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もし「10年後に死ね。でもそれまでは頑張って仕事しろ」と言い渡されたら・・・。「生殺しですよね」「むしろ早くヤっちゃってって言いたいですよね」と、小川さんと二人想像しただけでげっそりしてしまいましたが、主人公の戸田秋谷は終始穏やかで生き方がブレません。残り3年、2年、1年と命の終わりが近づいても動じることなく、粛々と仕事を進める秋谷の姿勢には、神々しさすら漂っています。しかし悲しいかな、こういう人が報われない!「勤勉で正直な人が会社で不遇だったりする。現代も武士社会も一緒ですね」と小川さん。秋谷の時間は残念ながら止まってしまいましたが、しかしそのブレない生き様は、彼の残した素敵な家族に受け継がれたことでしょう。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2014年9月28日
リチャード・バック
『かもめのジョナサン
完成版』

2014年9月21日
『堤中納言物語』
2014年9月14日
若山牧水
『新編みなかみ紀行』

2014年9月7日
中沢けい
『海を感じる時』

アーカイブ
「蜩の記」(メインテーマ)/加古隆
映画『蜩の記』サウンドトラックからメインテーマ。小説にもぴったりの音楽です。
ひぐらし/藤原道山
秋谷は「くる日一日を懸命に生きる身の上なので」日記に「蜩の記」と名前をつけました。また、最後の日にも蜩が鳴いていました。
君を信じてる/忌野清志郎
家族は秋谷を「どんな人か信じている」と事件について語らず、また秋谷は主君に疑われたことを悲しんで真相を訴えませんでした。人を信じる一家を思ってえらびました。
 
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