2015年11月15日

アーサー・ミラー
『セールスマンの死』
 (ハヤカワ演劇文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

アメリカの劇作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」。1949年にブロードウェイではじめて上演され、その時に演出したのは映画「エデンの東」でも知られる映画監督で演出家のエリア・カザンでした。この舞台は高く評価され、トニー賞やピューリッツァ賞も受賞。当時33歳だったアーサー・ミラーもアメリカを代表する劇作家として脚光を浴びました。かつては敏腕だったセールスマンのウィリーの死を通して競争社会や夫婦、親子関係、若者の挫折など様々な問題を描きだしています。発表から60年以上たっていますが、今読んでも伝わってくる作品。戦後のアメリカが抱えていた問題は普遍的なテーマでもあるのでしょうか?

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