2015年09月27日

モーリス・センダック
『かいじゅうたちのいるところ』
 (冨山房)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

アメリカの画家で絵本作家でもあるモーリス・センダックが1963年に発表した絵本「かいじゅうたちのいるところ」。主人公の少年マックスはいたずらをしたため、お母さんに寝室に放り込まれ、夕ごはんを抜かれてしまいます。しかしそこからはじまる空想物語。マックスは船に乗って1年近く航海をして「かいじゅうたちのいるところ」に到着します。この絵本は発表された当時、批評家から「本の中で母親がおしおきとして子供に夕食を与えずベッドに追いやってはならない」など非難されました。しかし多くの読者に支持されて、翌年「コールデコット賞」という児童文学の賞を受賞。その後、長く読み継がれるようになります。

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