のもとに見たこともない少女がやってきます。その女の子はセルロイドの人形で遊んでいるうちにそれを忘れていなくなってしまうのです。しばらくして今度は少し大きくなった少女が現れます。さらに次にやってきたのは高校生。いったい彼女たちはどんな目的で佐藤乙松のもとに現れたのでしょうか?

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