2017年6月4日
大岡信
『折々のうた(夏)』
 (童話屋)

歌人の大岡博さんをお父様に持つ大岡信さんが、本格的に詩の世界に目覚めたのは戦争が終わった中学3年の時でした。通っていた中学校がすっかり焼けてしまい、焼け残った工場にみんなで行って、そこがそのまま学校になったということです。そして同級生4人で同人誌を作ろうということになり、幅員してきた先生に指導を頼み、終戦の翌年「鬼の詞(ことば)」を創刊しました。「敗戦になった瞬間からぼくの詩ははじまった」とおっしゃる大岡信さん。戦争が若者から大切なものを奪ってしまうことを実感し、自由に詩歌をつくり味わえることの素晴らしさも感じられたことでしょう。「折々のうた」夏編のページから大岡信さんの様々な想いが伝わってきます。

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