2017年4月9日

古田足日
『大きい1年生と小さな2年生』

 (偕成社)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

1970年の発表から現在まで多くの子供たちに愛されている童話「大きい1年生と小さな2年生」。脳科学者の茂木健一郎さんも子供の頃に大好きで繰り返し読んだそうです。はじまりは新学期がスタートしたばかりの午後、二人の女の子が町の原っぱで遊んでいます。それが小さな2年生「あきよ」と「まり子」。そこに大きい1年生の男の子「まさや」がやってきます。気が弱い「まさや」と勝気な「あきよ」。最初は仲良くできませんが、次第に心が通っていきます。そして物語の最後には、「あきよ」のためにたったひとりで「まさや」がホタルブクロの花を探しに行くのです。遠い昔にこの童話を読んだ方たち。物語の内容は覚えていなくても、ホタルブクロの花のイメージは強く残っていませんか?

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